【C言語】void関数ではreturn文を省略しても大丈夫?

return文を省略することでコードの簡潔化や処理の効率化が可能ですが、一方でプログラムの可読性の低下やバグの発生リスクの増加といったデメリットも存在します。

この記事では、C言語においてreturn文を省略することのメリットとデメリットについて解説します。

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return文を省略するメリットとデメリット

プログラミングにおいて、C言語ではvoid関数と呼ばれる戻り値を返さない関数があります。

このような関数では、return文を省略することができます。

しかし、return文を省略することにはメリットとデメリットが存在します。

メリット

コードの簡潔化

return文を省略することにより、コードの行数を減らすことができます。

戻り値を返さない関数では、return文を書く必要がないため、コードがシンプルになります。

特に、処理が短くて単純な場合には、return文を省略することでコードの可読性を向上させることができます。

処理の効率化

return文を省略することにより、関数の実行速度を向上させることができます。

return文がない場合、関数の処理が終了した後に戻り値を返す必要がないため、余分な処理が省かれます。

特に、ループ内で頻繁に呼び出される関数の場合には、微小な効率向上が大きな影響を与えることがあります。

デメリット

プログラムの可読性の低下

return文を省略することにより、プログラムの可読性が低下する可能性があります。

戻り値を返さない関数では、関数の終了箇所が明示的に示されないため、コードを読む人が関数の処理の流れを理解しにくくなります。

特に、複雑な処理を含む関数の場合には、return文を明示的に書くことで、プログラムの可読性を向上させることが重要です。

バグの発生リスクの増加

return文を省略することにより、バグの発生リスクが増加する可能性があります。

戻り値を返さない関数では、関数内での処理の終了条件を明確にする必要があります。

return文を省略すると、処理が予期せず続行される可能性があり、意図しない結果をもたらすことがあります。

そのため、return文を省略する場合には、注意深くプログラムを設計する必要があります。

プログラムの簡潔化や処理の効率化といったメリットを享受する一方で、可読性の低下やバグの発生リスクの増加といったデメリットにも注意が必要です。

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