[コマンドプロンプト] ren / renameコマンドの使い方 – ファイルやフォルダ名を変更する

ren(またはrename)コマンドは、Windowsのコマンドプロンプトでファイルやフォルダの名前を変更するために使用されます。

基本的な構文は ren <旧名> <新名> です。

例えば、ren oldfile.txt newfile.txt と入力すると、oldfile.txt というファイルが newfile.txt に名前が変更されます。

フォルダ名の変更も同様に行えますが、ファイルの拡張子を変更する場合は注意が必要です。

ワイルドカード*?を使って複数のファイルを一度に変更することも可能です。

この記事でわかること
  • renコマンドの基本的な使い方
  • ワイルドカードを使ったリネーム方法
  • エラーメッセージとその対処法
  • リネームの制限事項について
  • 代替手段としてのエクスプローラーやPowerShell

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ren / renameコマンドとは

renまたはrenameコマンドは、Windowsのコマンドプロンプトで使用されるファイルやフォルダの名前を変更するためのコマンドです。

このコマンドを使うことで、特定のファイルやフォルダの名前を簡単に変更でき、特に大量のファイルを一括でリネームする際に非常に便利です。

基本的な構文は以下の通りです。

ren [変更前の名前] [変更後の名前]

このコマンドは、ファイル名やフォルダ名の変更だけでなく、拡張子の変更にも利用できます。

例えば、画像ファイルの拡張子を変更することで、異なる形式に変換することも可能です。

ただし、リネームする際には、ファイルが使用中でないことや、同名のファイルが存在しないことに注意が必要です。

ren / renameコマンドの基本的な使い方

ファイル名を変更する

ファイル名を変更するには、renコマンドを使用します。

以下のようにコマンドを入力します。

ren oldFileName.txt newFileName.txt

このコマンドを実行すると、oldFileName.txtというファイルがnewFileName.txtに名前が変更されます。

フォルダ名を変更する

フォルダ名の変更も同様に行えます。

以下のコマンドを使用します。

ren oldFolderName newFolderName

このコマンドを実行すると、oldFolderNameというフォルダがnewFolderNameに変更されます。

フォルダ名の変更もファイル名と同じく簡単に行えます。

拡張子を変更する際の注意点

拡張子を変更する場合、ファイルの種類によっては正しく開けなくなることがあります。

例えば、テキストファイルを画像ファイルの拡張子に変更しても、内容はテキストのままです。

以下のようにコマンドを入力します。

ren file.txt file.jpg

この場合、file.txtfile.jpgに変更されますが、画像としては表示されません。

拡張子を変更する際は、ファイルの内容に応じた適切な拡張子を選ぶことが重要です。

大文字・小文字の変更について

renコマンドでは、大文字と小文字の変更は行えません。

ファイル名やフォルダ名の大文字・小文字を変更したい場合は、まず元の名前を削除し、新しい名前を作成する必要があります。

例えば、以下のように行います。

ren oldFileName.txt tempFileName.txt
ren tempFileName.txt OldFilename.txt

この手順で、oldFileName.txtOldFilename.txtに変更できます。

大文字・小文字の変更を行う際は、注意が必要です。

ワイルドカードを使ったファイル名の一括変更

ワイルドカードとは

ワイルドカードは、特定の文字や文字列を表すために使用される特殊な記号です。

Windowsのコマンドプロンプトでは、主に*(アスタリスク)と?(クエスチョンマーク)が使用されます。

これにより、複数のファイルやフォルダを一括で操作することが可能になります。

  • *:任意の文字列(0文字以上)を表します。
  • ?:任意の1文字を表します。

*を使った一括変更の例

*を使用すると、特定のパターンに一致するすべてのファイルを対象に一括変更ができます。

例えば、拡張子が.txtのすべてのファイルを.bakに変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren *.txt *.bak

このコマンドを実行すると、sample1.txtexample.txtなど、すべての.txtファイルが.bakファイルに変更されます。

?を使った一括変更の例

?を使用すると、特定の位置にある1文字を指定してファイル名を変更できます。

例えば、file1.txtfile2.txtfile3.txtというファイル名をdata1.txtdata2.txtdata3.txtに変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren file?.txt data?.txt

このコマンドを実行すると、file1.txtdata1.txtに、file2.txtdata2.txtに、file3.txtdata3.txtに変更されます。

ワイルドカード使用時の注意点

ワイルドカードを使用する際には、いくつかの注意点があります。

  • 意図しないファイルの変更*?を使うと、予期しないファイルが変更される可能性があります。

特に*を使う場合は、すべてのファイルが対象になるため、注意が必要です。

  • ファイルの存在確認:変更後に同名のファイルが存在する場合、エラーが発生します。

事前にファイルの存在を確認しておくことが重要です。

  • バックアップの作成:一括変更を行う前に、重要なファイルのバックアップを作成しておくことをお勧めします。

これにより、万が一のトラブルに備えることができます。

ren / renameコマンドの応用例

複数のファイルを一括でリネームする

複数のファイルを一括でリネームするには、ワイルドカードを使用します。

例えば、report1.txtreport2.txtreport3.txtというファイルをsummary1.txtsummary2.txtsummary3.txtに変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren report*.txt summary*.txt

このコマンドを実行すると、report1.txtsummary1.txtに、report2.txtsummary2.txtに、report3.txtsummary3.txtに変更されます。

拡張子を一括で変更する

特定の拡張子を持つファイルを一括で変更することも可能です。

例えば、すべての.jpgファイルを.pngに変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren *.jpg *.png

このコマンドを実行すると、カレントディレクトリ内のすべての.jpgファイルが.pngファイルに変更されます。

特定の文字列を含むファイル名を変更する

特定の文字列を含むファイル名を変更するには、まずそのファイル名を特定し、次にリネームを行います。

例えば、old_という文字列を含むファイル名をnew_に変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren old_* new_*

このコマンドを実行すると、old_file1.txtnew_file1.txtに、old_document.docxnew_document.docxに変更されます。

日付や番号を付けてファイル名を変更する

日付や番号を付けてファイル名を変更する場合、バッチファイルを使用するのが一般的です。

以下は、ファイル名に日付を追加するバッチファイルの例です。

@echo off
setlocal enabledelayedexpansion
set "date=%date:~0,10%"
for %%f in (*.txt) do (
    set "newName=%%~nf_!date!%%~xf"
    ren "%%f" "!newName!"
)

このバッチファイルを実行すると、カレントディレクトリ内のすべての.txtファイルに、現在の日付が付加された新しいファイル名が付けられます。

例えば、report.txtreport_2023-10-01.txtのように変更されます。

ren / renameコマンドのエラーメッセージと対処法

ファイルが見つからない場合

renコマンドを実行した際に「指定されたファイルが見つかりません」というエラーメッセージが表示されることがあります。

この場合、以下の点を確認してください。

  • ファイル名のスペルミス:指定したファイル名が正しいか確認します。
  • カレントディレクトリの確認:コマンドを実行しているディレクトリにファイルが存在するか確認します。

必要に応じて、cdコマンドで正しいディレクトリに移動します。

アクセス権限がない場合

「アクセスが拒否されました」というエラーメッセージが表示される場合、ファイルやフォルダに対するアクセス権限が不足している可能性があります。

この場合の対処法は以下の通りです。

  • 管理者権限で実行:コマンドプロンプトを管理者として実行し、再度コマンドを試みます。
  • ファイルのプロパティを確認:対象のファイルやフォルダのプロパティを開き、セキュリティタブでアクセス権限を確認し、必要に応じて変更します。

ファイル名が無効な場合

「指定されたファイル名が無効です」というエラーメッセージが表示される場合、ファイル名に使用できない文字が含まれている可能性があります。

以下の点を確認してください。

  • 無効な文字の確認:ファイル名に使用できない文字(例:/\:*?"<>|)が含まれていないか確認します。
  • ファイル名の長さ:Windowsでは、ファイル名の長さが260文字を超えることはできません。

長すぎる場合は短くします。

同名のファイルが存在する場合

「指定されたファイル名はすでに存在します」というエラーメッセージが表示される場合、変更後のファイル名がすでに存在していることを示しています。

この場合の対処法は以下の通りです。

  • ファイル名の変更:別の名前を指定してリネームを試みます。
  • 既存ファイルの確認dirコマンドを使用して、同名のファイルが存在するか確認し、必要に応じて削除または名前を変更します。

ren / renameコマンドの制限事項

ネットワークドライブでの使用

renコマンドは、ネットワークドライブ上のファイルやフォルダに対しても使用できますが、いくつかの制限があります。

特に、ネットワーク接続が不安定な場合や、アクセス権限が不足している場合には、エラーが発生することがあります。

ネットワークドライブを使用する際は、接続状況や権限を確認してからコマンドを実行することが重要です。

長いファイル名やパスの制限

Windowsでは、ファイル名やパスの長さに制限があります。

具体的には、ファイル名は最大で255文字、パス全体は260文字までです。

これを超える場合、renコマンドを使用すると「パスが長すぎます」というエラーメッセージが表示されます。

長いファイル名やパスを扱う場合は、短縮するか、フォルダ構造を見直す必要があります。

特殊文字の扱い

renコマンドでは、ファイル名に使用できない特殊文字があります。

これには、スラッシュ/、バックスラッシュ\、コロン:、アスタリスク*、クエスチョンマーク?、ダブルクオーテーション"、不等号<、等号>、パイプ|などが含まれます。

これらの文字を含むファイル名を指定すると、「指定されたファイル名が無効です」というエラーが発生します。

ファイル名を変更する際は、これらの文字を避ける必要があります。

システムファイルや隠しファイルのリネーム

システムファイルや隠しファイルに対してrenコマンドを使用することは可能ですが、注意が必要です。

これらのファイルは、オペレーティングシステムの動作に重要な役割を果たしているため、リネームすることでシステムに不具合を引き起こす可能性があります。

特に、システムファイルを変更する場合は、十分な知識と注意が必要です。

また、隠しファイルをリネームする場合は、隠し属性を解除する必要があることもあります。

ren / renameコマンドの代替手段

エクスプローラーでのリネーム

Windowsのエクスプローラーを使用すると、ファイルやフォルダのリネームが非常に簡単に行えます。

リネームしたいファイルやフォルダを右クリックし、「名前の変更」を選択するか、ファイルを選択した状態でF2キーを押します。

新しい名前を入力し、Enterキーを押すことで変更が完了します。

エクスプローラーでは、複数のファイルを選択して一括でリネームすることも可能で、特に視覚的に操作したい場合に便利です。

PowerShellでのリネーム

PowerShellを使用すると、より高度なリネーム操作が可能です。

例えば、特定の条件に基づいてファイル名を変更することができます。

以下は、PowerShellでファイル名を変更する基本的なコマンドの例です。

Rename-Item -Path "C:\path\to\oldFileName.txt" -NewName "newFileName.txt"

このコマンドを実行すると、指定したファイル名が変更されます。

また、PowerShellではワイルドカードを使用して複数のファイルを一括でリネームすることもできます。

バッチファイルでの自動リネーム

バッチファイルを使用すると、複雑なリネーム作業を自動化できます。

以下は、特定のパターンに基づいてファイル名を変更するバッチファイルの例です。

@echo off
setlocal enabledelayedexpansion
for %%f in (*.txt) do (
    set "newName=%%~nf_renamed.txt"
    ren "%%f" "!newName!"
)

このバッチファイルを実行すると、カレントディレクトリ内のすべての.txtファイルに _renamed という文字列が追加されます。

バッチファイルを使用することで、定期的なリネーム作業を効率化できるため、特に大量のファイルを扱う場合に便利です。

よくある質問

renとrenameはどちらを使うべき?

renrenameは、どちらも同じ機能を持つコマンドであり、ファイルやフォルダの名前を変更するために使用されます。

どちらを使っても結果は同じですが、一般的には短いrenが好まれることが多いです。

特に、コマンドを頻繁に使用する場合は、短い方が入力が楽になるため、renを選ぶと良いでしょう。

拡張子を変更するとファイルが開けなくなるのはなぜ?

ファイルの拡張子は、そのファイルがどのアプリケーションで開かれるかを示す重要な情報です。

拡張子を変更すると、ファイルの内容が変わるわけではありませんが、オペレーティングシステムはその拡張子に基づいて適切なアプリケーションを選択します。

例えば、テキストファイルを画像ファイルの拡張子に変更しても、内容はテキストのままです。

そのため、適切なアプリケーションで開くことができず、エラーが発生することがあります。

拡張子を変更する際は、ファイルの内容に合った適切な拡張子を選ぶことが重要です。

ワイルドカードを使って特定のファイルだけをリネームする方法は?

ワイルドカードを使用することで、特定のパターンに一致するファイルだけをリネームすることができます。

例えば、特定の文字列を含むファイル名を変更したい場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren specificPattern*.txt newPattern*.txt

このコマンドでは、specificPatternで始まるすべての.txtファイルがnewPatternで始まる名前に変更されます。

また、?を使って特定の位置にある1文字を指定することも可能です。

例えば、file?.txtというファイル名をdocument?.txtに変更する場合、以下のようにコマンドを入力します。

ren file?.txt document?.txt

このように、ワイルドカードを使うことで、特定の条件に合ったファイルだけを効率的にリネームすることができます。

まとめ

この記事では、Windowsのコマンドプロンプトにおけるrenおよびrenameコマンドの基本的な使い方から応用例、エラーメッセージの対処法、制限事項、代替手段まで幅広く解説しました。

これにより、ファイルやフォルダの名前を効率的に変更する方法を理解できるでしょう。

今後は、コマンドプロンプトや他のツールを活用して、日常のファイル管理をよりスムーズに行ってみてください。

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