この記事では、HTMLの<strong>
タグについて詳しく解説します。
<strong>
タグの定義や役割、<b>
タグとの違い、歴史と進化、基本的な使い方から実用例、SEOへの影響、スタイリング方法まで、初心者でもわかりやすく説明します。
strongタグとは
定義と役割
<strong>
タグは、HTMLでテキストを強調するために使用されるタグです。
このタグを使用することで、特定のテキストが他のテキストよりも重要であることを示すことができます。
視覚的には、通常、太字で表示されますが、その主な目的は意味的な強調です。
<p>これは通常のテキストです。</p>
<p><strong>これは強調されたテキストです。</strong></p>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-286.png)
上記の例では、2つ目の段落のテキストが<strong>
タグで囲まれており、ブラウザでは太字で表示されます。
strongタグとbタグの違い
<strong>
タグと<b>
タグはどちらもテキストを太字にするために使用されますが、その意味合いには違いがあります。
<strong>
タグ: 重要性を示すために使用されます。
スクリーンリーダーなどの支援技術は、このタグを特別に扱い、強調されたテキストとして読み上げます。
<b>
タグ: 視覚的な強調を示すために使用されますが、意味的な強調はありません。
単に見た目を太字にするだけです。
<p>これは<b>太字のテキスト</b>です。</p>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-287.png)
上記の例では、どちらのテキストも太字で表示されますが、<strong>
タグの方が意味的に重要であることを示しています。
strongタグの歴史と進化
<strong>
タグは、HTMLの初期バージョンから存在していますが、その意味と使用方法は時間とともに進化してきました。
初期のHTMLでは、<strong>
タグは単に太字を示すために使用されていました。
しかし、HTML5の登場により、<strong>
タグは意味的な強調を示すためのタグとして再定義されました。
これにより、アクセシビリティが向上し、支援技術がこのタグを適切に解釈できるようになりました。
strongタグの基本的な使い方
<strong>
タグの基本的な使い方は非常にシンプルです。
強調したいテキストを<strong>
タグで囲むだけです。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>strongタグの例</title>
</head>
<body>
<p>この文章の中で、<strong>特に重要な部分</strong>を強調しています。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-288.png)
上記の例では、「特に重要な部分」というテキストが<strong>
タグで囲まれており、ブラウザでは太字で表示されます。
このように、<strong>
タグを使用することで、特定のテキストが他のテキストよりも重要であることを視覚的に示すことができます。
<strong>
タグは、特に重要な情報を強調する際に非常に有用です。
例えば、警告メッセージや重要な指示を示す際に使用されることが多いです。
適切に使用することで、ユーザーにとって重要な情報を効果的に伝えることができます。
strongタグの実用例
見出しやタイトルでの使用
strongタグは、見出しやタイトルなどの重要な部分を強調するために使用されます。
これにより、ユーザーがページをスキャンする際に重要な情報をすぐに見つけやすくなります。
以下はその例です。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>strongタグの例</title>
</head>
<body>
<h1><strong>重要な見出し</strong></h1>
<p>このページでは、<strong>strongタグ</strong>の使い方について説明します。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-289.png)
上記の例では、見出しと本文中の重要なキーワードを強調しています。
これにより、ユーザーはページの主題をすぐに理解できます。
重要なテキストの強調
strongタグは、文章中の特定の部分を強調するためにも使用されます。
例えば、警告や注意事項など、ユーザーに特に注意を促したい部分に使用します。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>strongタグの例</title>
</head>
<body>
<p>この操作を行う前に、<strong>必ずデータをバックアップ</strong>してください。</p>
<p>次に、<strong>電源を切らないように注意</strong>してください。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-290.png)
この例では、ユーザーにとって重要な注意事項を強調しています。
これにより、ユーザーが重要な情報を見逃すことを防ぎます。
アクセシビリティの向上
strongタグは、視覚的な強調だけでなく、スクリーンリーダーを使用するユーザーに対しても重要な情報を伝える役割を果たします。
スクリーンリーダーはstrongタグで囲まれたテキストを特別な強調として読み上げるため、視覚障害のあるユーザーにも情報が伝わりやすくなります。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>strongタグの例</title>
</head>
<body>
<p>このページでは、<strong>重要な情報</strong>を強調する方法について説明します。</p>
<p>スクリーンリーダーを使用するユーザーにも、<strong>重要な部分</strong>が伝わりやすくなります。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-291.png)
この例では、スクリーンリーダーが「重要な情報」や「重要な部分」を特別に強調して読み上げるため、アクセシビリティが向上します。
以上のように、strongタグは見出しやタイトル、重要なテキストの強調、そしてアクセシビリティの向上に役立ちます。
適切に使用することで、ユーザーにとってわかりやすく、使いやすいウェブページを作成することができます。
strongタグとSEO
strongタグがSEOに与える影響
strongタグは、HTML文書
内で特定のテキストを強調するために使用されますが、SEO(検索エンジン最適化)にも影響を与えることがあります。
検索エンジンは、strongタグで囲まれたテキストを重要な情報として認識するため、適切に使用することで検索エンジンの評価を高めることができます。
例えば、以下のように重要なキーワードをstrongタグで囲むことで、検索エンジンに対してそのキーワードが重要であることを示すことができます。
<p>当社の製品は<strong>高品質</strong>であり、多くの顧客に支持されています。</p>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-292.png)
このようにすることで、「高品質」というキーワードが強調され、検索エンジンがそのキーワードを重視する可能性が高まります。
適切な使用方法と注意点
strongタグを適切に使用するためには、以下の点に注意する必要があります。
- 過剰な使用を避ける: strongタグを過剰に使用すると、検索エンジンがスパムと判断する可能性があります。
重要なキーワードやフレーズに対してのみ使用するようにしましょう。
- 文脈に合った使用: strongタグは、文脈に合った場所で使用することが重要です。
無理に強調するのではなく、自然な流れで重要な情報を強調するように心がけましょう。
- 他のタグとのバランス: strongタグだけでなく、他のHTMLタグ(例: h1, h2, emなど)も適切に使用することで、文書全体のバランスを保つことができます。
以下は、適切な使用例です。
<h1>製品の特徴</h1>
<p>当社の製品は<strong>高品質</strong>であり、<em>耐久性</em>にも優れています。</p>
<p>さらに、<strong>エコフレンドリー</strong>な素材を使用しているため、環境にも配慮しています。</p>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-293.png)
strongタグと他のSEO要素の関係
strongタグは、他のSEO要素と組み合わせて使用することで、より効果的に検索エンジン最適化を行うことができます。
以下に、いくつかの重要なSEO要素との関係を示します。
- タイトルタグ(title): ページのタイトルタグに重要なキーワードを含めることで、検索エンジンに対してそのページの主題を明確に伝えることができます。
strongタグで強調したキーワードがタイトルタグにも含まれていると、さらに効果的です。
- 見出しタグ(h1, h2, h3): 見出しタグは、文書の構造を示すために使用されます。
見出しタグ内でstrongタグを使用することで、特定のキーワードやフレーズをさらに強調することができます。
- メタディスクリプション: メタディスクリプションは、検索結果に表示されるページの概要です。
ここに重要なキーワードを含めることで、検索エンジンとユーザーの両方に対してページの内容を効果的に伝えることができます。
以下は、これらの要素を組み合わせた例です。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="description" content="当社の製品は高品質であり、エコフレンドリーな素材を使用しています。">
<title>高品質な製品 - エコフレンドリーな素材</title>
</head>
<body>
<h1>製品の特徴</h1>
<p>当社の製品は<strong>高品質</strong>であり、<em>耐久性</em>にも優れています。</p>
<p>さらに、<strong>エコフレンドリー</strong>な素材を使用しているため、環境にも配慮しています。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-294.png)
このように、strongタグを他のSEO要素と組み合わせて使用することで、検索エンジンに対してページの重要な情報を効果的に伝えることができます。
適切な使用方法を守りながら、SEO効果を最大限に引き出しましょう。
strongタグのスタイリング
CSSでのカスタマイズ方法
strong
タグはデフォルトで太字(bold)として表示されますが、CSSを使用してさらにカスタマイズすることができます。
以下に、strong
タグのスタイリングをカスタマイズする方法をいくつか紹介します。
例1: 色の変更
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>strongタグのカスタマイズ</title>
<style>
strong {
color: red; /* 文字色を赤に変更 */
}
</style>
</head>
<body>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-295.png)
この例では、strong
タグで囲まれたテキストの色を赤に変更しています。
例2: 背景色の追加
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>strongタグのカスタマイズ</title>
<style>
strong {
background-color: yellow; /* 背景色を黄色に変更 */
}
</style>
</head>
<body>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-296.png)
この例では、strong
タグで囲まれたテキストの背景色を黄色に変更しています。
strongタグとフォントスタイル
strong
タグはデフォルトで太字になりますが、CSSを使用してフォントスタイルをさらにカスタマイズすることができます。
以下にいくつかの例を示します。
例1: フォントサイズの変更
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>strongタグのフォントスタイル</title>
<style>
strong {
font-size: 1.5em; /* フォントサイズを1.5倍に変更 */
}
</style>
</head>
<body>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-297.png)
この例では、strong
タグで囲まれたテキストのフォントサイズを1.5倍に変更しています。
例2: フォントファミリーの変更
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>strongタグのフォントスタイル</title>
<style>
strong {
font-family: 'Arial', sans-serif; /* フォントファミリーをArialに変更 */
}
</style>
</head>
<body>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-298.png)
この例では、strong
タグで囲まれたテキストのフォントファミリーをArialに変更しています。
strongタグのレスポンシブデザイン
レスポンシブデザインを考慮する場合、strong
タグのスタイリングもデバイスの画面サイズに応じて変更することができます。
以下に、メディアクエリを使用した例を示します。
例1: 画面サイズに応じたフォントサイズの変更
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<title>strongタグのレスポンシブデザイン</title>
<style>
strong {
font-size: 1em; /* デフォルトのフォントサイズ */
}
@media (min-width: 600px) {
strong {
font-size: 1.2em; /* 画面幅が600px以上の場合のフォントサイズ */
}
}
@media (min-width: 900px) {
strong {
font-size: 1.5em; /* 画面幅が900px以上の場合のフォントサイズ */
}
}
</style>
</head>
<body>
<p>これは<strong>重要なテキスト</strong>です。</p>
</body>
</html>
![](https://af-e.net/wp-content/uploads/2024/06/image-299.png)
この例では、画面幅が600px以上の場合にフォントサイズを1.2倍に、900px以上の場合に1.5倍に変更しています。
これにより、デバイスの画面サイズに応じてテキストの見やすさを調整することができます。
以上が、strong
タグのスタイリングに関する基本的な方法です。
CSSを活用することで、strong
タグで囲まれたテキストをより効果的に強調することができます。
よくある質問(FAQ)
strongタグとbタグの使い分けは?
strongタグとbタグはどちらもテキストを強調するために使用されますが、その目的と意味合いには違いがあります。
- strongタグ: 重要性を強調するために使用されます。
スクリーンリーダーなどのアクセシビリティツールでも「重要なテキスト」として認識されます。
- bタグ: 視覚的な強調を行うために使用されますが、テキストの重要性を示すわけではありません。
アクセシビリティツールでは特に意味を持たないことが多いです。
例:
<p>この文章は <strong>非常に重要</strong> です。</p>
<p>この文章は <b>太字</b> です。</p>
上記の例では、strongタグを使用したテキストは「非常に重要」であることを示し、bタグを使用したテキストは単に太字で表示されるだけです。
strongタグはどのくらいの頻度で使うべき?
strongタグは、テキストの重要性を強調するために使用されるべきですが、乱用は避けるべきです。
以下のポイントを参考にしてください。
- 適切な文脈で使用: strongタグは、特に重要な情報や注意を引く必要がある部分に使用します。
- 過度な使用を避ける: ページ全体で多用すると、どの部分が本当に重要なのかがわかりにくくなります。
- SEOを考慮: strongタグを適切に使用することで、検索エンジンに対しても重要な情報を伝えることができます。
例:
<p>次のステップは <strong>必ず守ってください</strong>。</p>
<p>この製品は <strong>限定販売</strong> です。</p>
上記の例では、特に注意を引く必要がある部分にstrongタグを使用しています。
strongタグを使うときの注意点は?
strongタグを使用する際には、以下の点に注意してください。
- 意味を持たせる: strongタグは視覚的な強調だけでなく、意味的な強調も持たせるために使用します。
単に太字にしたい場合はbタグを使用する方が適切です。
- アクセシビリティ: strongタグを使用することで、スクリーンリーダーなどのアクセシビリティツールがテキストの重要性を認識しやすくなります。
- SEO: strongタグを適切に使用することで、検索エンジンに対しても重要な情報を伝えることができます。
ただし、過度な使用は避けるべきです。
例:
<p>このガイドラインは <strong>全てのユーザー</strong> に適用されます。</p>
<p>次の手順を <strong>必ず守ってください</strong>。</p>
上記の例では、特に重要な情報に対してstrongタグを使用しています。
これにより、ユーザーと検索エンジンの両方に対して重要性を伝えることができます。
以上が、strongタグとbタグの使い分け、使用頻度、注意点です。
これらのポイントを押さえて、適切にstrongタグを使用することで、より効果的なHTML文書
を作成することができます。