Pandas

[Python] Pandas – Excelファイルにシートを追加する方法

Pandasを使用してExcelファイルにシートを追加するには、ExcelWriterを使います。

既存のExcelファイルを読み込み、新しいシートを追加して保存します。

ExcelWritermode引数に'a'(追加モード)を指定し、engine引数にopenpyxlを指定することで、既存のファイルにシートを追加できます。

例えば、with pd.ExcelWriter('file.xlsx', mode='a', engine='openpyxl') as writer:のように使用します。

目次から探す
  1. PandasでExcelファイルにシートを追加する方法
  2. 応用例
  3. まとめ

PandasでExcelファイルにシートを追加する方法

PandasとExcelファイルの基本操作

Pandasはデータ分析に特化したPythonライブラリで、Excelファイルの読み書きも得意です。

Excelファイルを扱う際には、主にread_excelto_excelの2つの関数を使用します。

これにより、データフレームを簡単にExcel形式で保存したり、Excelからデータを読み込んだりできます。

PandasでExcelファイルを扱うための準備

まず、PandasとExcelファイルを扱うために必要なライブラリをインストールします。

以下のコマンドを実行してください。

pip install pandas openpyxl

read_excelでExcelファイルを読み込む

read_excel関数を使用して、Excelファイルをデータフレームとして読み込みます。

以下はそのサンプルコードです。

import pandas as pd
# Excelファイルを読み込む
df = pd.read_excel('sample.xlsx')
# データフレームの内容を表示
print(df)
# 出力結果の例
   名前  年齢
0  山田  25
1  佐藤  30

to_excelでデータフレームをExcelに書き込む

データフレームをExcelファイルに書き込むには、to_excel関数を使用します。

以下のサンプルコードを参照してください。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data = {'名前': ['山田', '佐藤'], '年齢': [25, 30]}
df = pd.DataFrame(data)
# Excelファイルに書き込む
df.to_excel('output.xlsx', index=False)
# 出力結果
# output.xlsxファイルが作成され、内容が書き込まれます。

ExcelWriterを使ったシートの追加

ExcelWriterを使用すると、既存のExcelファイルに新しいシートを追加することができます。

以下のサンプルコードを見てみましょう。

import pandas as pd
# 新しいデータフレームを作成
data = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ'], '価格': [100, 150]}
df_new = pd.DataFrame(data)
# ExcelWriterを使用してシートを追加
with pd.ExcelWriter('output.xlsx', mode='a', engine='openpyxl') as writer:
    df_new.to_excel(writer, sheet_name='新しいシート', index=False)
# 出力結果
# output.xlsxファイルに「新しいシート」が追加されます。

ExcelWriterの基本的な使い方

ExcelWriterは、Excelファイルに複数のシートを追加するための便利なクラスです。

mode引数を使って、ファイルの書き込みモードを指定します。

mode=’a’で既存ファイルにシートを追加する

mode='a'を指定することで、既存のExcelファイルに新しいシートを追加できます。

このモードでは、既存のデータが保持されます。

engine=’openpyxl’の役割

openpyxlは、Excelファイルを操作するためのライブラリです。

ExcelWriterengine='openpyxl'を指定することで、Excelファイルの読み書きが可能になります。

with文を使った安全なファイル操作

with文を使用することで、ファイルを安全に開閉できます。

これにより、ファイルのクローズ処理を自動で行うことができ、リソースの無駄遣いを防ぎます。

既存のシートを保持しながら新しいシートを追加

新しいシートを追加する際、既存のシートはそのまま保持されます。

これにより、データの損失を防ぎつつ、必要な情報を追加できます。

既存のシートを読み込む方法

既存のExcelファイルから特定のシートを読み込むには、sheet_name引数を使用します。

以下のサンプルコードを参照してください。

import pandas as pd
# 特定のシートを読み込む
df_existing = pd.read_excel('output.xlsx', sheet_name='既存のシート')
# データフレームの内容を表示
print(df_existing)
# 出力結果の例
# 既存のシートの内容が表示されます。

新しいシートを追加する際の注意点

新しいシートを追加する際は、シート名が既存のシート名と重複しないように注意が必要です。

重複があるとエラーが発生します。

シート名の指定と重複を避ける方法

シート名を指定する際は、ユニークな名前を付けることが重要です。

例えば、日付やカウントを付加することで、重複を避けることができます。

複数のシートを一度に追加する方法

複数のデータフレームを一度に追加する場合、ExcelWriterを使用してそれぞれのデータフレームを異なるシートに書き込むことができます。

複数のデータフレームを異なるシートに書き込む

以下のサンプルコードでは、2つのデータフレームを異なるシートに書き込む方法を示します。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data1 = {'名前': ['山田', '佐藤'], '年齢': [25, 30]}
data2 = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ'], '価格': [100, 150]}
df1 = pd.DataFrame(data1)
df2 = pd.DataFrame(data2)
# ExcelWriterを使用して複数のシートに書き込む
with pd.ExcelWriter('output_multiple_sheets.xlsx') as writer:
    df1.to_excel(writer, sheet_name='ユーザー情報', index=False)
    df2.to_excel(writer, sheet_name='商品情報', index=False)
# 出力結果
# output_multiple_sheets.xlsxファイルに「ユーザー情報」と「商品情報」のシートが作成されます。

ループを使って動的にシートを追加する

ループを使用することで、動的にシートを追加することができます。

例えば、リストに格納されたデータフレームを一括で書き込むことが可能です。

シートの順序を指定する方法

シートの順序を指定するには、ExcelWritersheet_name引数を使って、書き込む順番を制御します。

Excelファイルの書式を保持する方法

Excelファイルの書式を保持するためには、openpyxlを使用して、書式設定を適用する必要があります。

これにより、元のファイルのスタイルを維持できます。

書式が失われる原因と対策

書式が失われる主な原因は、異なるライブラリを使用してファイルを開いたり、書き込んだりすることです。

常に同じライブラリを使用することで、書式を保持できます。

openpyxlを使った書式の保持

openpyxlを使用することで、セルのフォントや色、スタイルなどの書式を保持しながらデータを追加できます。

以下はそのサンプルコードです。

import pandas as pd
from openpyxl import load_workbook
# 既存のExcelファイルを読み込む
book = load_workbook('output.xlsx')
writer = pd.ExcelWriter('output.xlsx', engine='openpyxl')
writer.book = book
# 新しいデータフレームを作成
data = {'商品': ['オレンジ', 'グレープ'], '価格': [200, 250]}
df_new = pd.DataFrame(data)
# 新しいシートに書き込む
df_new.to_excel(writer, sheet_name='新しい商品', index=False)
# 保存
writer.save()
# 出力結果
# output.xlsxファイルに「新しい商品」シートが追加され、書式が保持されます。

書式を保持しながらデータを追加する方法

書式を保持しながらデータを追加するには、openpyxlを使用して既存の書式を適用しつつ、新しいデータを追加することが重要です。

これにより、見た目を損なうことなくデータを更新できます。

応用例

複数のExcelファイルにシートを追加する

複数のExcelファイルにシートを追加する場合、各ファイルをループで処理し、必要なデータを追加することができます。

以下はそのサンプルコードです。

import pandas as pd
# 追加するデータフレームを作成
data = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ'], '価格': [100, 150]}
df_new = pd.DataFrame(data)
# 複数のExcelファイルにシートを追加
file_names = ['file1.xlsx', 'file2.xlsx', 'file3.xlsx']
for file_name in file_names:
    with pd.ExcelWriter(file_name, mode='a', engine='openpyxl') as writer:
        df_new.to_excel(writer, sheet_name='新しいシート', index=False)
# 出力結果
# file1.xlsx, file2.xlsx, file3.xlsxに「新しいシート」が追加されます。

複数のファイルを一括で処理する方法

複数のファイルを一括で処理するには、ファイル名をリストに格納し、ループを使用して各ファイルに対して操作を行います。

これにより、効率的にデータを追加できます。

ファイル名に基づいてシートを追加する

ファイル名に基づいてシートを追加する場合、ファイル名を解析してシート名を動的に決定することができます。

以下のサンプルコードを参照してください。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data = {'商品': ['オレンジ', 'グレープ'], '価格': [200, 250]}
df_new = pd.DataFrame(data)
# ファイル名に基づいてシート名を決定
file_names = ['sales_2023.xlsx', 'sales_2024.xlsx']
for file_name in file_names:
    sheet_name = file_name.split('.')[0]  # 拡張子を除いたファイル名をシート名に
    with pd.ExcelWriter(file_name, mode='a', engine='openpyxl') as writer:
        df_new.to_excel(writer, sheet_name=sheet_name, index=False)
# 出力結果
# sales_2023.xlsx, sales_2024.xlsxにそれぞれのファイル名をシート名として追加されます。

特定の条件に基づいてシートを追加する

特定の条件に基づいてシートを追加する場合、条件を満たすデータをフィルタリングし、その結果を新しいシートに書き込むことができます。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ', 'オレンジ'], '価格': [100, 150, 200]}
df = pd.DataFrame(data)
# 価格が150以上のデータをフィルタリング
filtered_data = df[df['価格'] >= 150]
# フィルタリングしたデータを新しいシートに追加
with pd.ExcelWriter('filtered_data.xlsx') as writer:
    filtered_data.to_excel(writer, sheet_name='高価格商品', index=False)
# 出力結果
# filtered_data.xlsxに「高価格商品」シートが追加され、条件を満たすデータが書き込まれます。

データの内容に応じてシートを分ける

データの内容に応じてシートを分けるには、特定の列の値に基づいてデータをグループ化し、それぞれのグループを異なるシートに書き込むことができます。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ', 'オレンジ', 'グレープ'], 'カテゴリ': ['果物', '果物', '果物', '果物'], '価格': [100, 150, 200, 250]}
df = pd.DataFrame(data)
# カテゴリごとにデータを分けてシートに書き込む
with pd.ExcelWriter('categorized_data.xlsx') as writer:
    for category, group in df.groupby('カテゴリ'):
        group.to_excel(writer, sheet_name=category, index=False)
# 出力結果
# categorized_data.xlsxに「果物」シートが作成され、該当するデータが書き込まれます。

条件に基づいてシート名を動的に変更する

条件に基づいてシート名を動的に変更するには、データの特性に応じてシート名を生成することができます。

以下のサンプルコードを参照してください。

import pandas as pd
# データフレームを作成
data = {'商品': ['リンゴ', 'バナナ'], '価格': [100, 150]}
df = pd.DataFrame(data)
# 価格に基づいてシート名を決定
for index, row in df.iterrows():
    sheet_name = f"{row['商品']}_{row['価格']}"
    with pd.ExcelWriter('dynamic_sheet_names.xlsx', mode='a', engine='openpyxl') as writer:
        df.iloc[[index]].to_excel(writer, sheet_name=sheet_name, index=False)
# 出力結果
# dynamic_sheet_names.xlsxに「リンゴ_100」と「バナナ_150」のシートが作成されます。

シートの内容を更新する方法

既存のシートの内容を更新するには、まずシートを読み込み、必要な変更を加えた後、再度書き込む必要があります。

import pandas as pd
# 既存のExcelファイルを読み込む
df_existing = pd.read_excel('output.xlsx', sheet_name='既存のシート')
# データを更新
df_existing['価格'] += 10  # 価格を10増加させる
# 更新したデータを再度書き込む
with pd.ExcelWriter('output.xlsx', mode='a', engine='openpyxl') as writer:
    df_existing.to_excel(writer, sheet_name='既存のシート', index=False)
# 出力結果
# output.xlsxの「既存のシート」の内容が更新されます。

既存のシートにデータを上書きする

既存のシートにデータを上書きする場合、同じシート名で書き込むことで、元のデータが新しいデータで置き換わります。

import pandas as pd
# 新しいデータフレームを作成
data = {'商品': ['オレンジ', 'グレープ'], '価格': [200, 250]}
df_new = pd.DataFrame(data)
# 既存のシートにデータを上書き
with pd.ExcelWriter('output.xlsx', mode='a', engine='openpyxl') as writer:
    df_new.to_excel(writer, sheet_name='既存のシート', index=False)
# 出力結果
# output.xlsxの「既存のシート」が新しいデータで上書きされます。

特定の範囲だけを更新する方法

特定の範囲だけを更新するには、まず既存のデータを読み込み、更新したい範囲を指定して書き込む必要があります。

import pandas as pd
from openpyxl import load_workbook
# 既存のExcelファイルを読み込む
book = load_workbook('output.xlsx')
writer = pd.ExcelWriter('output.xlsx', engine='openpyxl')
writer.book = book
# 更新したいデータを作成
data = {'商品': ['バナナ'], '価格': [180]}
df_update = pd.DataFrame(data)
# 特定の範囲を更新
df_update.to_excel(writer, sheet_name='既存のシート', startrow=1, startcol=1, index=False, header=False)
# 保存
writer.save()
# 出力結果
# output.xlsxの「既存のシート」の特定の範囲が更新されます。

まとめ

この記事では、Pandasを使用してExcelファイルにシートを追加する方法について詳しく解説しました。

具体的には、Excelファイルの読み込みや書き込み、既存のシートを保持しながら新しいシートを追加する方法、さらには複数のシートを一度に処理するテクニックなど、実践的な手法を紹介しました。

これらの知識を活用することで、データ管理や分析の効率を向上させることができるでしょう。

ぜひ、実際のプロジェクトでこれらのテクニックを試してみてください。

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