[C言語] 配列を宣言する方法や宣言する際の注意点を解説
C言語で配列を宣言する際には、データ型、配列名、要素数を指定します。例えば、int array[10];
と宣言すると、整数型の配列が10個分確保されます。
配列の要素数は定数でなければならず、変数を使用することはできません。また、配列のインデックスは0から始まり、指定した要素数より1少ない値までアクセス可能です。
配列の宣言時に初期化を行うことも可能で、int array[3] = {1, 2, 3};
のように記述します。初期化子が不足している場合、残りの要素はゼロで初期化されます。
配列の宣言方法
C言語における配列の宣言は、データを効率的に管理するための基本的な方法です。
ここでは、配列の基本的な宣言方法から、初期化、多次元配列、可変長配列の宣言について解説します。
配列の基本的な宣言方法
配列は同じ型のデータを連続して格納するための構造です。
配列を宣言する際には、データ型、配列名、要素数を指定します。
#include <stdio.h>
int main() {
// 整数型の配列を宣言
int numbers[5];
// 配列に値を代入
numbers[0] = 10;
numbers[1] = 20;
numbers[2] = 30;
numbers[3] = 40;
numbers[4] = 50;
// 配列の要素を出力
for (int i = 0; i < 5; i++) {
printf("%d\n", numbers[i]);
}
return 0;
}
10
20
30
40
50
この例では、int型
の配列numbers
を宣言し、5つの整数を格納しています。
配列の要素はインデックスを使用してアクセスします。
配列の初期化
配列は宣言と同時に初期化することができます。
初期化することで、配列の各要素に初期値を設定できます。
#include <stdio.h>
int main() {
// 配列の宣言と初期化
int numbers[5] = {10, 20, 30, 40, 50};
// 配列の要素を出力
for (int i = 0; i < 5; i++) {
printf("%d\n", numbers[i]);
}
return 0;
}
10
20
30
40
50
この例では、配列numbers
を宣言すると同時に初期化しています。
初期化リストを使用することで、各要素に値を設定できます。
多次元配列の宣言
多次元配列は、配列の中に配列を持つ構造です。
2次元配列は行列のようにデータを格納するのに便利です。
#include <stdio.h>
int main() {
// 2次元配列の宣言と初期化
int matrix[2][3] = {
{1, 2, 3},
{4, 5, 6}
};
// 2次元配列の要素を出力
for (int i = 0; i < 2; i++) {
for (int j = 0; j < 3; j++) {
printf("%d ", matrix[i][j]);
}
printf("\n");
}
return 0;
}
1 2 3
4 5 6
この例では、2次元配列matrix
を宣言し、2行3列のデータを初期化しています。
行と列のインデックスを使用して要素にアクセスします。
可変長配列の宣言
可変長配列は、C99以降でサポートされている機能で、配列のサイズを実行時に決定することができます。
#include <stdio.h>
int main() {
int n = 5;
// 可変長配列の宣言
int numbers[n];
// 配列に値を代入
for (int i = 0; i < n; i++) {
numbers[i] = i * 10;
}
// 配列の要素を出力
for (int i = 0; i < n; i++) {
printf("%d\n", numbers[i]);
}
return 0;
}
0
10
20
30
40
この例では、変数n
を使用して配列numbers
のサイズを決定しています。
可変長配列は、プログラムの実行時にサイズを決めることができるため、柔軟な配列操作が可能です。
配列宣言時の注意点
配列を宣言する際には、いくつかの注意点があります。
これらを理解しておくことで、プログラムのバグを未然に防ぐことができます。
ここでは、配列のサイズ指定、境界を超えるアクセス、配列とポインタの違い、初期化における注意点について解説します。
配列のサイズ指定
配列を宣言する際には、必ずサイズを指定する必要があります。
サイズは配列が保持できる要素の数を示します。
#include <stdio.h>
int main() {
// 配列のサイズを指定して宣言
int numbers[5];
// 配列のサイズを超えるとコンパイルエラー
// numbers[5] = 60; // これはエラー
return 0;
}
配列のサイズを超えるインデックスを指定すると、コンパイルエラーや実行時エラーの原因となります。
配列のサイズはプログラムの設計段階で適切に決定することが重要です。
配列の境界を超えるアクセス
配列の境界を超えてアクセスすると、未定義の動作を引き起こす可能性があります。
これは、メモリの不正アクセスにつながり、プログラムのクラッシュや予期しない動作を引き起こすことがあります。
#include <stdio.h>
int main() {
int numbers[5] = {10, 20, 30, 40, 50};
// 境界を超えるアクセス
// printf("%d\n", numbers[5]); // これは未定義の動作
return 0;
}
配列の境界を超えるアクセスは避けるべきです。
ループを使用する際には、インデックスが配列のサイズを超えないように注意しましょう。
配列とポインタの違い
配列とポインタは似たような動作をしますが、異なる概念です。
配列は固定サイズのメモリ領域を指し、ポインタはメモリのアドレスを保持します。
特徴 | 配列 | ポインタ |
---|---|---|
サイズ | 固定 | 可変 |
メモリ | 連続 | 任意 |
初期化 | 必要 | 任意 |
配列は宣言時にサイズが固定されますが、ポインタは動的にメモリを割り当てることができます。
配列の名前は配列の先頭要素へのポインタとして扱われますが、ポインタとは異なる操作が必要です。
配列の初期化における注意点
配列を初期化する際には、初期化リストの要素数が配列のサイズを超えないように注意が必要です。
また、初期化リストが配列のサイズより小さい場合、残りの要素はゼロで初期化されます。
#include <stdio.h>
int main() {
// 初期化リストがサイズより小さい場合
int numbers[5] = {10, 20};
// 配列の要素を出力
for (int i = 0; i < 5; i++) {
printf("%d\n", numbers[i]);
}
return 0;
}
10
20
0
0
0
この例では、numbers
配列の最初の2つの要素が初期化され、残りの要素はゼロで初期化されています。
初期化リストの要素数と配列のサイズを一致させることが望ましいですが、必要に応じてゼロ初期化を利用することもできます。
まとめ
配列の宣言と使用には、いくつかの重要なポイントと注意点があります。
配列のサイズ指定や初期化、ポインタとの違いを理解することで、より安全で効率的なプログラムを作成できます。
この記事を参考に、配列の使い方をマスターし、実際のプログラミングに活かしてみてください。