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[C言語] ファイルの特定の行だけ読み込む方法

C言語でファイルから特定の行を読み込むには、ファイルを行ごとに読み進め、目的の行に達したときにその内容を処理します。

一般的には、fgets関数を使用してファイルを1行ずつ読み込み、行番号をカウントしながら目的の行を探します。

この方法は、ファイルの先頭から順に読み込むため、特定の行に到達するまでの時間はファイルのサイズに依存します。

効率的に行を読み込むためには、ファイルの構造やサイズに応じた工夫が必要です。

特定の行を読み込む方法

C言語でファイルから特定の行を読み込む方法について解説します。

ファイル操作はC言語の基本的な機能の一つであり、特定の行を効率的に読み込むことは、データ処理やログ解析などで非常に役立ちます。

行番号のカウント方法

ファイルから特定の行を読み込むためには、まず行番号をカウントする必要があります。

以下の手順で行番号をカウントします。

  1. ファイルを開く
  2. 1行ずつ読み込む
  3. 読み込むたびに行番号をインクリメントする
#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    int lineNumber = 0;
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        // 行を処理する
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

このコードは、ファイルを開いて1行ずつ読み込み、行番号をカウントします。

ループを使った行の読み込み

特定の行を読み込むためには、ループを使って目的の行まで読み進める必要があります。

以下の手順で行を読み込みます。

  1. ファイルを開く
  2. 1行ずつ読み込み、行番号をカウントする
  3. 目的の行番号に達したら、その行を処理する
#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    int lineNumber = 0;
    int targetLine = 5; // 読み込みたい行番号
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        if (lineNumber == targetLine) {
            printf("特定の行: %s", line);
            break;
        }
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

このコードは、指定した行番号の行を読み込んで表示します。

条件分岐による特定行の抽出

条件分岐を用いることで、特定の条件に合致する行を抽出することができます。

例えば、特定のキーワードを含む行を抽出する場合です。

#include <stdio.h>
#include <string.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    const char *keyword = "特定のキーワード";
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        if (strstr(line, keyword) != NULL) {
            printf("キーワードを含む行: %s", line);
        }
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

このコードは、ファイル内の各行をチェックし、特定のキーワードを含む行を表示します。

条件分岐を活用することで、柔軟な行の抽出が可能です。

実装例

ここでは、特定の行を読み込むための具体的な実装例を紹介します。

これらの例を通じて、ファイル操作の基本的なテクニックを学びましょう。

特定の行を表示するプログラム

特定の行を表示するプログラムは、指定された行番号の行をファイルから読み込み、表示します。

以下のコードはその実装例です。

#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    int lineNumber = 0;
    int targetLine = 3; // 表示したい行番号
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        if (lineNumber == targetLine) {
            printf("特定の行: %s", line);
            break;
        }
    }
    fclose(file);
    return 0;
}
特定の行: これは3行目です。

このプログラムは、ファイルから3行目を読み込み、表示します。

targetLineを変更することで、他の行を表示することも可能です。

複数行を選択して表示するプログラム

複数の行を選択して表示するプログラムは、指定された範囲の行をファイルから読み込み、表示します。

以下のコードはその実装例です。

#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    int lineNumber = 0;
    int startLine = 2; // 開始行番号
    int endLine = 4;   // 終了行番号
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        if (lineNumber >= startLine && lineNumber <= endLine) {
            printf("行 %d: %s", lineNumber, line);
        }
    }
    fclose(file);
    return 0;
}
行 2: これは2行目です。
行 3: これは3行目です。
行 4: これは4行目です。

このプログラムは、2行目から4行目までを読み込み、表示します。

startLineendLineを変更することで、他の範囲を表示することも可能です。

行の内容を加工して表示するプログラム

行の内容を加工して表示するプログラムは、読み込んだ行の内容を加工してから表示します。

以下のコードはその実装例です。

#include <stdio.h>
#include <string.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    int lineNumber = 0;
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        // 行の内容を大文字に変換して表示
        for (int i = 0; line[i]; i++) {
            line[i] = toupper(line[i]);
        }
        printf("加工された行 %d: %s", lineNumber, line);
    }
    fclose(file);
    return 0;
}
加工された行 1: これは1行目です。
加工された行 2: これは2行目です。
加工された行 3: これは3行目です。

このプログラムは、ファイル内の各行を大文字に変換して表示します。

toupper関数を使用して文字を大文字に変換していますが、他の加工も同様に行うことができます。

応用例

ここでは、特定の行を読み込む基本的な方法を応用した、より高度なテクニックを紹介します。

これらの応用例は、実際の開発現場で役立つことが多いです。

大規模ファイルでの効率的な行読み込み

大規模なファイルを扱う場合、効率的に行を読み込むことが重要です。

メモリ使用量を抑えつつ、必要な行を素早く取得する方法を考慮します。

  • バッファサイズの調整: 一度に読み込むデータ量を調整することで、メモリ使用量を最適化します。
  • メモリマッピング: mmapを使用してファイルをメモリにマップし、効率的にアクセスします(ただし、C言語の標準ライブラリには含まれていないため、POSIX環境での使用が前提です)。
#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("largefile.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[1024]; // 大きめのバッファを使用
    int lineNumber = 0;
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        lineNumber++;
        // 必要な処理を行う
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

このコードは、大きなバッファを使用して効率的に行を読み込みます。

特定のキーワードを含む行の読み込み

特定のキーワードを含む行を抽出することは、ログ解析やデータフィルタリングでよく使われます。

strstr関数を用いて、キーワードを含む行を検出します。

#include <stdio.h>
#include <string.h>
int main() {
    FILE *file = fopen("example.txt", "r");
    if (file == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    const char *keyword = "エラー";
    while (fgets(line, sizeof(line), file)) {
        if (strstr(line, keyword) != NULL) {
            printf("キーワードを含む行: %s", line);
        }
    }
    fclose(file);
    return 0;
}

このプログラムは、”エラー”というキーワードを含む行を抽出して表示します。

行の内容を別ファイルに書き出す

読み込んだ行の内容を別のファイルに書き出すことで、データの保存やログのバックアップを行うことができます。

以下のコードはその実装例です。

#include <stdio.h>
int main() {
    FILE *inputFile = fopen("example.txt", "r");
    FILE *outputFile = fopen("output.txt", "w");
    if (inputFile == NULL || outputFile == NULL) {
        printf("ファイルを開けません\n");
        return 1;
    }
    char line[256];
    while (fgets(line, sizeof(line), inputFile)) {
        // 行をそのまま別ファイルに書き出す
        fputs(line, outputFile);
    }
    fclose(inputFile);
    fclose(outputFile);
    return 0;
}

このプログラムは、example.txtの内容をoutput.txtにそのまま書き出します。

行の内容を加工してから書き出すことも可能です。

まとめ

この記事では、C言語でファイルから特定の行を読み込む方法とその応用例について解説しました。

特定の行を効率的に読み込む技術は、データ処理やログ解析において非常に有用です。

これらの知識を活用して、より高度なファイル操作を試みてください。

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