バージョン・サポート情報

PHP 7.4のインストール方法を解説

PHP 7.4のインストールに必要な基本手順や設定方法を紹介します。

新機能の活用やパフォーマンス改善が図れるこのバージョンは、Web開発の環境整備に最適です。

この記事では、各OSでのインストール方法や注意点を分かりやすく解説し、初心者でも手順に沿って環境を構築できるよう案内します。

環境準備

開発環境の確認

OSバージョンと依存パッケージの状態確認

まずは、OSのバージョンや環境に必要な依存パッケージが整っているか確認します。

Linuxの場合、ディストリビューションの情報やインストール済みパッケージは以下のコマンドでチェックできます。

環境がUbuntuの場合の例を示します。

# OSバージョンを確認するコマンド

$ lsb_release -a

# 依存パッケージの状態確認例 (software-properties-common と apt-transport-https)

$ dpkg -l | grep -E 'software-properties-common|apt-transport-https'
No LSB modules are available.
Distributor ID: Ubuntu
Description:    Ubuntu 20.04.4 LTS
Release:        20.04
Codename:       focal
ii  software-properties-common   0.96.24.32.14   all   manage the repositories that you install software from
ii  apt-transport-https          1.6.12          all   transitional package for https support

インストール作業

公式リポジトリの追加

リポジトリ追加用コマンドの確認

PHP 7.4のインストールには、正規のリポジトリが必要です。

Ubuntuの場合、ppa:ondrej/phpを利用して最新のPHPパッケージを取得します。

以下のコマンドでリポジトリを追加し、更新を行います。

# 公式リポジトリ追加のコマンド例

$ sudo add-apt-repository ppa:ondrej/php
$ sudo apt update
Repository added successfully.
Reading package lists... Done

PHP 7.4のインストール実施

インストールコマンドの入力例

リポジトリ追加後、PHP 7.4および関連パッケージをインストールします。

必要な拡張モジュールがある場合は、後述の手順で有効化できます。

以下は基本的なインストール例です。

# PHP 7.4と必要なパッケージをインストールするコマンド例

$ sudo apt install php7.4 php7.4-cli php7.4-fpm php7.4-common
Reading package lists... Done
Building dependency tree
Reading state information... Done
The following NEW packages will be installed: php7.4, php7.4-cli, php7.4-fpm, php7.4-common
...
Setting up php7.4-common (7.4.x) ...

インストール結果のチェック

PHPバージョンの表示方法

インストール後、正しく反映されているかを確認するために、以下のコマンドでPHPのバージョンを確認します。

# PHPバージョンの確認例

$ php -v
PHP 7.4.x (cli) (built: ...)
Copyright (c) ...

設定変更

php.iniの基本設定調整

設定項目の変更例

PHPの動作を最適化するために、php.iniの設定項目を調整します。

主な変更例としては、メモリの上限やアップロード可能なファイルサイズの設定が挙げられます。

以下は設定例です。

; php.ini内の設定例
memory_limit = 256M           ; 利用可能メモリの上限を256MBに設定
upload_max_filesize = 50M     ; アップロードファイルの最大サイズを50MBに設定

拡張モジュールの有効化

モジュール追加と確認

PHPの拡張モジュールが必要な場合、phpenmodコマンドで有効化します。

たとえば、文字エンコーディング処理に必要なmbstringモジュールを有効化する手順は、以下の通りです。

# mbstringモジュールの有効化例

$ sudo phpenmod mbstring

# 有効化されたモジュールの確認例

$ php -m | grep mbstring
mbstring

動作確認とトラブルシュート

PHPスクリプトの動作確認

簡単な実行例による確認

PHP 7.4が正しくインストールされ、設定が反映されているか、簡単なスクリプトを実行して確認します。

以下はphpinfo()を呼び出す例です。

これにより、PHPの環境情報を一覧で確認できます。

<?php
// PHP情報を表示するシンプルなスクリプト
echo "PHP Info: ";
// 関数phpinfoで詳細情報を表示
phpinfo();
?>
PHP Info:
...
PHP Version => 7.4.x
...

エラーログのチェック

ログファイルの場所と内容確認

インストール後、エラーログを確認して不具合の有無をチェックします。

Apacheを利用している場合、エラーログは通常/var/log/apache2/error.logに格納されています。

以下の例は、最新のエラーログを表示する方法です。

# Apacheのエラーログ最新内容を表示するコマンド例

$ tail -n 20 /var/log/apache2/error.log
[Tue Oct 10 10:00:00.000000 2023] [php7:notice] [pid 1234] PHP Notice:  Undefined variable in /var/www/html/index.php on line 10

まとめ

この記事では、開発環境の確認からPHP 7.4のリポジトリ追加、インストール、設定変更、動作確認までの手順を紹介しました。

総括として、具体的なコマンド入力例や設定例により、スムーズな導入方法が確認できる内容でした。

ぜひ、ご自身の環境で手順を実践し、PHP 7.4の導入を進めてみてください。

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