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[Python] aviファイルを作成する方法

2025-04-15更新日: 2025-04-15

PythonでAVIファイルを作成するには、一般的にOpenCVライブラリを使用します。

OpenCVのVideoWriterクラスを使って、フレームを連続して書き込むことでAVIファイルを生成できます。

まず、cv2.VideoWriterを初期化し、出力ファイル名、コーデック(例: cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID'))、フレームレート、フレームサイズを指定します。

その後、フレームをループで書き込み、最後にrelease()メソッドでリソースを解放します。

目次から探す

OpenCVを使ったAVIファイルの作成方法
実際のコード例
コーデックとフォーマットの詳細
応用例
まとめ

OpenCVを使ったAVIファイルの作成方法

OpenCVとは？

OpenCV(Open Source Computer Vision Library)は、コンピュータビジョンや画像処理のためのオープンソースライブラリです。

Pythonを含む多くのプログラミング言語で利用可能で、画像や動画の解析、処理、認識などの機能を提供します。

特に、リアルタイム処理が得意で、機械学習やディープラーニングと組み合わせて使用されることが多いです。

AVIファイルの作成もその一環として行えます。

OpenCVのインストール方法

OpenCVはPythonのパッケージ管理ツールであるpipを使って簡単にインストールできます。

以下のコマンドを実行してください。

pip install opencv-python

これにより、OpenCVの基本的な機能がインストールされます。

さらに、追加機能が必要な場合は、以下のコマンドでインストールできます。

pip install opencv-python-headless

VideoWriterクラスの基本的な使い方

VideoWriterクラスは、動画ファイルを作成するためのクラスです。

以下のように使用します。

import cv2
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')  # コーデックの指定
video_writer = cv2.VideoWriter('output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))  # AVIファイルの作成

このコードでは、output.aviという名前のAVIファイルを作成し、コーデックとしてXVIDを指定しています。

フレームレートは20.0、解像度は640×480ピクセルです。

コーデックの選択と設定

AVIファイルを作成する際には、使用するコーデックを選択する必要があります。

以下は一般的なコーデックの例です。

コーデック名	説明
XVID	高圧縮率で広く使用されるコーデック
MJPG	JPEG圧縮を使用するコーデック
DIVX	高品質な動画を提供するコーデック

コーデックはcv2.VideoWriter_fourcc関数を使って指定します。

例えば、XVIDを使用する場合は、cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')と記述します。

フレームレートと解像度の指定

フレームレートは、1秒間に表示されるフレームの数を示します。

解像度は動画の画面サイズを指定します。

これらはVideoWriterの初期化時に設定します。

video_writer = cv2.VideoWriter('output.avi', fourcc, 30.0, (1280, 720))  # 30fps、解像度1280x720

この例では、フレームレートを30.0、解像度を1280×720に設定しています。

フレームレートが高いほど、滑らかな動画になりますが、ファイルサイズも大きくなります。

フレームの書き込み手順

フレームをAVIファイルに書き込むには、writeメソッドを使用します。

以下は、画像をフレームとして書き込む例です。

import numpy as np
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = np.zeros((480, 640, 3), dtype=np.uint8)  # 黒いフレームを生成
    cv2.putText(frame, f'Frame {i}', (50, 50), cv2.FONT_HERSHEY_SIMPLEX, 1, (255, 255, 255), 2)  # テキストを追加
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む

このコードでは、100フレームの黒い画像を生成し、各フレームにテキストを追加してAVIファイルに書き込んでいます。

ファイルの保存とリソースの解放

AVIファイルの作成が完了したら、releaseメソッドを使用してリソースを解放します。

以下のように記述します。

video_writer.release()  # リソースの解放
cv2.destroyAllWindows()  # ウィンドウを閉じる

これにより、AVIファイルが正しく保存され、使用したリソースが解放されます。

ファイルは指定した名前で保存され、後で再生することができます。

実際のコード例

単純なAVIファイルの作成例

以下のコードは、単純なAVIファイルを作成する例です。

黒いフレームを100枚生成し、それをAVIファイルに保存します。

import cv2
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('simple_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = cv2.imread('black_image.png')  # 黒い画像を読み込む
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、simple_output.aviというAVIファイルが作成されます。

画像ファイルからAVIファイルを作成する方法

複数の画像ファイルを読み込み、それをAVIファイルに変換する方法を示します。

以下のコードでは、指定したフォルダ内の画像を順番にAVIファイルに書き込みます。

import cv2
import os
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('images_to_video.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# 画像ファイルの読み込み
image_folder = 'images'  # 画像が保存されているフォルダ
images = [img for img in os.listdir(image_folder) if img.endswith(".png")]
for image in sorted(images):
    img_path = os.path.join(image_folder, image)
    frame = cv2.imread(img_path)
    frame = cv2.resize(frame, (640, 480))  # 解像度を640x480に変更
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、指定したフォルダ内の画像を使ってimages_to_video.aviというAVIファイルが作成されます。

Webカメラからの映像をAVIファイルに保存する方法

Webカメラからの映像をAVIファイルに保存する方法を示します。

以下のコードでは、Webカメラからの映像をリアルタイムでキャプチャし、AVIファイルに保存します。

import cv2
# Webカメラのキャプチャ
cap = cv2.VideoCapture(0)  # 0はデフォルトのカメラ
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('webcam_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
while True:
    ret, frame = cap.read()  # フレームをキャプチャ
    if not ret:
        break
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
    cv2.imshow('Webcam', frame)  # フレームを表示
    if cv2.waitKey(1) & 0xFF == ord('q'):  # 'q'キーで終了
        break
# リソースの解放
cap.release()
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、Webカメラからの映像がwebcam_output.aviというAVIファイルに保存されます。

動画にテキストや図形を追加する方法

AVIファイルにテキストや図形を追加する方法を示します。

以下のコードでは、フレームにテキストと円を描画してAVIファイルに保存します。

import cv2
import numpy as np
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('text_shapes_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = np.zeros((480, 640, 3), dtype=np.uint8)  # 黒いフレームを生成
    cv2.putText(frame, f'Frame {i}', (50, 50), cv2.FONT_HERSHEY_SIMPLEX, 1, (255, 255, 255), 2)  # テキストを追加
    cv2.circle(frame, (320, 240), 50, (0, 255, 0), -1)  # 円を追加
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、テキストと円が描かれたフレームがtext_shapes_output.aviというAVIファイルに保存されます。

エラーハンドリングとデバッグのポイント

AVIファイルを作成する際には、エラーハンドリングが重要です。

以下のポイントに注意してください。

ファイルの存在確認: 画像ファイルやフォルダが存在するか確認する。
カメラの接続確認: Webカメラが正しく接続されているか確認する。
リソースの解放: releaseメソッドを必ず呼び出してリソースを解放する。
例外処理: try-exceptブロックを使用して、エラーが発生した場合に適切に処理する。

try:
    # 動画ファイルの作成コード
except Exception as e:
    print(f'エラーが発生しました: {e}')

これにより、エラーが発生した際に原因を特定しやすくなります。

コーデックとフォーマットの詳細

コーデックとは？

コーデック(Codec)は、音声や動画のデータを圧縮・伸張するための技術やソフトウェアのことを指します。

コーデックは、データのサイズを小さくすることで、ストレージの節約やネットワーク帯域の効率的な利用を可能にします。

動画ファイルを作成する際には、適切なコーデックを選択することが重要です。

コーデックには、圧縮率や画質、再生互換性などの特性があり、用途に応じて選ぶ必要があります。

AVIファイルで使用できるコーデックの種類

AVIファイルでは、さまざまなコーデックが使用可能です。

以下は一般的なコーデックの例です。

コーデック名	説明
XVID	高圧縮率で広く使用されるコーデック。多くのプレーヤーで再生可能。
MJPG	JPEG圧縮を使用するコーデック。高画質だがファイルサイズが大きくなる。
DIVX	高品質な動画を提供するコーデック。特にストリーミングに適している。
H.264	高圧縮率で高画質を実現するコーデック。MP4フォーマットでも使用される。
H.265	H.264の後継で、さらに高圧縮率を実現。4K動画に適している。

これらのコーデックは、用途や再生環境に応じて選択することが重要です。

cv2.VideoWriter_fourccの使い方

cv2.VideoWriter_fourccは、OpenCVで使用するコーデックを指定するための関数です。

この関数は、4文字のコードを引数に取り、指定されたコーデックを返します。

以下はその使い方の例です。

import cv2
# XVIDコーデックを指定
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))

このコードでは、XVIDコーデックを指定してAVIファイルを作成しています。

コーデックを変更する場合は、引数を他のコーデック名に変更するだけで簡単に対応できます。

他の動画フォーマットとの違い(MP4など)

AVIファイルは、動画と音声を同時に保存できるフォーマットですが、他のフォーマットと比較するといくつかの違いがあります。

以下は、AVIとMP4フォーマットの主な違いです。

特徴	AVI	MP4
圧縮率	低め(ファイルサイズが大きい)	高め(ファイルサイズが小さい)
互換性	古いプレーヤーでも再生可能	最新のプレーヤーで広くサポート
音声コーデック	多様なコーデックに対応	AACが一般的
ストリーミング	不向き	ストリーミングに適している

AVIは高画質である一方、ファイルサイズが大きくなる傾向があります。

MP4は圧縮率が高く、ストリーミングに適しているため、インターネットでの配信に広く使用されています。

用途に応じて、適切なフォーマットを選択することが重要です。

応用例

複数の動画を結合してAVIファイルを作成する

複数のAVIファイルを結合して新しいAVIファイルを作成する方法を示します。

以下のコードでは、2つのAVIファイルを結合します。

import cv2
# 動画ファイルのリスト
video_files = ['video1.avi', 'video2.avi']
output_file = 'combined_output.avi'
# 最初の動画ファイルを読み込む
cap = cv2.VideoCapture(video_files[0])
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
fps = cap.get(cv2.CAP_PROP_FPS)
frame_width = int(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_WIDTH))
frame_height = int(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_HEIGHT))
video_writer = cv2.VideoWriter(output_file, fourcc, fps, (frame_width, frame_height))
# 最初の動画を結合
while True:
    ret, frame = cap.read()
    if not ret:
        break
    video_writer.write(frame)
cap.release()
# 次の動画を結合
for video_file in video_files[1:]:
    cap = cv2.VideoCapture(video_file)
    while True:
        ret, frame = cap.read()
        if not ret:
            break
        video_writer.write(frame)
    cap.release()
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、combined_output.aviという新しいAVIファイルが作成され、指定した動画が結合されます。

フレームごとに異なるエフェクトを適用する

フレームごとに異なるエフェクトを適用してAVIファイルを作成する方法を示します。

以下のコードでは、フレームごとに色を反転させるエフェクトを適用します。

import cv2
import numpy as np
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('effects_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = np.zeros((480, 640, 3), dtype=np.uint8)  # 黒いフレームを生成
    if i % 2 == 0:
        frame[:] = (255, 0, 0)  # 青色のフレーム
    else:
        frame[:] = (0, 255, 0)  # 緑色のフレーム
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

このコードを実行すると、青色と緑色のフレームが交互に表示されるeffects_output.aviというAVIファイルが作成されます。

音声付きのAVIファイルを作成する方法

OpenCV自体は音声の処理をサポートしていませんが、moviepyライブラリを使用することで音声付きのAVIファイルを作成できます。

以下のコードでは、動画に音声を追加します。

import cv2
from moviepy.editor import VideoFileClip, AudioFileClip
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('video_with_audio.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = cv2.imread('black_image.png')  # 黒い画像を読み込む
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
# 音声を追加
video_clip = VideoFileClip('video_with_audio.avi')
audio_clip = AudioFileClip('audio.mp3')  # 音声ファイルを読み込む
final_clip = video_clip.set_audio(audio_clip)
final_clip.write_videofile('final_output.avi', codec='libxvid')

このコードを実行すると、final_output.aviというAVIファイルが作成され、指定した音声が動画に追加されます。

フレームの圧縮と画質の調整

AVIファイルの圧縮率や画質を調整するには、コーデックやビットレートを設定する必要があります。

以下のコードでは、ビットレートを指定してAVIファイルを作成します。

import cv2
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('compressed_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = cv2.imread('black_image.png')  # 黒い画像を読み込む
    video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()

ビットレートを調整するには、cv2.VideoWriterの引数にビットレートを指定することができますが、OpenCVのバージョンによっては直接指定できない場合があります。

その場合は、ffmpegなどの外部ツールを使用して圧縮を行うことが一般的です。

動画の再生速度を変更する方法

動画の再生速度を変更するには、フレームをスキップするか、フレームを追加することで調整できます。

以下のコードでは、フレームをスキップして再生速度を速めます。

import cv2
# 動画ファイルの作成
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc(*'XVID')
video_writer = cv2.VideoWriter('speed_adjusted_output.avi', fourcc, 20.0, (640, 480))
# フレームの生成
for i in range(100):
    frame = cv2.imread('black_image.png')  # 黒い画像を読み込む
    if i % 2 == 0:  # 2フレームごとに書き込む
        video_writer.write(frame)  # フレームを書き込む
# リソースの解放
video_writer.release()
cv2.destroyAllWindows()