Java – 使い終わったScannerの閉じ方を解説
Javaで使用したScanner
オブジェクトは、リソースを解放するために明示的に閉じる必要があります。
これにはclose()
メソッドを使用します。
例えば、Scanner scanner = new Scanner(System.in);
で作成した場合、処理が終わったらscanner.close();
を呼び出します。
これにより、システムリソース(特にI/Oストリーム)が適切に解放されます。
閉じ忘れるとリソースリークの原因となるため注意が必要です。
Scannerを閉じる必要性
Javaにおいて、Scanner
クラスは、ユーザーからの入力を受け取るために非常に便利なツールです。
しかし、Scanner
を使用した後は、必ず閉じる必要があります。
その理由は以下の通りです。
理由 | 説明 |
---|---|
リソースの解放 | Scanner は、内部でストリームを使用しているため、使用後に閉じないとリソースが解放されません。 |
メモリリークの防止 | 開いたままのScanner は、メモリを消費し続け、アプリケーションのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。 |
プログラムの安定性向上 | 不要なリソースを保持しないことで、プログラムの安定性が向上します。 |
これらの理由から、Scanner
を使用した後は必ずclose()
メソッドを呼び出して、適切にリソースを解放することが重要です。
Scannerの閉じ方
Scanner
を閉じるには、close()
メソッドを使用します。
以下に、Scanner
を閉じる基本的な方法を示します。
基本的な使い方
Scanner
を作成する際に、入力元(例:System.in
)を指定します。- 使用が終わったら、
close()
メソッドを呼び出してScanner
を閉じます。
以下は、Scanner
を使用してユーザーからの入力を受け取り、使用後に閉じる例です。
import java.util.Scanner; // Scannerクラスをインポート
public class App {
public static void main(String[] args) {
// Scannerを作成し、標準入力を指定
Scanner scanner = new Scanner(System.in);
// ユーザーに名前を入力してもらう
System.out.print("名前を入力してください: ");
String name = scanner.nextLine(); // 入力を受け取る
// 入力された名前を表示
System.out.println("こんにちは、" + name + "さん!");
// Scannerを閉じる
scanner.close(); // リソースを解放
}
}
名前を入力してください: 山田
こんにちは、山田さん!
このように、Scanner
を使用した後は必ずclose()
メソッドを呼び出して、リソースを適切に解放することが重要です。
これにより、メモリリークやリソースの無駄遣いを防ぐことができます。
Scannerを閉じる際の注意点
Scanner
を閉じる際には、いくつかの注意点があります。
これらを理解しておくことで、プログラムの安定性やリソース管理を向上させることができます。
以下に主な注意点を示します。
注意点 | 説明 |
---|---|
System.in を閉じない | Scanner がSystem.in を使用している場合、close() メソッドを呼び出すとSystem.in も閉じてしまいます。これにより、以降の入力が受け付けられなくなるため注意が必要です。 |
例外処理の実装 | close() メソッドを呼び出す際に例外が発生する可能性があるため、try-catch ブロックを使用して例外処理を行うことが推奨されます。 |
複数のScanner を同時に使用しない | 同じ入力ストリームに対して複数のScanner を同時に使用すると、予期しない動作を引き起こす可能性があります。1つのストリームには1つのScanner を使用することが望ましいです。 |
例外処理のサンプルコード
以下は、Scanner
を使用し、例外処理を行いながら閉じる例です。
import java.util.Scanner; // Scannerクラスをインポート
public class App {
public static void main(String[] args) {
Scanner scanner = null; // Scannerをnullで初期化
try {
// Scannerを作成し、標準入力を指定
scanner = new Scanner(System.in);
// ユーザーに年齢を入力してもらう
System.out.print("年齢を入力してください: ");
int age = scanner.nextInt(); // 入力を受け取る
// 入力された年齢を表示
System.out.println("あなたの年齢は " + age + " 歳です。");
} catch (Exception e) {
// 例外が発生した場合の処理
System.out.println("入力エラーが発生しました: " + e.getMessage());
} finally {
// Scannerを閉じる
if (scanner != null) {
scanner.close(); // リソースを解放
}
}
}
}
年齢を入力してください: 25
あなたの年齢は 25 歳です。
このように、Scanner
を閉じる際には、System.in
を閉じないように注意し、例外処理を適切に行うことが重要です。
また、複数のScanner
を同時に使用しないことも心掛けましょう。
まとめ
この記事では、JavaにおけるScanner
の閉じ方やその必要性、閉じる際の注意点について詳しく解説しました。
Scanner
を適切に閉じることで、リソースの無駄遣いやメモリリークを防ぎ、プログラムの安定性を向上させることができます。
今後は、Scanner
を使用した後には必ずclose()
メソッドを呼び出し、リソース管理を徹底することを心掛けてください。