PHPバージョン確認の基本と手順を解説
PHPを利用する際、インストールされているバージョンを把握することは基本の作業です。
この記事では、コマンドラインで実行するphp -v
や、ウェブ上でバージョン情報を確認できるphpinfo()
関数の使い方を解説します。
これにより、システムの状態や互換性を容易に確認できる方法を学ぶことができます。
コマンドラインでのバージョン確認
php -v コマンドの基本操作
コマンド入力と実行手順
ターミナルまたはコマンドプロンプトを開き、以下の手順でコマンドを入力します。
- ターミナルを起動する
- プロンプトに
php -v
と入力する - Enterキーを押して実行する
以下は実行例です。
# ターミナル上でPHPのバージョンを確認するコマンド
php -v
PHP 8.0.12 (cli) (built: Oct 1 2021 12:34:56) ( NTS )
Copyright (c) The PHP Group
Zend Engine v4.0.12, Copyright (c) Zend Technologies
出力結果の主要情報の確認
php -v
の実行結果には以下の情報が含まれています。
- PHPのバージョン番号
- 実行環境の種類
- ビルド日やスレッドセーフの有無
これらの情報を確認することで、利用しているPHPの状態を把握できます。
オプション利用による詳細確認
各オプションの使い分け
php -v
コマンドはシンプルですが、場合によっては以下のようなオプションも利用できます。
各オプションは、用途に応じて使い分けるとわかりやすいです。
--version
バージョン情報を表示します。
php -v
と同様の結果が得られます。
-i
詳細なPHP情報を表示します。
出力情報が膨大になるため、特定の設定値を確認する際に絞り込み検索を活用してください。
オプション | 説明 |
---|---|
-v | PHPのバージョンを表示 |
--version | 同上 |
-i | 詳細なPHP設定情報を表示 |
出力内容の注意点
出力結果には以下の点に注意してください。
- PHPのバージョンだけでなく、
Zend Engine
のバージョンやビルド情報も含まれるため、情報が多くなる可能性があります。 - システム固有の情報(OSやコンパイラ情報)が表示されるため、環境依存の違いを認識することができます。
Web環境でのバージョン確認
phpinfo() 関数の利用手順
サンプルコードの作成と配置
Webサーバ上でPHPのバージョンを確認するために、以下のサンプルコードを作成します。
ファイル名は version.php
として、Webサーバの公開ディレクトリに配置してください。
<?php
// PHPのバージョンと詳細な設定情報を表示するサンプルコード
phpinfo();
?>
ブラウザでの出力結果確認
Webブラウザで http://<サーバアドレス>/version.php
にアクセスすると、ページにPHPのバージョン情報やコンパイルオプションなどが一覧で表示されます。
表示される情報の中から、PHPバージョンや設定ファイル(php.ini)の読み込み状況を確認してください。
Web環境特有の設定チェック
PHP設定ファイルの読み込み状況
phpinfo()
の出力結果には「Loaded Configuration File」という項目が含まれており、現在利用されている php.ini
ファイルのパスが表示されます。
この情報をもとに、使用している設定ファイルが正しいかどうか確認してください。
バージョン差異の原因調査
PHPはCLI環境とWeb環境で異なる設定ファイルを参照する場合があります。
バージョンや動作に差異がある場合は、以下の点を確認してください。
- CLIとWebサーバで使用している
php.ini
のパスが一致しているか - Webサーバ独自の設定(ApacheやNginxの設定)が影響しているか
- 環境変数によって別のPHPが読み込まれていないか
トラブルシューティングと対処方法
バージョン情報が表示されない場合
環境変数と実行パスの確認
バージョン情報が表示されない場合は、以下の点を確認してください。
- システムの環境変数に正しいPHP実行ファイルのパスが設定されているか
- 複数のPHPがインストールされている場合、優先的に使用されるPHPのパスが正しいか
以下は、環境変数の確認例です。
# PHP実行ファイルのパスを確認するコマンド(Linux/Unixの場合)
which php
/usr/bin/php
php.ini の設定内容チェック
php.ini
の設定ミスにより、バージョン情報やその他の情報が正しく表示されない場合があります。
以下の手順で設定内容を見直してください。
phpinfo()
の出力結果で読み込まれているphp.ini
のパスを確認する- 必要な設定がコメントアウトされていないか、または誤った記述がないか確認する
エラーメッセージに基づく対処策
具体的エラー内容の把握
エラーが表示される場合は、エラーメッセージの文言を正確に確認してください。
以下は、エラーチェック時の注意点です。
- エラーメッセージにPHPのバージョン情報が含まれているかを確認する
- 設定ファイルや環境変数に関するメッセージがないか探す
修正手順のポイント確認
エラーが発生した場合は、以下のポイントを押さえて修正を行ってください。
- PHP実行ファイルが正しいパスに存在していることを確認する
php.ini
の修正後は、Webサーバの再起動やCLI環境の再読み込みを行い、設定が反映されることを確認する- エラーメッセージの内容に沿って、設定値やパスを見直す
以上の手順に従って、PHPのバージョン確認や問題解決に役立ててください。
まとめ
本記事では、コマンドラインとWeb環境におけるPHPバージョン確認手順およびエラー対処法を具体例を交えて説明しましたでした。
PHPのバージョン確認方法や詳細情報の把握、設定ファイルのチェック手順が理解できる内容となっています。
ぜひ、実際にコマンドやWebサーバ上で確認作業に挑戦してみてください。