【Python】エクセル操作でできることまとめ

この記事では、Pythonを使ってエクセルファイルを操作する方法について詳しく解説します。

エクセルファイルの読み込みや書き込み、セルやシートの操作、データの操作、グラフの作成、さらにはエクセルファイルの保護や自動保存方法まで、初心者でも理解しやすいサンプルコードを交えて紹介します。

Pythonを使ってエクセル操作を行いたい方に役立つ情報が満載です。

目次から探す

Pythonを使ったエクセル操作の概要

Pythonを使ったエクセル操作は、便利なライブラリを使用することで簡単に行うことができます。

主なライブラリとしては、openpyxlpandasなどがあります。

これらのライブラリを使うことで、エクセルファイルの読み込みや書き込み、セルやシートの操作などが可能になります。

まずはじめに、Pythonでエクセル操作を行うためには必要なライブラリをインストールする必要があります。

以下にopenpyxlライブラリのインストール方法を示します。

pip install openpyxl

上記のコマンドをコマンドプロンプトやターミナルで実行することで、openpyxlライブラリを簡単にインストールすることができます。

このライブラリを使うことで、Pythonを使ってエクセルファイルを操作する準備が整います。

エクセルファイルの読み込み

Pythonを使用してエクセルファイルを読み込むことは、pandasライブラリを使うと簡単に行うことができます。

まずは、pandasライブラリをインストールします。

pip install pandas

次に、以下のサンプルコードを使ってエクセルファイルを読み込みます。

import pandas as pd

# エクセルファイルを読み込む
df = pd.read_excel('sample.xlsx')

# データを表示
print(df)

このコードでは、sample.xlsxという名前のエクセルファイルを読み込み、その内容をdfというデータフレームに格納しています。

特定のシートやセルのデータを取得する方法

特定のシートやセルのデータを取得するには、openpyxlライブラリを使用します。

まずは、openpyxlライブラリをインストールします。

pip install openpyxl

次に、以下のサンプルコードを使って特定のシートやセルのデータを取得します。

from openpyxl import load_workbook

# エクセルファイルを読み込む
wb = load_workbook('sample.xlsx')

# シートを取得
sheet = wb['Sheet1']

# 特定のセルの値を取得
cell_value = sheet['A1'].value

# データを表示
print(cell_value)

このコードでは、sample.xlsxというエクセルファイルからSheet1というシートを取得し、A1セルの値を取得しています。

取得した値はcell_valueに格納され、それを表示しています。

エクセルファイルの書き込み

エクセルファイルにデータを書き込むことは、Pythonを使って簡単に行うことができます。

まずは新しいエクセルファイルを作成する方法から見ていきましょう。

新しいエクセルファイルを作成する方法

新しいエクセルファイルを作成するには、openpyxlライブラリを使用します。

以下は、新しいエクセルファイルを作成し、シートにデータを書き込むサンプルコードです。

import openpyxl

# 新しいエクセルファイルを作成
wb = openpyxl.Workbook()

# アクティブなシートを取得
sheet = wb.active

# シートにデータを書き込む
sheet['A1'] = 'Hello'
sheet['B1'] = 'World'

# エクセルファイルを保存
wb.save('new_excel_file.xlsx')

このコードでは、openpyxl.Workbook()で新しいエクセルファイルを作成し、wb.activeでアクティブなシートを取得しています。

その後、sheet[‘A1’]やsheet[‘B1’]を使ってセルにデータを書き込み、wb.save()でエクセルファイルを保存しています。

データをエクセルファイルに書き込む方法

既存のエクセルファイルにデータを書き込む場合も、openpyxlライブラリを使用します。

以下は、既存のエクセルファイルにデータを書き込むサンプルコードです。

import openpyxl

# 既存のエクセルファイルを開く
wb = openpyxl.load_workbook('existing_excel_file.xlsx')

# アクティブなシートを取得
sheet = wb.active

# 新しいデータを書き込む
sheet['A2'] = 'Python'
sheet['B2'] = 'Excel'

# エクセルファイルを保存
wb.save('existing_excel_file.xlsx')

このコードでは、openpyxl.load_workbook()で既存のエクセルファイルを開き、同様にセルにデータを書き込んでから、wb.save()でエクセルファイルを保存しています。

これにより、既存のエクセルファイルに新しいデータを追加することができます。

セルの操作

セルの値を取得する方法

Pythonを使ってエクセルファイルの特定のセルの値を取得する方法は簡単です。

openpyxlライブラリを使用して、指定したセルの値を取得することができます。

以下はその一例です。

import openpyxl

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# シートを選択
sheet = workbook['Sheet1']

# A1セルの値を取得
cell_value = sheet['A1'].value

print(cell_value)

このコードでは、’sample.xlsx’というエクセルファイルを開き、Sheet1のA1セルの値を取得しています。

セルに値を書き込む方法

特定のセルに値を書き込むには、セルオブジェクトのvalue属性に新しい値を代入すれば良いです。

以下はその例です。

import openpyxl

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# シートを選択
sheet = workbook['Sheet1']

# B2セルに値を書き込む
sheet['B2'] = 'Hello, World!'

# 保存
workbook.save('sample.xlsx')

このコードでは、Sheet1のB2セルに’Hello, World!’という値を書き込んでいます。

セルの書式を変更する方法

セルの書式を変更するには、セルオブジェクトのフォントやスタイルなどの属性を変更します。

以下はフォントの変更例です。

import openpyxl
from openpyxl.styles import Font

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# シートを選択
sheet = workbook['Sheet1']

# A1セルのフォントを変更
cell = sheet['A1']
cell.font = Font(bold=True, color='FF0000')  # 太字で赤色のフォントに変更

# 保存
workbook.save('sample.xlsx')

このコードでは、Sheet1のA1セルのフォントを太字で赤色に変更しています。

セルの書式を変更することで、エクセルファイルの見た目をカスタマイズすることができます。

シートの操作

エクセルファイル内でのシートの操作は、Pythonを使って簡単に行うことができます。

以下では、新しいシートを作成する方法、シートの名前を変更する方法、そしてシートを削除する方法について解説します。

新しいシートを作成する方法

新しいシートを作成するには、openpyxlライブラリを使用します。

以下のサンプルコードを実行することで、新しいシートを作成することができます。

import openpyxl

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# 新しいシートを作成
workbook.create_sheet('新しいシート')

# エクセルファイルを保存
workbook.save('sample.xlsx')

シートの名前を変更する方法

既存のシートの名前を変更するには、title属性を使用します。

以下のサンプルコードを実行することで、シートの名前を変更することができます。

import openpyxl

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# シートの名前を変更
sheet = workbook['Sheet1']
sheet.title = '変更後のシート名'

# エクセルファイルを保存
workbook.save('sample.xlsx')

シートの削除方法

不要なシートを削除するには、removeメソッドを使用します。

以下のサンプルコードを実行することで、指定したシートを削除することができます。

import openpyxl

# エクセルファイルを開く
workbook = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# シートを削除
sheet = workbook['Sheet2']
workbook.remove(sheet)

# エクセルファイルを保存
workbook.save('sample.xlsx')

これらの方法を使うことで、Pythonを使ってエクセルファイル内のシートを簡単に操作することができます。

データの操作

データの操作はエクセルファイルを扱う上で非常に重要です。

Pythonを使用してエクセルファイル内のデータをソートしたり、特定の条件に基づいてフィルタリングしたり、検索したりすることができます。

データのソート方法

データのソートは、エクセルファイル内の情報を特定の基準に従って並び替えることです。

Pythonのpandasライブラリを使用すると、簡単にデータをソートすることができます。

以下は、データをソートするサンプルコードです。

import pandas as pd

# エクセルファイルを読み込む
df = pd.read_excel('sample.xlsx')

# '列名'を基準に昇順でソート
df_sorted = df.sort_values(by='列名')

# ソート結果を表示
print(df_sorted)

データのフィルタリング方法

データのフィルタリングは、特定の条件を満たすデータのみを抽出することです。

pandasライブラリを使用して、簡単にデータをフィルタリングすることができます。

以下は、データをフィルタリングするサンプルコードです。

import pandas as pd

# エクセルファイルを読み込む
df = pd.read_excel('sample.xlsx')

# '列名'が条件を満たすデータのみ抽出
filtered_data = df[df['列名'] > 100]

# フィルタリング結果を表示
print(filtered_data)

データの検索方法

データの検索は、特定の値や条件に一致するデータを見つけることです。

pandasライブラリを使用して、簡単にデータを検索することができます。

以下は、データを検索するサンプルコードです。

import pandas as pd

# エクセルファイルを読み込む
df = pd.read_excel('sample.xlsx')

# '列名'が特定の値と一致するデータを検索
search_result = df[df['列名'] == '特定の値']

# 検索結果を表示
print(search_result)

データのソート、フィルタリング、検索を行うことで、エクセルファイル内の情報を効果的に操作することができます。

Pythonを使ってこれらの操作を行うことで、データの分析や加工がスムーズに行えます。

グラフの作成

エクセルファイルにグラフを挿入することは、データを視覚的に理解しやすくするために重要です。

Pythonを使用して、エクセルファイルにグラフを挿入する方法を紹介します。

グラフをエクセルファイルに挿入する方法

Pythonのopenpyxlライブラリを使用すると、簡単にエクセルファイルにグラフを挿入することができます。

以下は、折れ線グラフを挿入する例です。

from openpyxl import Workbook
from openpyxl.chart import LineChart, Reference

# 新しいエクセルファイルを作成
wb = Workbook()
ws = wb.active

# データをシートに書き込む
data = [
    [1, 2, 3],
    [4, 5, 6],
    [7, 8, 9]
]

for row in data:
    ws.append(row)

# グラフを作成
chart = LineChart()
data = Reference(ws, min_col=1, min_row=1, max_col=3, max_row=3)
chart.add_data(data, titles_from_data=True)

# グラフをエクセルファイルに挿入
ws.add_chart(chart, "D1")

# エクセルファイルを保存
wb.save("sample.xlsx")

このコードでは、新しいエクセルファイルを作成し、データをシートに書き込んだ後、折れ線グラフを作成してエクセルファイルに挿入しています。

グラフの種類や設定を変更する方法

openpyxlライブラリを使用すると、グラフの種類や設定を簡単に変更することができます。

以下は、棒グラフの色を変更する例です。

from openpyxl.chart import BarChart

# グラフを作成
chart = BarChart()
data = Reference(ws, min_col=1, min_row=1, max_col=3, max_row=3)
chart.add_data(data, titles_from_data=True)

# グラフの色を変更
s = chart.series[0]
s.graphicalProperties.solidFill = "FF0000"  # 赤色

# グラフをエクセルファイルに挿入
ws.add_chart(chart, "D1")

# エクセルファイルを保存
wb.save("sample.xlsx")

このコードでは、棒グラフを作成し、グラフの色を赤色に変更しています。

グラフの種類や設定を変更する際には、適宜openpyxlライブラリの機能を活用してカスタマイズしてください。

その他の機能

エクセルファイルのパスワード保護方法

エクセルファイルをパスワードで保護することで、不正なアクセスを防ぐことができます。

Pythonを使用してエクセルファイルにパスワードを設定する方法を以下に示します。

import openpyxl

# エクセルファイルを読み込む
wb = openpyxl.load_workbook('sample.xlsx')

# パスワードを設定
wb.security.protect('password')

# パスワードで保護されたエクセルファイルを保存
wb.save('sample_protected.xlsx')

マクロの実行方法

エクセルファイルにはマクロと呼ばれる自動化された処理を記録・実行する機能があります。

Pythonを使用してエクセルファイル内のマクロを実行する方法を以下に示します。

import win32com.client

# エクセルアプリケーションを起動
excel = win32com.client.Dispatch("Excel.Application")

# マクロを実行するエクセルファイルを開く
wb = excel.Workbooks.Open(r'C:\path\to\macro_file.xlsm')

# マクロを実行
excel.Application.Run("macro_name")

# エクセルファイルを保存して閉じる
wb.Save()
wb.Close()

エクセルファイルの自動保存方法

エクセルファイルを自動的に保存することで、作業中のデータの損失を防ぐことができます。

Pythonを使用してエクセルファイルを定期的に自動保存する方法を以下に示します。

import time
import openpyxl

# エクセルファイルを読み込む
wb = openpyxl.load_workbook('data.xlsx')

# 自動保存の間隔(秒)
save_interval = 60

while True:
    # 一定時間ごとにエクセルファイルを保存
    wb.save('data.xlsx')
    time.sleep(save_interval)

これらの機能を活用することで、エクセルファイルのセキュリティや効率的な作業管理を行うことができます。

目次から探す