ネットワーク・HTTP・セキュリティ

PHP cURLでPOSTリクエスト送信方法について解説

PHPのcURLライブラリを利用してPOSTリクエストを送信する方法を紹介します。

curl_initcurl_setoptなどの関数を使い、HTTP通信の基本的な設定やデータ送信オプションについて具体例とともに解説します。

API連携などで役立つ知識を、初心者にも分かりやすく説明します。

cURLセッションの初期化

cURLを使用して外部のリソースへ接続する場合、まずはセッションを初期化する必要があります。

ここでは、セッションの初期化と基本的な設定方法について具体的なサンプルコードと共に説明します。

セッションの開始(curl_initの使用)

cURLセッションは、curl_init()を用いて開始します。

下記のサンプルコードは、セッションの初期化方法を示しています。

<?php
// cURLセッションを初期化する
$ch = curl_init();
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

基本オプションの設定

cURLセッションを有効に活用するためには、各種オプションの設定が必要です。

ここではリクエスト先のURLとタイムアウト設定についてご説明します。

リクエスト先URLの指定(CURLOPT_URL)

リクエストを送信するURLは、CURLOPT_URLオプションにて指定します。

以下のサンプルコードでは、http://example.com/apiというURLを設定しています。

<?php
// リクエスト先のURLを設定する
curl_setopt($ch, CURLOPT_URL, "http://example.com/api");
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

タイムアウト設定(CURLOPT_TIMEOUT)

リクエストが無限に待機しないよう、タイムアウト時間を設定することが推奨されます。

CURLOPT_TIMEOUTオプションを用いることで、リクエストの最大待機時間(秒単位)を指定します。

下記サンプルコードでは、タイムアウトの値を10秒に設定しています。

<?php
// タイムアウト時間を10秒に設定する
curl_setopt($ch, CURLOPT_TIMEOUT, 10);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

POSTリクエストの設定

POSTリクエストを送信するには、専用のオプションを設定する必要があります。

ここでは、POST機能の有効化とデータ送信の方法(文字列形式と配列形式)について説明します。

POST機能の有効化(CURLOPT_POST)

CURLOPT_POSTオプションをtrueに設定することで、リクエストがPOSTとして送信されるようになります。

以下のサンプルコードをご覧ください。

<?php
// POSTリクエストを有効にする
curl_setopt($ch, CURLOPT_POST, true);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

データ送信オプションの設定(CURLOPT_POSTFIELDS)

POSTリクエストで送信するデータは、CURLOPT_POSTFIELDSオプションで指定します。

送信データは文字列形式および配列形式のどちらで指定することができます。

文字列形式でのデータ送信

文字列形式では、URLエンコードされたクエリ文字列を指定します。

以下のサンプルコードは、キーと値のペアを文字列で送信する方法を示しています。

<?php
// 文字列形式でPOSTデータを設定する(URLエンコード済みの形式)
$postString = "username=sampleUser&password=samplePass";
curl_setopt($ch, CURLOPT_POSTFIELDS, $postString);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

配列形式でのデータ送信

配列形式では、キーと値のペアを配列として指定することができます。

PHPが自動的に適切な形式に変換してくれます。

<?php
// 配列形式でPOSTデータを設定する
$postData = array(
    "username" => "sampleUser",
    "password" => "samplePass"
);
curl_setopt($ch, CURLOPT_POSTFIELDS, $postData);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

リクエスト送信とエラー処理

実際にリクエストを送信する前に、リクエストの実行とエラーの確認方法を設定する必要があります。

以下の項目で、リクエストの実行方法とエラー検出について説明します。

リクエストの実行(curl_exec)

curl_exec()関数でリクエストを実行し、結果を変数に格納することができます。

下記のサンプルコードでは、結果を$responseに保存しています。

<?php
// リクエストを実行してレスポンスを取得する
$response = curl_exec($ch);
?>
(プログラム実行結果は取得したレスポンスに依存します)

エラー検出と確認(curl_error, curl_errno)

リクエスト実行時にエラーが発生した場合、curl_error()curl_errno()を用いてエラー情報を取得することができます。

次のサンプルコードは、エラーが発生した際にエラーメッセージを表示する方法を示しています。

<?php
// エラーが発生しているか確認する
if(curl_errno($ch)) {
    // エラーメッセージを取得して表示する
    echo "cURL Error: " . curl_error($ch);
}
?>
(エラーが発生していなければ、出力はありません)

レスポンスの取得と解析

リクエスト送信後、サーバからのレスポンスを取得し、その内容を解析することが必要です。

以下ではレスポンスの取得方法とHTTPステータスコードのチェック方法について説明します。

レスポンス取得(CURLOPT_RETURNTRANSFERの設定)

CURLOPT_RETURNTRANSFERtrueに設定すると、curl_exec()の実行結果が画面に直接出力されず、変数に格納されます。

この設定はレスポンスの解析に不可欠です。

<?php
// レスポンスを文字列として取得する設定にする
curl_setopt($ch, CURLOPT_RETURNTRANSFER, true);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

HTTPステータスコードのチェック

リクエスト後、curl_getinfo()を使用してHTTPステータスコードを確認することで、リクエストが正常に処理されたかを判断できます。

下記のサンプルコードでは、ステータスコードを取得し、200の場合に成功したと判断する例を示しています。

<?php
// HTTPステータスコードを取得する
$statusCode = curl_getinfo($ch, CURLINFO_HTTP_CODE);
if ($statusCode == 200) {
    echo "Request succeeded with status code: " . $statusCode;
} else {
    echo "Request failed with status code: " . $statusCode;
}
?>
Request succeeded with status code: 200

セッションの終了と後処理

通信が完了した後は、必ずcURLセッションを閉じ、リソースを解放する必要があります。

ここではセッション終了と後処理上の注意点について説明します。

セッションのクローズ(curl_close)

curl_close()を使用して、初期化したcURLセッションを閉じます。

これにより、不要なメモリ消費を防ぐことができます。

<?php
// cURLセッションを終了してリソースを解放する
curl_close($ch);
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

後処理上の注意点

cURLセッション終了後、不要になった変数の解放やエラーチェック結果のログ記録など、後処理を適切に行うことで、プログラム全体の安定性を向上させることができます。

特に、多くの外部リソースと通信するアプリケーションでは、リソースの解放が非常に重要となります。

例えば、一度のリクエストでエラーが発生していた場合、その情報をログに保存しておくことで、後から問題の原因を追跡しやすくなります。

<?php
// エラー情報のログ保存(サンプルコード)
if(curl_errno($ch)) {
    $errorLog = "cURL Error " . curl_errno($ch) . ": " . curl_error($ch);
    // ログファイルにエラー情報を書き込む(例)
    file_put_contents("error_log.txt", $errorLog . "\n", FILE_APPEND);
}
?>
(プログラム実行結果は特に出力されません)

まとめ

この記事では、PHP cURLを利用したセッションの初期化、POSTリクエストの設定からリクエストの実行、エラー処理、レスポンス取得、そしてセッションの正しい終了に至るまでの一連の処理方法を解説しました。

全体の流れと各種オプションの意味や設定方法が明確に理解できる内容となっています。

ぜひ自身の環境で実際に試してみてください。

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