[Linux] bashでdo-whileループを行う方法

bashには直接的なdo-whileループ構文は存在しませんが、whileループとbreakを組み合わせることで同様の動作を実現できます。

まず、ループ内の処理を実行し、その後条件を評価してループを続けるかどうかを決定します。

具体的には、while trueで無限ループを作り、ループの最後で条件を評価してbreakすることで、do-whileのような動作を模倣します。

この記事でわかること
  • Bashでのdo-whileループの模倣方法
  • whileとuntilの使い方の違い
  • ユーザー入力を利用したループ例
  • ファイル存在確認の実装方法
  • 無限ループを避けるための注意点

目次から探す

do-whileループとは

do-whileループは、条件が真である限り、ループ内の処理を繰り返す制御構文です。

特に、ループの本体が少なくとも一度は実行されることが特徴です。

これは、条件の評価がループの最後で行われるためです。

Bashにはネイティブのdo-while構文は存在しませんが、他の方法で同様の動作を実現できます。

do-whileループの基本的な概念

  • 実行順序: ループ本体が先に実行され、その後に条件が評価されます。
  • 条件評価: 条件が真であれば、再度ループ本体が実行されます。
  • 少なくとも1回の実行: 条件が偽であっても、ループ本体は必ず1回は実行されます。

他のプログラミング言語におけるdo-whileループ

スクロールできます
プログラミング言語構文例特徴
Cdo { /* 処理 */ } while (条件);条件が偽でも1回は実行される。
Javado { /* 処理 */ } while (条件);同様に、条件が偽でも1回は実行される。
JavaScriptdo { /* 処理 */ } while (条件);条件評価はループの最後に行われる。
PHPdo { /* 処理 */ } while (条件);他の言語と同様の動作をする。

bashにおけるdo-whileループの代替方法

Bashでは、do-whileループの代わりにwhileuntilループを使用して同様の機能を実現できます。

以下の方法が一般的です。

  • whileループ: 条件が真である限り、ループを繰り返します。

条件をループの最初で評価するため、少なくとも1回の実行を保証するには工夫が必要です。

  • untilループ: 条件が偽である限り、ループを繰り返します。

これも同様に、少なくとも1回の実行を保証するための工夫が必要です。

これらの方法を使って、Bashでもdo-whileループのような動作を実現することができます。

bashでdo-whileループを実現する方法

Bashでは、ネイティブのdo-while構文が存在しないため、whileuntilループを使って同様の動作を模倣する必要があります。

以下に、具体的な方法を解説します。

whileループを使ったdo-whileの模倣

whileループを使ってdo-whileの動作を模倣するには、ループの最初で条件を評価するのではなく、最初に処理を実行し、その後に条件を評価します。

以下はその例です。

count=0
while true; do
    echo "カウント: $count"
    ((count++))
    if [ $count -ge 5 ]; then
        break
    fi
done
カウント: 0
カウント: 1
カウント: 2
カウント: 3
カウント: 4

untilループを使ったdo-whileの模倣

untilループを使っても、do-whileの動作を模倣できます。

untilは条件が偽である限りループを繰り返すため、条件を逆に設定する必要があります。

以下はその例です。

count=0
until [ $count -ge 5 ]; do
    echo "カウント: $count"
    ((count++))
done
カウント: 0
カウント: 1
カウント: 2
カウント: 3
カウント: 4

breakを使ったループの制御

ループの中で特定の条件に基づいて処理を終了したい場合、breakコマンドを使用します。

これにより、ループを強制的に終了させることができます。

上記の例でもbreakを使用して、カウントが5に達した時点でループを終了しています。

条件式の評価方法

Bashでは、条件式を評価するために[ ][[ ]]を使用します。

これにより、数値や文字列の比較が可能です。

以下は数値の比較の例です。

count=5
if [ $count -lt 10 ]; then
    echo "カウントは10未満です。"
fi

無限ループとその制御

無限ループは、条件が常に真であるため、終了しないループです。

Bashではwhile trueforループを使って無限ループを作成できます。

無限ループを制御するためには、breakexitコマンドを使用します。

以下は無限ループの例です。

while true; do
    echo "無限ループ中..."
    sleep 1
    # 条件に応じてループを終了
    if [ 条件 ]; then
        break
    fi
done

このように、Bashではさまざまな方法でdo-whileループの動作を実現できます。

実際のコード例

ここでは、Bashでdo-whileループの動作を模倣するための具体的なコード例をいくつか紹介します。

これらの例を参考にして、実際のスクリプトに応用してみてください。

while trueを使ったdo-whileの実装例

while trueを使用して、無限ループの中で条件を評価し、必要に応じてループを終了する方法です。

以下の例では、カウントを行い、5に達したらループを終了します。

count=0
while true; do
    echo "カウント: $count"
    ((count++))
    if [ $count -ge 5 ]; then
        break
    fi
done
カウント: 0
カウント: 1
カウント: 2
カウント: 3
カウント: 4

untilを使ったdo-whileの実装例

untilループを使用して、条件が偽である限りループを繰り返す方法です。

以下の例では、カウントが5に達するまでループを続けます。

count=0
until [ $count -ge 5 ]; do
    echo "カウント: $count"
    ((count++))
done
カウント: 0
カウント: 1
カウント: 2
カウント: 3
カウント: 4

条件付きでループを終了する例

特定の条件に基づいてループを終了する例です。

以下のコードでは、ユーザーが入力した値が”exit”であればループを終了します。

input=""
while true; do
    read -p "入力してください (exitで終了): " input
    if [ "$input" = "exit" ]; then
        echo "ループを終了します。"
        break
    fi
    echo "あなたの入力: $input"
done
入力してください (exitで終了): hello
あなたの入力: hello
入力してください (exitで終了): exit
ループを終了します。

ユーザー入力を使ったdo-whileの例

ユーザーからの入力を受け取り、特定の条件が満たされるまでループを続ける例です。

以下のコードでは、ユーザーが数値を入力し、その数値が10未満であれば再度入力を促します。

number=0
while true; do
    read -p "10以上の数値を入力してください: " number
    if [ "$number" -ge 10 ]; then
        echo "入力された数値: $number"
        break
    fi
    echo "10以上の数値を入力してください。"
done
10以上の数値を入力してください: 5
10以上の数値を入力してください。
10以上の数値を入力してください: 12
入力された数値: 12

これらのコード例を参考にして、Bashでのdo-whileループの動作を理解し、実際のスクリプトに応用してみてください。

応用例

ここでは、Bashでのdo-whileループの応用例をいくつか紹介します。

これらの例を参考にして、実際のスクリプトに役立ててください。

ファイルの存在を確認するdo-whileループ

特定のファイルが存在するかどうかを確認し、存在しない場合は再度確認するループの例です。

以下のコードでは、ユーザーが指定したファイルが存在するまでループを続けます。

filename=""
while true; do
    read -p "確認したいファイル名を入力してください: " filename
    if [ -e "$filename" ]; then
        echo "ファイル '$filename' は存在します。"
        break
    else
        echo "ファイル '$filename' は存在しません。再度入力してください。"
    fi
done

ユーザー入力が特定の値になるまで繰り返すdo-whileループ

ユーザーが特定の値(例えば”exit”)を入力するまでループを続ける例です。

以下のコードでは、ユーザーが”exit”を入力するまで、入力を促し続けます。

input=""
while true; do
    read -p "終了するには 'exit' と入力してください: " input
    if [ "$input" = "exit" ]; then
        echo "ループを終了します。"
        break
    fi
    echo "あなたの入力: $input"
done

サーバーの応答を待つdo-whileループ

特定のサーバーからの応答を待つループの例です。

以下のコードでは、サーバーが応答するまでループを続けます。

ここでは、pingコマンドを使用してサーバーの応答を確認します。

server="example.com"
while true; do
    if ping -c 1 "$server" &> /dev/null; then
        echo "サーバー '$server' は応答しています。"
        break
    else
        echo "サーバー '$server' からの応答を待っています..."
        sleep 2
    fi
done

数値カウンタを使ったdo-whileループ

数値カウンタを使用して、特定の条件に達するまでループを続ける例です。

以下のコードでは、カウントが10に達するまでループを続けます。

count=0
while true; do
    echo "カウント: $count"
    ((count++))
    if [ $count -ge 10 ]; then
        echo "カウントが10に達しました。ループを終了します。"
        break
    fi
done

複数条件を使ったdo-whileループ

複数の条件を使ってループを制御する例です。

以下のコードでは、ユーザーが数値を入力し、その数値が1から100の範囲内であることを確認します。

範囲外の場合は再度入力を促します。

number=0
while true; do
    read -p "1から100の範囲内の数値を入力してください: " number
    if [ "$number" -ge 1 ] && [ "$number" -le 100 ]; then
        echo "入力された数値: $number"
        break
    else
        echo "無効な入力です。1から100の範囲内で再度入力してください。"
    fi
done

これらの応用例を参考にして、Bashでのdo-whileループの使い方をさらに深めてみてください。

よくある質問

bashにネイティブのdo-while構文はないのか?

はい、Bashにはネイティブのdo-while構文は存在しません。

しかし、whileuntilループを使用して、同様の動作を模倣することができます。

具体的には、while trueを使って無限ループを作成し、条件を評価してbreakで終了する方法が一般的です。

whileとuntilの違いは何か?

whileuntilは、ループの条件評価の仕方が異なります。

  • whileループ: 条件が真である限りループを繰り返します。

条件が偽になるとループが終了します。

  • untilループ: 条件が偽である限りループを繰り返します。

条件が真になるとループが終了します。

このため、whileは条件が満たされるまで繰り返し、untilは条件が満たされるまで繰り返すという違いがあります。

無限ループを避けるための注意点は?

無限ループを避けるためには、以下の点に注意することが重要です。

  • 終了条件を明確にする: ループ内で必ず終了条件を設定し、条件が満たされた場合にbreakexitを使用してループを終了するようにします。
  • ループの中で変数を更新する: ループ内で使用する変数を適切に更新し、条件が変化するようにします。
  • デバッグを行う: ループが意図した通りに動作しているかを確認するために、デバッグ用の出力を追加し、実行時に状況を把握します。
  • タイムアウトを設定する: 特に外部リソースを待つ場合は、一定時間経過後にループを終了するタイムアウト機能を実装することも有効です。

これらの注意点を守ることで、無限ループを避けることができます。

まとめ

この記事では、Bashにおけるdo-whileループの実現方法やその応用例について詳しく解説しました。

Bashにはネイティブのdo-while構文が存在しないため、whileuntilループを使って同様の動作を模倣する方法を学びました。

これらの知識を活用して、実際のスクリプト作成に役立ててみてください。

Bashのループ構文を使いこなすことで、より効率的なスクリプトを作成することができるでしょう。

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