【Python】リストの要素を一括で型変換する方法を解説

この記事では、Pythonでリストの要素を一括で型変換する方法を解説します。

組み込み関数やリスト内包表記、さらにはnumpyライブラリやpandasライブラリを使った型変換の方法を紹介します。

初心者の方でもわかりやすく、具体的なサンプルコードと実行結果の例を交えて解説します。

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Pythonの組み込み関数を使った型変換の方法

Pythonには、組み込み関数として様々な型変換を行う関数が用意されています。

ここでは、«int()関数»、«float()関数»、«str()関数»、«bool()関数»を使った型変換の方法を解説します。

int()関数を使った型変換

«int()関数»は、引数として与えられた値を整数型に変換します。

例えば、文字列や浮動小数点数を整数に変換することができます。

num_str = "10"
num_int = int(num_str)
print(num_int)
num_float = 3.14
num_int = int(num_float)
print(num_int)
10
3

float()関数を使った型変換

«float()関数»は、引数として与えられた値を浮動小数点数型に変換します。

整数や文字列を浮動小数点数に変換することができます。

num_int = 10
num_float = float(num_int)
print(num_float)
num_str = "3.14"
num_float = float(num_str)
print(num_float)
10.0
3.14

str()関数を使った型変換

«str()関数»は、引数として与えられた値を文字列型に変換します。

整数や浮動小数点数を文字列に変換することができます。

num_int = 10
num_str = str(num_int)
print(num_str)
num_float = 3.14
num_str = str(num_float)
print(num_str)
10
3.14

bool()関数を使った型変換

«bool()関数»は、引数として与えられた値を真偽値型に変換します。

整数や浮動小数点数、文字列などを真偽値に変換することができます。

num_int = 0
num_bool = bool(num_int)
print(num_bool)  
num_float = 3.14
num_bool = bool(num_float)
print(num_bool)  
num_str = ""
num_bool = bool(num_str)
print(num_bool)  
False
True
False

以上が、Pythonの組み込み関数を使った型変換の方法です。

適切な関数を使って、必要な型変換を行いましょう。

リスト内包表記を使った型変換の方法

リスト内包表記は、Pythonの特徴的な機能の一つであり、簡潔なコードでリストを生成することができます。

型変換もリスト内包表記を使って一括で行うことができます。

int型への変換

リスト内包表記を使って、リストの要素を«int型»に変換する方法は以下の通りです。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
numbers_int = [int(num) for num in numbers]
print(numbers_int)
[1, 2, 3, 4, 5]

上記のコードでは、«numbers»というリストの要素を«int(num)»で«int型»に変換しています。

変換後のリストを«numbers_int»という変数に代入し、«print()関数»で結果を表示しています。

float型への変換

リスト内包表記を使って、リストの要素を«float型»に変換する方法は以下の通りです。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
numbers_float = [float(num) for num in numbers]
print(numbers_float)
[1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0]

上記のコードでは、«numbers»というリストの要素を«float(num)»で«float型»に変換しています。

変換後のリストを«numbers_float»という変数に代入し、«print()関数»で結果を表示しています。

str型への変換

リスト内包表記を使って、リストの要素を«str型»に変換する方法は以下の通りです。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
numbers_str = [str(num) for num in numbers]
print(numbers_str)
['1', '2', '3', '4', '5']

上記のコードでは、«numbers»というリストの要素を«str(num)»で«str型»に変換しています。

変換後のリストを«numbers_str»という変数に代入し、«print()関数»で結果を表示しています。

bool型への変換

リスト内包表記を使って、リストの要素を«bool型»に変換する方法は以下の通りです。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
numbers_bool = [bool(num) for num in numbers]
print(numbers_bool)
[True, True, True, True, True]

上記のコードでは、«numbers»というリストの要素を«bool(num)»で«bool型»に変換しています。

変換後のリストを«numbers_bool»という変数に代入し、«print()関数»で結果を表示しています。

リスト内包表記を使うことで、一括でリストの要素を指定した型に変換することができます。

これにより、短いコードで効率的に型変換を行うことができます。

numpyライブラリを使った型変換の方法

numpyライブラリは、高性能な数値計算を行うためのPythonのライブラリです。

numpyを使うことで、リストの要素を一括で型変換することも可能です。

numpy.array()関数を使った型変換

«numpy.array()関数»を使うことで、リストをnumpyの配列に変換することができます。

以下に例を示します。

import numpy as np
# リストの作成
my_list = [1, 2, 3, 4, 5]
# numpyの配列に変換
my_array = np.array(my_list)
print(my_array)
[1 2 3 4 5]

«numpy.array()関数»を使うことで、リストの要素がnumpyの配列として扱われるようになります。

numpy.astype()メソッドを使った型変換

numpyの配列には、«astype()メソッド»を使って要素の型を変換することができます。

以下に例を示します。

import numpy as np
# 整数型の配列を作成
my_array = np.array([1, 2, 3, 4, 5])
# 浮動小数点型に変換
my_float_array = my_array.astype(float)
print(my_float_array)
[1. 2. 3. 4. 5.]

«astype()メソッド»を使うことで、numpyの配列の要素の型を指定した型に変換することができます。

この例では、整数型の配列を浮動小数点型に変換しています。

numpyライブラリを使うことで、リストの要素を一括で型変換することができます。

«numpy.array()関数»を使ってリストをnumpyの配列に変換し、«astype()メソッド»を使って要素の型を変換することができます。

これらの方法を使うことで、効率的にリストの要素の型変換を行うことができます。

pandasライブラリを使った型変換の方法

pandasライブラリは、データ解析や操作に便利な機能を提供しています。

リストの要素を一括で型変換する場合には、pandasの«Series»や«DataFrame»オブジェクトの«astype()メソッド»を使用することができます。

pandas.Series.astype()メソッドを使った型変換

«Series»オブジェクトは、1次元のデータを扱うためのデータ構造です。

«Series»オブジェクトの要素を一括で型変換するには、«astype()メソッド»を使用します。

以下は、«Series»オブジェクトの要素を整数型に変換する例です。

import pandas as pd
# サンプルデータの作成
data = [1.1, 2.2, 3.3, 4.4, 5.5]
series = pd.Series(data)
# 要素の型変換
series = series.astype(int)
print(series)
0    1
1    2
2    3
3    4
4    5
dtype: int64

«astype()メソッド»を使用することで、«Series»オブジェクトの要素が整数型に変換されました。

pandas.DataFrame.astype()メソッドを使った型変換

«DataFrame»オブジェクトは、2次元のデータを扱うためのデータ構造です。

«DataFrame»オブジェクトの要素を一括で型変換するには、«astype()メソッド»を使用します。

以下は、«DataFrame»オブジェクトの要素を文字列型に変換する例です。

import pandas as pd
# サンプルデータの作成
data = {'A': [1, 2, 3, 4, 5],
        'B': [6, 7, 8, 9, 10],
        'C': [11, 12, 13, 14, 15]}
df = pd.DataFrame(data)
# 要素の型変換
df = df.astype(str)
print(df)
A   B   C
0  1   6  11
1  2   7  12
2  3   8  13
3  4   9  14
4  5  10  15

«astype()メソッド»を使用することで、«DataFrame»オブジェクトの要素が文字列型に変換されました。

pandasライブラリを使った型変換は、データ解析や操作において非常に便利です。

適切な型変換を行うことで、データの扱いや処理がスムーズになります。

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