コマンドプロンプトとタスクマネージャーの使い方を解説
コマンドプロンプトとタスクマネージャーは、Windows操作の基本ツールです。
コマンドプロンプトはコマンド入力による直接的な操作が可能で、システムの細かい制御に役立ちます。
一方、タスクマネージャーは実行中のプロセスやパフォーマンス情報を素早く確認でき、トラブルシューティングに有用です。
本記事では、両者の特徴と利用方法について分かりやすく解説します。
コマンドプロンプトの基本操作
起動方法と環境設定
ウィンドウ起動手順
Windowsのスタートメニューから検索バーに「cmd」と入力して、コマンドプロンプトを起動します。
または、キーボードの「Win + R」キーを同時に押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログを開き、cmd
と入力してEnterキーを押す方法もあります。
下記のサンプルは、実行後に表示される標準的な画面の例です。
C:\Users\username>
Microsoft Windows [Version 10.0.xxxxx]
(c) 2023 Microsoft Corporation. All rights reserved.
C:\Users\username>
プロンプト表示のカスタマイズ
コマンドプロンプトでは、prompt
コマンドを利用して表示内容を変更できます。
例えば、カレントディレクトリと>
記号だけに変更する場合は下記のコマンドを実行します。
prompt $P$G
C:\Users\username>
環境変数を利用して、デフォルトの文字色や背景色を変更することも可能です。
色の設定はcolor
コマンドを使用し、例えば下記コマンドは文字色を緑、背景色を黒に設定します。
color 0A
(画面全体の文字色が緑に変化)
主要コマンドの利用例
ディレクトリ移動と操作
ディレクトリの移動には、cd
(Change Directory)コマンドを利用します。
例えば、C:\Program Files
に移動する場合は下記のコマンドを実行します。
cd "C:\Program Files"
C:\Program Files>
また、cd ..
と入力すると一つ上の階層に移動することができます。
cd folderName
…指定したサブフォルダへ移動cd /d D:\folder
…ドライブをまたいで移動
ファイル管理のコマンド
ファイル管理では、dir
、copy
、del
などのコマンドが役立ちます。
例えば、現在のフォルダに含まれるファイルとフォルダの一覧を確認する場合は、下記のコマンドを実行します。
dir
ドライブ C のボリュームラベルは OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX
C:\Program Files のディレクトリ
2023/10/01 12:34 <DIR> .
2023/10/01 12:34 <DIR> ..
2023/10/01 11:22 1,234 sample.txt
...
ファイルのコピーはcopy
コマンド、削除はdel
コマンドを利用します。
例:copy sample.txt backup_sample.txt
でファイルを複製できます。
タスクマネージャーの基本操作
起動方法と画面構成
起動手順とショートカット
タスクマネージャーは、キーボードの「Ctrl + Shift + Esc」キーを同時に押すことで簡単に起動できます。
または、タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択する方法もあります。
画面レイアウトの確認
タスクマネージャーを起動すると、実行中のプログラムやプロセス、サービスの一覧が表示されます。
画面上部にはタブがあり、通常は「プロセス」「パフォーマンス」「アプリ履歴」「起動」「ユーザー」「詳細」「サービス」が表示され、目的に合わせて情報を確認できる構成になっています。
各種機能の利用方法
プロセスやリソースの確認
「プロセス」タブでは、各アプリケーションやバックグラウンドプロセスが一覧表示され、CPU、メモリ、ディスク、ネットワークの使用状況がリアルタイムで確認できます。
リソース使用量が高いプロセスを探し、必要に応じて対処方法を検討する際に便利です。
プロセス終了と優先度設定
プロセスが正常に動作していない場合、タスクマネージャー上で対象プロセスを選択して「タスクの終了」ボタンをクリックすることで、強制終了が可能です。
また、プロセスを右クリックして「詳細設定」から「優先度の設定」を変更することで、システムリソースの割り当てを調整することができます。
開発環境でのツール連携活用例
コマンドプロンプトからのプロセス管理
プロセス操作の実施例
コマンドプロンプトからプロセスの状態を確認するには、tasklist
コマンドが利用できます。
下記のサンプルコードは、現在稼働中のプロセス一覧を表示する操作例です。
tasklist
Image Name PID Session Name Session# Mem Usage
========================= ======== ================ =========== ============
System Idle Process 0 Services 0 24 K
System 4 Services 0 152 K
explorer.exe 1234 Console 1 45,632 K
...
プロセスの終了は、taskkill
コマンドを利用することもできます。
例えば、explorer.exe
プロセスを終了する場合は下記のように入力します。
taskkill /IM explorer.exe /F
SUCCESS: Sent termination signal to process "explorer.exe" with PID 1234.
タスクマネージャーを使った動作監視
異常事態への対応方法
タスクマネージャーを使うと、システムやアプリケーションが異常な状態になった場合に、リソース使用率の急上昇や応答なしのプロセスを即座に確認できます。
たとえば、CPU使用率が急激に上昇しているプロセスがある場合は、そのプロセスを選択して右クリックし「タスクの終了」を実行することで、システム全体の安定性を保つ対策が可能です。
また、メモリリークが疑われる場合は、プロセス毎のメモリ使用状況をモニタリングし、必要に応じてプロセスの再起動やアップデートを検討する手法が有効です。
以上が、コマンドプロンプトとタスクマネージャーの基本操作および開発環境でのツール連携の活用例になります。
まとめ
本記事では、コマンドプロンプトとタスクマネージャーの基本操作や連携活用例について、起動方法や主要なコマンド、プロセス管理の実施例などを詳しく解説しました。
全体を通して、各ツールの使い方とその連携方法を具体例を交えて理解できる内容でした。
ぜひ、実際に操作を試してみて、システム管理や開発の効率化に役立ててください。