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Linux – ftpコマンドの使い方 – FTPサーバーに接続する

Linuxのftpコマンドは、FTP(File Transfer Protocol)を使用してサーバーに接続し、ファイルのアップロードやダウンロードを行うためのツールです。

接続するには、ターミナルでftp [サーバーアドレス]を実行します。

接続後、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。

ログイン後、lsでサーバー上のファイルを確認し、get [ファイル名]でダウンロード、put [ファイル名]でアップロードが可能です。

終了するにはbyeまたはquitを使用します。

FTPは暗号化されないため、セキュリティに注意が必要です。

FTPコマンドとは

FTP(File Transfer Protocol)コマンドは、ネットワークを介してファイルを転送するためのプロトコルです。

主に、クライアントとサーバー間でファイルのアップロードやダウンロードを行う際に使用されます。

FTPは、特にリモートサーバーとのファイル管理に便利で、コマンドラインから直接操作できるため、スクリプトや自動化にも適しています。

FTPの主な特徴

  • 双方向通信: ファイルのアップロードとダウンロードが可能。
  • 認証機能: ユーザー名とパスワードによるアクセス制御。
  • ディレクトリ操作: サーバー上のディレクトリの作成、削除、移動が可能。
  • バイナリとASCIIモード: ファイルの種類に応じた転送モードの選択が可能。

FTPコマンドを使用することで、効率的にファイルを管理し、必要なデータを迅速に取得することができます。

FTPサーバーへの接続方法

FTPサーバーに接続するためには、コマンドプロンプトを使用して以下の手順を実行します。

接続には、サーバーのアドレス、ユーザー名、パスワードが必要です。

基本的な接続コマンドは次の通りです。

接続コマンドの基本構文

ftp [サーバーのアドレス]

接続手順

  1. コマンドプロンプトを開く。
  2. 上記の接続コマンドを入力し、サーバーのアドレスを指定する。
  3. ユーザー名とパスワードを入力する。
ftp example.com
ユーザー名を入力してください: user
パスワードを入力してください: ********

接続成功時のメッセージ

接続が成功すると、次のようなメッセージが表示されます。

230 User logged in, proceed.

このメッセージは、ユーザーが正常にログインしたことを示しています。

接続後は、FTPコマンドを使用してファイルの転送や管理を行うことができます。

FTPコマンドの基本操作

FTPサーバーに接続した後、さまざまなコマンドを使用してファイルの転送や管理を行うことができます。

以下に、基本的なFTPコマンドとその使い方を紹介します。

主なFTPコマンド一覧

コマンド説明
ls現在のディレクトリ内のファイルとフォルダを表示する。
cd [ディレクトリ名]指定したディレクトリに移動する。
get [ファイル名]サーバーから指定したファイルをダウンロードする。
put [ファイル名]ローカルからサーバーに指定したファイルをアップロードする。
delete [ファイル名]サーバー上の指定したファイルを削除する。
byeFTPセッションを終了する。

コマンドの使用例

現在のディレクトリのファイルを表示する

ls
file1.txt  file2.txt  folder1

ディレクトリを移動する

cd folder1
250 Directory changed to folder1.

ファイルをダウンロードする

get file1.txt
200 EPRT command successful. Consider using PASV.
150 Opening BINARY mode data connection for file1.txt (12345 bytes).
226 Transfer complete.

ファイルをアップロードする

put file2.txt
200 EPRT command successful. Consider using PASV.
150 Opening BINARY mode data connection for file2.txt (67890 bytes).
226 Transfer complete.

これらの基本操作を理解することで、FTPサーバー上でのファイル管理がスムーズに行えるようになります。

FTPセッションの管理

FTPセッションを管理することは、効率的なファイル転送やサーバー操作において重要です。

ここでは、FTPセッションの状態を確認したり、接続を維持したり、セッションを終了したりするための基本的なコマンドを紹介します。

セッションの状態確認

現在のディレクトリを確認する

pwd
257 "/home/user" is the current directory.

このコマンドを使用すると、現在の作業ディレクトリを確認できます。

接続中のサーバー情報を表示する

status
Connected to example.com.
Logged in as user.

このコマンドは、現在接続しているサーバーの情報を表示します。

セッションの維持

FTPセッションは、一定時間操作がないと自動的に切断されることがあります。

これを防ぐために、定期的にコマンドを実行するか、以下のコマンドを使用して接続を維持します。

NOOPコマンドを使用する

noop
200 NOOP command successful.

このコマンドは、何も行わずに接続を維持するために使用されます。

セッションの終了

FTPセッションを終了する際は、以下のコマンドを使用します。

セッションを終了する

bye
221 Goodbye.

このコマンドを実行すると、FTPサーバーとの接続が切断され、セッションが終了します。

これらの操作を理解し、適切に管理することで、FTPセッションを効率的に利用することができます。

FTPコマンドの応用操作

FTPコマンドを使いこなすことで、基本的なファイル転送だけでなく、より高度な操作が可能になります。

ここでは、FTPコマンドの応用操作について紹介します。

バイナリモードとASCIIモードの切り替え

ファイルの種類に応じて転送モードを切り替えることが重要です。

バイナリモードは画像や音声ファイルなど、ASCIIモードはテキストファイルに適しています。

バイナリモードに切り替える

binary
200 Type set to I.

ASCIIモードに切り替える

ascii
200 Type set to A.

複数ファイルの一括転送

複数のファイルを一度に転送することも可能です。

ワイルドカードを使用して、特定のパターンに一致するファイルを指定できます。

複数ファイルをダウンロードする

mget *.txt
200 EPRT command successful. Consider using PASV.
150 Opening BINARY mode data connection for file1.txt (12345 bytes).
226 Transfer complete.
150 Opening BINARY mode data connection for file2.txt (67890 bytes).
226 Transfer complete.

複数ファイルをアップロードする

mput *.jpg
200 EPRT command successful. Consider using PASV.
150 Opening BINARY mode data connection for image1.jpg (12345 bytes).
226 Transfer complete.
150 Opening BINARY mode data connection for image2.jpg (67890 bytes).
226 Transfer complete.

ディレクトリの作成と削除

FTPサーバー上でディレクトリを管理することも可能です。

新しいディレクトリを作成したり、不要なディレクトリを削除したりできます。

新しいディレクトリを作成する

mkdir new_folder
257 "new_folder" created.

ディレクトリを削除する

rmdir old_folder
250 Directory removed.

ファイルの権限変更

FTPサーバー上のファイルやディレクトリの権限を変更することもできます。

これにより、他のユーザーのアクセス権を管理できます。

ファイルの権限を変更する

chmod 755 file.txt
200 CHMOD command successful.

これらの応用操作を活用することで、FTPをより効果的に利用し、ファイル管理を効率化することができます。

まとめ

この記事では、FTPコマンドの基本的な使い方から応用操作までを詳しく解説しました。

FTPを利用することで、リモートサーバーとのファイル転送や管理が効率的に行えるようになりますので、ぜひ実際にコマンドを試してみてください。

FTPの操作をマスターすることで、日常的なファイル管理がよりスムーズになるでしょう。

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