コマンドプロンプト

Windowsコマンドプロンプトでのexeファイル実行方法について解説

この記事では、コマンドプロンプトからexeファイルを実行する方法について解説します。

Windows標準のcmd.exeを利用し、実行したいexeファイルのパス指定や環境変数の設定方法など基本的な手順を具体例とともに紹介します。

初心者でも理解しやすい内容となっております。

コマンドプロンプトの基本操作

起動方法とウィンドウの使い方

標準モードと管理者モードの違い

コマンドプロンプトは基本的に「標準モード」と「管理者モード」の2種類で起動できます。

標準モードでは基本的なファイル操作やコマンド実行が可能ですが、システムレベルの変更を伴う処理については制限がかかる場合があります。

一方、管理者モードで起動する場合は、ユーザーアカウント制御(UAC)の許可が求められ、システムに対して強い権限を持つため、設定変更や高度な操作を実行することができます。

例えば、管理者権限を要求するコマンドには以下のような例があります。

runas /user:Administrator "cmd"
コマンドが管理者として実行される場合、パスワードの入力が求められる可能性があります。

ウィンドウサイズやフォント設定の調整

コマンドプロンプトのウィンドウサイズやフォントは、右クリックメニューから「プロパティ」を選択することで変更できます。

プロパティ画面では、「レイアウト」タブでウィンドウサイズやバッファサイズの設定を行え、また「フォント」タブでフォントサイズや種類を好みに合わせて調整することができます。

これにより、作業しやすい表示環境を整えることが可能です。

ディレクトリおよびファイル操作

ディレクトリ移動とファイル一覧の表示

コマンドプロンプトでは、cd コマンドを用いてディレクトリを移動できます。

また、現在のディレクトリにあるファイル一覧を確認する場合は、dir コマンドを利用します。

cd C:\Users\YourUserName\Documents
dir
ドライブ C のボリュームラベルは OS
ボリューム シリアル番号は XXXX-XXXX
C:\Users\YourUserName\Documents のディレクトリ
2023/10/01  10:00    <DIR>          .
2023/10/01  10:00    <DIR>          ..
2023/10/01  10:05           1,024  sample.txt

パス指定と自動補完機能の利用

コマンドプロンプトでは、パスの入力が必要な場合、Tab キーを使用することでディレクトリ名やファイル名の自動補完が可能です。

例えば、C:\Program Files ディレクトリに移動したい場合、cd C:\Pro と入力した後に Tab キーを押すことで C:\Program Files\ に補完されます。

この機能を使うことで、長いパス名を正確に入力する手間を省くことができ、ミスタイプの防止にも役立ちます。

exeファイルの実行方法

実行前の準備

ファイルパスの確認と設定方法

exeファイルを実行する前には、まず対象のexeファイルが存在するパスを正しく把握することが重要です。

エクスプローラーでファイルの存在を確認し、そのパスをメモしておくと良いでしょう。

コマンドプロンプトから直接パスを指定する場合は、フルパスを入力するか、対象ディレクトリに移動して実行する方法があります。

環境変数(PATH)のチェック

環境変数PATH に対象のexeファイルの格納されているディレクトリが含まれていると、どのディレクトリにいてもexeファイルを実行できます。

現在のPATH を確認するには、以下のコマンドを使用します。

echo %PATH%
C:\Windows\system32;C:\Windows;C:\Program Files\SomeApp\bin;...

もしexeファイルが含まれていなければ、一時的にパスを追加する方法として以下のコマンドが利用できます。

set PATH=%PATH%;C:\Path\To\YourExeFolder
環境変数PATHが更新されました

実行コマンドの記述例

基本構文と引数の指定方法

exeファイルを実行する基本構文は、ファイルパスを先頭に記述し、必要に応じて引数を指定する形になります。

例えば、app.exe を引数付きで実行する場合は以下のようになります。

C:\Path\To\app.exe --config config.json --mode production
プログラムの実行結果が表示されます

必要に応じて、スペースを含むパスや引数はダブルクォーテーション(")で囲むことをお忘れなく。

エラーメッセージ確認と対応策

exeファイル実行時にエラーが発生した場合、コマンドプロンプトにはエラーメッセージが表示されます。

例えば、ファイルが見つからない場合には「指定されたファイルが見つかりません」といったメッセージが出力されます。

この場合、以下の点を確認するようにしてください。

・ファイルパスに誤りがないか

・ファイル自体が存在するか

・必要な権限で実行しているか

エラー内容に応じた対応策を講じることで、再実行時の問題解決に役立ちます。

開発環境での活用例

バッチファイルによる自動実行

バッチファイルの基本構造

複数のexeファイルを自動で実行する場合、バッチファイルを利用すると便利です。

以下は、単一のexeファイルを実行するシンプルなバッチファイルの例です。

@echo off
rem sampleBatch.bat - exeファイルを実行するサンプル
rem exeファイルの絶対パスを指定して実行
"C:\Path\To\app.exe" --option value
pause
app.exe が実行され、実行結果が表示されます

複数exeファイルの連続実行設定

複数のexeファイルを順番に実行する場合、各コマンドを改行で区切って記述します。

以下のサンプルコードは、2つのexeファイルを連続して実行する例です。

@echo off
rem multiRun.bat - 複数のexeファイルを連続実行するサンプル
rem 最初のexeファイルの実行
"C:\Path\To\app1.exe" --config config1.json
rem 2つ目のexeファイルの実行
"C:\Path\To\app2.exe" --config config2.json
pause
app1.exe の実行結果が表示され、その後 app2.exe の実行結果が表示されます

実行結果のログ管理

実行履歴の確認方法

exeファイルの実行結果を後から確認するために、ログをファイルに出力する方法があります。

コマンドの実行結果をログファイルに記録するには、リダイレクト機能を利用します。

以下は、標準出力とエラー出力をログにまとめる例です。

"C:\Path\To\app.exe" --option value > log.txt 2>&1
実行結果とエラー出力が log.txt に記録されます

ログファイルの保存先と運用のポイント

ログファイルは特定のディレクトリに保存しておくと管理が容易になります。

例えば、プロジェクトディレクトリ内に logs フォルダを作成し、定期的にログファイルを確認・整理することで、トラブルシューティング時に役立てることが可能です。

また、ローテーションやバックアップの設定を行うと、ログファイルの肥大化を防げます。

まとめ

この記事では、コマンドプロンプトの基本操作、exeファイルの実行方法、さらに開発環境における活用例を実用的な例とともに詳しく解説しました。

全体を通して、各操作の手順や注意点が整理され、作業効率向上に寄与する内容となっています。

ぜひ、ご自身の環境で試して、理解を深めてみてください。

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