【Python】for文で配列を処理する方法を解説

Pythonで配列(リスト)を扱う際、for文は非常に便利なツールです。

この記事では、for文を使って配列を処理する基本的な方法から応用的なテクニックまでをわかりやすく解説します。

具体的には、配列の要素を順番に処理する方法、要素を変更する方法、ネストされたfor文やリスト内包表記、enumerate関数の使い方などを学びます。

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配列をfor文で処理する方法

Pythonで配列(リスト)を処理する際、for文は非常に便利なツールです。

ここでは、for文を使って配列を処理する基本的な方法から応用的な方法までを解説します。

配列の要素を順番に処理する

基本的な例

まずは、配列の要素を順番に処理する基本的な例を見てみましょう。

以下のコードは、配列の各要素を順番に出力するものです。

# 配列の定義
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
# for文を使って配列の要素を順番に処理
for number in numbers:
    print(number)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

1
2
3
4
5

インデックスを使わない方法

上記の例のように、for文では配列の要素を直接取り出して処理することができます。

この方法は、インデックスを使わずにシンプルに要素を処理したい場合に便利です。

# 配列の定義
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
# for文を使って配列の要素を順番に処理
for fruit in fruits:
    print(fruit)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

apple
banana
cherry

インデックスを使う方法

場合によっては、配列の要素だけでなく、そのインデックスも必要になることがあります。

その場合、range関数len関数を組み合わせてインデックスを取得することができます。

# 配列の定義
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
# for文を使って配列の要素とインデックスを順番に処理
for i in range(len(fruits)):
    print(f"インデックス: {i}, 要素: {fruits[i]}")

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

インデックス: 0, 要素: apple
インデックス: 1, 要素: banana
インデックス: 2, 要素: cherry

配列の要素を変更する

直接変更する方法

配列の要素を直接変更する場合、インデックスを使って特定の要素にアクセスし、その値を変更します。

# 配列の定義
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
# for文を使って配列の要素を順番に変更
for i in range(len(numbers)):
    numbers[i] = numbers[i] * 2
print(numbers)

このコードを実行すると、配列の各要素が2倍になり、以下のように出力されます。

[2, 4, 6, 8, 10]

新しい配列を作成する方法

元の配列を変更せずに、新しい配列を作成する方法もあります。

この場合、新しい配列に変更後の要素を追加していきます。

# 配列の定義
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
# 新しい配列を作成
new_numbers = []
# for文を使って新しい配列に要素を追加
for number in numbers:
    new_numbers.append(number * 2)
print(new_numbers)

このコードを実行すると、元の配列はそのままで、新しい配列が以下のように出力されます。

[2, 4, 6, 8, 10]

以上が、Pythonでfor文を使って配列を処理する基本的な方法です。

次に、応用的なfor文の使い方について解説します。

応用的なfor文の使い方

ネストされたfor文

二次元配列の処理

二次元配列(リストのリスト)を処理する場合、for文をネスト(入れ子)にすることで各要素にアクセスできます。

以下の例では、二次元配列の全ての要素を順番に出力します。

# 二次元配列の例
matrix = [
    [1, 2, 3],
    [4, 5, 6],
    [7, 8, 9]
]
# ネストされたfor文で二次元配列を処理
for row in matrix:
    for element in row:
        print(element)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

1
2
3
4
5
6
7
8
9

多次元配列の処理

多次元配列(例えば三次元配列)を処理する場合も、同様にfor文をネストしていきます。

以下は三次元配列の全ての要素を出力する例です。

# 三次元配列の例
tensor = [
    [
        [1, 2, 3],
        [4, 5, 6]
    ],
    [
        [7, 8, 9],
        [10, 11, 12]
    ]
]
# ネストされたfor文で三次元配列を処理
for matrix in tensor:
    for row in matrix:
        for element in row:
            print(element)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12

リスト内包表記

リスト内包表記は、リストを簡潔に生成するためのPythonの強力な機能です。

for文を使ってリストを生成する場合に比べて、コードが短くなり、読みやすくなります。

基本的なリスト内包表記

基本的なリスト内包表記の例を見てみましょう。

以下のコードは、0から9までの数値を含むリストを生成します。

# 基本的なリスト内包表記
numbers = [i for i in range(10)]
print(numbers)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

[0, 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9]

条件付きリスト内包表記

リスト内包表記には条件を追加することもできます。

以下の例では、0から9までの数値のうち、偶数のみを含むリストを生成します。

# 条件付きリスト内包表記
even_numbers = [i for i in range(10) if i % 2 == 0]
print(even_numbers)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

[0, 2, 4, 6, 8]

enumerate関数を使ったfor文

enumerate関数の基本

enumerate関数を使うと、リストの要素とそのインデックスを同時に取得することができます。

以下の例では、リストの各要素とそのインデックスを出力します。

# リストの例
fruits = ['apple', 'banana', 'cherry']
# enumerate関数を使ったfor文
for index, fruit in enumerate(fruits):
    print(index, fruit)

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

0 apple
1 banana
2 cherry

インデックスと要素を同時に取得する方法

enumerate関数を使うことで、インデックスと要素を同時に取得しながらリストを処理することができます。

以下の例では、リストの各要素をインデックスとともに出力し、特定の条件に基づいて処理を行います。

# リストの例
numbers = [10, 20, 30, 40, 50]
# enumerate関数を使ってインデックスと要素を同時に取得
for index, number in enumerate(numbers):
    if number > 30:
        print(f"Index: {index}, Number: {number}")

このコードを実行すると、以下のように出力されます。

Index: 3, Number: 40
Index: 4, Number: 50

このように、enumerate関数を使うことで、インデックスと要素を同時に取得しながら効率的にリストを処理することができます。

実践例

ここでは、for文を使って配列を処理する具体的な例をいくつか紹介します。

これらの例を通じて、for文の使い方をより深く理解できるでしょう。

配列の合計を計算する

配列の全ての要素の合計を計算する方法を見てみましょう。

以下のコードは、配列の要素を順番に取り出して合計を計算します。

# 配列の定義
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
# 合計を格納する変数
total = 0
# for文で配列の要素を順番に処理
for number in numbers:
    total += number  # 各要素を合計に加算
# 結果を表示
print("配列の合計:", total)

このコードを実行すると、以下のような結果が得られます。

配列の合計: 15

配列の最大値・最小値を見つける

次に、配列の中から最大値と最小値を見つける方法を紹介します。

以下のコードでは、for文を使って配列の全ての要素を比較し、最大値と最小値を見つけます。

# 配列の定義
numbers = [3, 1, 4, 1, 5, 9, 2, 6, 5, 3, 5]
# 初期値として最初の要素を設定
max_value = numbers[0]
min_value = numbers[0]
# for文で配列の要素を順番に処理
for number in numbers:
    if number > max_value:
        max_value = number  # 最大値を更新
    if number < min_value:
        min_value = number  # 最小値を更新
# 結果を表示
print("配列の最大値:", max_value)
print("配列の最小値:", min_value)

このコードを実行すると、以下のような結果が得られます。

配列の最大値: 9
配列の最小値: 1

配列のフィルタリング

最後に、特定の条件に基づいて配列の要素をフィルタリングする方法を紹介します。

以下のコードでは、for文を使って偶数のみを抽出します。

# 配列の定義
numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]
# フィルタリングされた要素を格納するリスト
even_numbers = []
# for文で配列の要素を順番に処理
for number in numbers:
    if number % 2 == 0:
        even_numbers.append(number)  # 偶数のみを追加
# 結果を表示
print("偶数のみの配列:", even_numbers)

このコードを実行すると、以下のような結果が得られます。

偶数のみの配列: [2, 4, 6, 8, 10]

これらの実践例を通じて、for文を使った配列の処理方法が理解できたでしょう。

これらの基本的な操作をマスターすることで、より複雑なデータ処理にも対応できるようになります。

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