日時

[C言語] localtime関数の使い方を解説「現在日時の取得」

C言語で現在の日時を取得するには、localtime関数を使用します。この関数は、time_t型の値を受け取り、tm構造体へのポインタを返します。

まず、time関数を使って現在の時刻をtime_t型で取得します。次に、localtime関数にその値を渡すことで、ローカルタイムに変換されたtm構造体を得ることができます。

この構造体には、年、月、日、時、分、秒などの情報が格納されており、これらを利用して現在の日時を表示することが可能です。

目次から探す

localtime関数とは
localtime関数の使い方
現在日時の取得
localtime関数の応用例
まとめ

localtime関数とは

localtime関数は、C言語の標準ライブラリに含まれる時間操作のための関数の一つです。

この関数は、time_t型で表現されたカレンダー時間を、現地時間に基づくstruct tm型の構造体に変換します。

time_t型は通常、1970年1月1日からの経過秒数を表し、localtime関数を使用することで、年、月、日、時、分、秒といった人間が理解しやすい形式に変換されます。

これにより、プログラム内で現在の日時を取得し、表示したり、他の日時操作を行うことが可能になります。

localtime関数は、特にローカルタイムゾーンに基づいた日時の処理を行う際に便利です。

localtime関数の使い方

localtime関数の基本的な使用例

localtime関数を使用する基本的な例として、現在の日時を取得し、表示する方法を紹介します。

以下のサンプルコードでは、time関数とlocaltime関数を組み合わせて、現在の日時を取得し、printf関数で表示しています。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    time_t currentTime;
    struct tm *localTime;
    // 現在の時刻を取得
    time(&currentTime);
    // 現地時間に変換
    localTime = localtime(&currentTime);
    // 日時を表示
    printf("現在の日時: %d年%d月%d日 %d時%d分%d秒\n",
           localTime->tm_year + 1900,
           localTime->tm_mon + 1,
           localTime->tm_mday,
           localTime->tm_hour,
           localTime->tm_min,
           localTime->tm_sec);
    return 0;
}

このコードを実行すると、現在の日時が「年、月、日、時、分、秒」の形式で表示されます。

time_t型の変数の準備

localtime関数を使用する前に、time_t型の変数を準備する必要があります。

time_t型は、カレンダー時間を表現するための型で、通常は1970年1月1日からの経過秒数を格納します。

time関数を使用して、現在の時刻をtime_t型の変数に取得します。

time_t currentTime;
time(&currentTime);

struct tm型の構造体の利用

localtime関数は、time_t型の時間をstruct tm型の構造体に変換します。

struct tmは、年、月、日、時、分、秒などの情報を含む構造体で、これを利用することで、日時を個別に操作することが可能です。

struct tm *localTime;
localTime = localtime(&currentTime);

localtime関数のエラーハンドリング

localtime関数は、変換に失敗した場合にNULLを返します。

したがって、エラーハンドリングを行うことが重要です。

以下のように、localtime関数の戻り値をチェックし、NULLでないことを確認します。

if (localTime == NULL) {
    perror("localtime関数のエラー");
    return 1;
}

このようにして、localtime関数の使用中に発生する可能性のあるエラーを適切に処理することができます。

現在日時の取得

time関数との組み合わせ

localtime関数を使用して現在の日時を取得する際には、まずtime関数を使用して現在の時刻を取得します。

time関数は、time_t型の変数に現在のカレンダー時間を格納します。

このtime_t型の変数をlocaltime関数に渡すことで、現地時間に基づいた日時情報を取得できます。

#include <time.h>
time_t currentTime;
time(&currentTime);

このコードは、currentTimeに現在の時刻を秒単位で格納します。

現在日時のフォーマット

localtime関数を使用して取得したstruct tm型の構造体には、年、月、日、時、分、秒といった情報が含まれています。

これらの情報を使って、任意のフォーマットで日時を表示することが可能です。

例えば、strftime関数を使用すると、日時を文字列としてフォーマットすることができます。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
char buffer[80];
struct tm *localTime;
localTime = localtime(&currentTime);
// 日時をフォーマット
strftime(buffer, sizeof(buffer), "%Y-%m-%d %H:%M:%S", localTime);
printf("フォーマットされた日時: %s\n", buffer);

このコードでは、strftime関数を使用して、YYYY-MM-DD HH:MM:SSの形式で日時をフォーマットしています。

printf関数を用いた日時の表示

printf関数を使用して、struct tm型の構造体から直接日時を表示することもできます。

printf関数を用いると、各要素を個別に指定して表示することが可能です。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    time_t currentTime;
    struct tm *localTime;
    // 現在の時刻を取得
    time(&currentTime);
    // 現地時間に変換
    localTime = localtime(&currentTime);
    // 日時を表示
    printf("現在の日時: %d年%d月%d日 %d時%d分%d秒\n",
           localTime->tm_year + 1900,
           localTime->tm_mon + 1,
           localTime->tm_mday,
           localTime->tm_hour,
           localTime->tm_min,
           localTime->tm_sec);
    return 0;
}

このコードを実行すると、現在の日時が「年、月、日、時、分、秒」の形式で表示されます。

tm_yearは1900年からの年数を表すため、表示する際には1900を加算する必要があります。

また、tm_monは0から始まるため、1を加算して表示します。

localtime関数の応用例

日付の計算

localtime関数を使用することで、日付の計算を行うことができます。

例えば、特定の日付から数日後の日付を計算する場合、struct tmのメンバーを操作します。

以下の例では、現在の日付から7日後の日付を計算しています。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    time_t currentTime;
    struct tm *localTime;
    // 現在の時刻を取得
    time(&currentTime);
    // 現地時間に変換
    localTime = localtime(&currentTime);
    // 7日後の日付を計算
    localTime->tm_mday += 7;
    mktime(localTime); // 日付を正規化
    printf("7日後の日時: %d年%d月%d日\n",
           localTime->tm_year + 1900,
           localTime->tm_mon + 1,
           localTime->tm_mday);
    return 0;
}

このコードでは、tm_mdayに7を加算し、mktime関数を使用して日付を正規化しています。

タイムゾーンの考慮

localtime関数は、システムのローカルタイムゾーンに基づいて時間を変換します。

異なるタイムゾーンの時間を扱う場合は、gmtime関数を使用してUTC時間を取得し、必要に応じてタイムゾーンのオフセットを手動で計算する必要があります。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    time_t currentTime;
    struct tm *utcTime;
    // 現在の時刻を取得
    time(&currentTime);
    // UTC時間に変換
    utcTime = gmtime(&currentTime);
    printf("UTC日時: %d年%d月%d日 %d時%d分%d秒\n",
           utcTime->tm_year + 1900,
           utcTime->tm_mon + 1,
           utcTime->tm_mday,
           utcTime->tm_hour,
           utcTime->tm_min,
           utcTime->tm_sec);
    return 0;
}

このコードは、UTC時間を表示します。

タイムゾーンのオフセットを考慮する場合は、tm_hourにオフセットを加算または減算します。

日時の比較

日時の比較を行うには、mktime関数を使用してstruct tmをtime_tに変換し、比較を行います。

以下の例では、2つの日付を比較しています。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    struct tm date1 = {0, 0, 12, 15, 5, 121}; // 2021年6月15日12時
    struct tm date2 = {0, 0, 12, 20, 5, 121}; // 2021年6月20日12時
    time_t time1 = mktime(&date1);
    time_t time2 = mktime(&date2);
    if (time1 < time2) {
        printf("date1はdate2より前の日付です。\n");
    } else if (time1 > time2) {
        printf("date1はdate2より後の日付です。\n");
    } else {
        printf("date1とdate2は同じ日付です。\n");
    }
    return 0;
}

このコードは、mktimeを使用してtime_tに変換し、日時を比較しています。

日時のカスタムフォーマット

日時をカスタムフォーマットで表示するには、strftime関数を使用します。

以下の例では、カスタムフォーマットで日時を表示しています。

#include <stdio.h>
#include <time.h>
int main() {
    time_t currentTime;
    struct tm *localTime;
    char buffer[80];
    // 現在の時刻を取得
    time(&currentTime);
    // 現地時間に変換
    localTime = localtime(&currentTime);
    // カスタムフォーマットで日時を表示
    strftime(buffer, sizeof(buffer), "%A, %B %d, %Y %I:%M %p", localTime);
    printf("カスタムフォーマット日時: %s\n", buffer);
    return 0;
}

このコードでは、strftimeを使用して、曜日、月、日、年、時、分、AM/PM形式で日時をフォーマットしています。