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[Python] pingを送信して死活監視をする方法

2025-01-18更新日: 2025-01-18

Pythonでpingを送信して死活監視を行うには、subprocessモジュールを使用してシステムのpingコマンドを実行する方法が一般的です。

subprocess.run()を使って、指定したIPアドレスやホスト名に対してpingを送信し、その結果を確認します。

成功すればリターンコードが0、失敗すれば非0の値が返されます。

WindowsとLinuxでpingコマンドのオプションが異なるため、OSに応じたコマンドを使う必要があります。

目次から探す

Pythonでpingを送信する方法
Pythonでの死活監視の実装例
応用例：ping以外の死活監視方法
まとめ

Pythonでpingを送信する方法

subprocessモジュールを使ったpingの実行

Pythonのsubprocessモジュールを使用すると、外部コマンドを実行することができます。

以下は、pingコマンドを実行するサンプルコードです。

import subprocess
def ping(host):
    # pingコマンドを実行
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    return result.stdout
# 使用例
output = ping('google.com')
print(output)

google.com [2404:6800:400a:80a::200e]に ping を送信しています 32 バイトのデータ:
2404:6800:400a:80a::200e からの応答: 時間 =3ms 
2404:6800:400a:80a::200e からの応答: 時間 =3ms 
2404:6800:400a:80a::200e からの応答: 時間 =3ms 
2404:6800:400a:80a::200e からの応答: 時間 =3ms 

2404:6800:400a:80a::200e の ping 統計:
    パケット数: 送信 = 4、受信 = 4、損失 = 0 (0% の損失)、
ラウンド トリップの概算時間 (ミリ秒):
    最小 = 3ms、最大 = 3ms、平均 = 3ms

このコードでは、指定したホストに対してpingを実行し、その結果を取得して表示します。

WindowsとLinuxでのpingコマンドの違い

WindowsとLinuxでは、pingコマンドのオプションや出力形式が異なります。

以下の表に主な違いを示します。

特徴	Windows	Linux
コマンド	`ping <ホスト名>`	`ping <ホスト名>`
オプション	`-n <回数>`(送信回数指定)	`-c <回数>`(送信回数指定)
結果の表示形式	各応答の時間がミリ秒で表示	各応答の時間がミリ秒で表示

pingの結果を取得する方法

pingの結果は、subprocess.runの戻り値から取得できます。

stdout属性を使用して、コマンドの出力を文字列として取得します。

以下は、pingの結果を取得するサンプルコードです。

import subprocess
def get_ping_result(host):
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    return result.stdout
# 使用例
ping_result = get_ping_result('example.com')
print(ping_result)

このコードを実行すると、指定したホストへのping結果が表示されます。

pingのタイムアウト設定

pingコマンドには、タイムアウトを設定するオプションがあります。

Windowsでは-w、Linuxでは-Wを使用します。

以下は、タイムアウトを設定したサンプルコードです。

import subprocess
def ping_with_timeout(host, timeout):
    # Windowsの場合
    result = subprocess.run(['ping', host, '-w', str(timeout)], capture_output=True, text=True)
    return result.stdout
# 使用例
output = ping_with_timeout('google.com', 1000)  # タイムアウトを1000ミリ秒に設定
print(output)

このコードでは、指定したタイムアウトでpingを実行します。

成功・失敗の判定方法

pingの結果から成功・失敗を判定するには、戻り値のreturncodeを確認します。

0の場合は成功、1の場合は失敗です。

以下は、成功・失敗を判定するサンプルコードです。

import subprocess
def ping_and_check(host):
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    if result.returncode == 0:
        return "成功"
    else:
        return "失敗"
# 使用例
status = ping_and_check('example.com')
print(status)

このコードを実行すると、指定したホストへのpingが成功したかどうかが表示されます。

Pythonでの死活監視の実装例

単一のホストに対するping監視

単一のホストに対してpingを実行し、その結果を監視する簡単なプログラムを作成します。

以下のサンプルコードでは、指定したホストにpingを送り、結果を表示します。

import subprocess
def ping_host(host):
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    if result.returncode == 0:
        print(f"{host} は生きています。")
    else:
        print(f"{host} は死んでいます。")
# 使用例
ping_host('example.com')

このコードを実行すると、指定したホストが生きているかどうかが表示されます。

複数ホストに対するping監視

複数のホストに対してpingを実行する場合、リストを使用して各ホストに対してpingを送信します。

以下のサンプルコードでは、複数のホストを監視します。

import subprocess
def ping_multiple_hosts(hosts):
    for host in hosts:
        result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
        if result.returncode == 0:
            print(f"{host} は生きています。")
        else:
            print(f"{host} は死んでいます。")
# 使用例
hosts_to_monitor = ['example.com', 'google.com', 'nonexistent.domain']
ping_multiple_hosts(hosts_to_monitor)

このコードを実行すると、リスト内の各ホストに対してpingを実行し、結果を表示します。

監視結果をログに記録する方法

監視結果をファイルにログとして記録することも可能です。

以下のサンプルコードでは、pingの結果をping_log.txtというファイルに記録します。

import subprocess
def log_ping_result(host):
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    with open('ping_log.txt', 'a') as log_file:
        if result.returncode == 0:
            log_file.write(f"{host} は生きています。\n")
        else:
            log_file.write(f"{host} は死んでいます。\n")
# 使用例
log_ping_result('example.com')

このコードを実行すると、pingの結果がping_log.txtに追記されます。

監視結果をメールで通知する方法

監視結果をメールで通知するには、smtplibモジュールを使用します。

以下のサンプルコードでは、pingの結果をメールで送信します。

import subprocess
import smtplib
from email.mime.text import MIMEText
def send_email(subject, body):
    sender = 'your_email@example.com'
    receiver = 'recipient@example.com'
    msg = MIMEText(body)
    msg['Subject'] = subject
    msg['From'] = sender
    msg['To'] = receiver
    with smtplib.SMTP('smtp.example.com') as server:
        server.login('your_email@example.com', 'your_password')
        server.sendmail(sender, receiver, msg.as_string())
def ping_and_notify(host):
    result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
    if result.returncode == 0:
        send_email(f"{host} の監視結果", f"{host} は生きています。")
    else:
        send_email(f"{host} の監視結果", f"{host} は死んでいます。")
# 使用例
ping_and_notify('example.com')

このコードを実行すると、指定したホストのping結果がメールで送信されます。

定期的にpingを実行する方法(スケジューリング)

定期的にpingを実行するには、timeモジュールを使用してスリープを挟む方法があります。

以下のサンプルコードでは、指定した間隔でpingを実行します。

import subprocess
import time
def periodic_ping(host, interval):
    while True:
        result = subprocess.run(['ping', host], capture_output=True, text=True)
        if result.returncode == 0:
            print(f"{host} は生きています。")
        else:
            print(f"{host} は死んでいます。")
        time.sleep(interval)
# 使用例
periodic_ping('example.com', 60)  # 60秒ごとにpingを実行

このコードを実行すると、指定したホストに対して60秒ごとにpingを実行し、結果を表示します。

応用例：ping以外の死活監視方法

ICMP以外のプロトコルを使った監視

ICMP以外のプロトコルを使用して死活監視を行うことも可能です。

例えば、TCPやUDPを使用して特定のポートに接続を試みることで、サービスの稼働状況を確認できます。

以下は、TCP接続を使用した監視のサンプルコードです。

import socket
def check_tcp_connection(host, port):
    try:
        with socket.create_connection((host, port), timeout=5):
            print(f"{host}:{port} は生きています。")
    except (socket.timeout, socket.error):
        print(f"{host}:{port} は死んでいます。")
# 使用例
check_tcp_connection('example.com', 80)  # HTTPポートを監視

このコードでは、指定したホストとポートにTCP接続を試み、成功した場合は生存を確認します。

HTTPリクエストを使ったWebサーバーの監視

Webサーバーの死活監視には、HTTPリクエストを使用する方法があります。

requestsモジュールを使って、指定したURLにGETリクエストを送り、応答を確認します。

以下はそのサンプルコードです。

import requests
def check_http_status(url):
    try:
        response = requests.get(url, timeout=5)
        if response.status_code == 200:
            print(f"{url} は生きています。")
        else:
            print(f"{url} は死んでいます。ステータスコード: {response.status_code}")
    except requests.exceptions.RequestException:
        print(f"{url} は死んでいます。")
# 使用例
check_http_status('http://example.com')

このコードを実行すると、指定したURLのHTTPステータスを確認し、結果を表示します。

ポートスキャンを使ったサービスの監視

ポートスキャンを使用して、特定のサービスが稼働しているかどうかを確認することもできます。

以下は、指定したポートのリストに対してスキャンを行うサンプルコードです。

import socket
def scan_ports(host, ports):
    for port in ports:
        with socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM) as sock:
            sock.settimeout(1)
            result = sock.connect_ex((host, port))
            if result == 0:
                print(f"{host}:{port} は生きています。")
            else:
                print(f"{host}:{port} は死んでいます。")
# 使用例
ports_to_scan = [22, 80, 443]  # SSH, HTTP, HTTPSポート
scan_ports('example.com', ports_to_scan)

このコードを実行すると、指定したホストの各ポートに対して接続を試み、結果を表示します。

SNMPを使ったネットワークデバイスの監視

SNMP(Simple Network Management Protocol)を使用して、ネットワークデバイスの状態を監視することも可能です。

pysnmpライブラリを使用して、SNMPリクエストを送信し、デバイスの情報を取得します。

以下はそのサンプルコードです。

from pysnmp.hlapi import *
def check_snmp(host, community, oid):
    iterator = getCmd(SnmpEngine(),
                      CommunityData(community),
                      UdpTransportTarget((host, 161)),
                      ContextData(),
                      ObjectType(ObjectIdentity(oid)))
    errorIndication, errorStatus, errorIndex, varBinds = next(iterator)
    if errorIndication:
        print(f"SNMPエラー: {errorIndication}")
    elif errorStatus:
        print(f"SNMPエラー: {errorStatus.prettyPrint()}")
    else:
        for varBind in varBinds:
            print(f"{host} の OID {oid} の値: {varBind}")
# 使用例
check_snmp('192.168.1.1', 'public', '1.3.6.1.2.1.1.1.0')  # システムの説明を取得