Linux – topコマンドの使い方 – 実行中プロセス一覧の表示・管理
topコマンドは、Linuxで実行中のプロセスやシステムリソースの使用状況をリアルタイムで監視するためのツールです。
コマンドを実行すると、CPU使用率、メモリ使用量、実行中のプロセス一覧などが表示されます。
デフォルトでは、プロセスはCPU使用率の高い順に並びます。
操作として、qで終了、kでプロセスの終了、rで優先度の変更、hでヘルプを表示できます。
topコマンドとは
topコマンドは、Linuxシステムにおいて実行中のプロセスの情報をリアルタイムで表示するためのツールです。
このコマンドを使用することで、CPUやメモリの使用状況、各プロセスの状態などを確認することができます。
システムのパフォーマンスを監視したり、リソースを消費しているプロセスを特定したりする際に非常に便利です。
主な特徴は以下の通りです。
| 特徴 | 説明 |
|---|---|
| リアルタイム表示 | プロセスの情報をリアルタイムで更新して表示 |
| インタラクティブ操作 | ユーザーが操作しながら情報を管理可能 |
| フィルタリング機能 | 特定のプロセスを絞り込んで表示できる |
このコマンドは、システム管理者や開発者にとって、システムの健康状態を把握するための重要なツールとなっています。
topコマンドの基本的な使い方
topコマンドは、非常にシンプルに実行することができます。
基本的な使い方は、ターミナルで単にtopと入力するだけです。
以下に、基本的なコマンドの実行方法を示します。
topこのコマンドを実行すると、以下のような情報が表示されます。
top - 15:30:01 up 10 days, 3:45, 2 users, load average: 0.00, 0.01, 0.05
Tasks: 150 total, 1 running, 149 sleeping, 0 stopped, 0 zombie
%Cpu(s): 0.5 us, 0.5 sy, 0.0 ni, 99.0 id, 0.0 wa, 0.0 hi, 0.0 si, 0.0 st
MiB Mem : 7984.0 total, 1234.0 free, 4567.0 used, 2183.0 buff/cache
MiB Swap: 2048.0 total, 2048.0 free, 0.0 used. 3456.0 avail Mem
PID USER PR NI VIRT RES SHR S %CPU %MEM TIME+ COMMAND
1234 user 20 0 123456 12345 6789 S 0.0 0.1 0:00.01 process_name表示される情報の主な項目は以下の通りです。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| PID | プロセスID |
| USER | プロセスを実行しているユーザー名 |
| PR | プロセスの優先度 |
| NI | ナイス値(プロセスの優先度調整値) |
| VIRT | 仮想メモリの使用量 |
| RES | 実メモリの使用量 |
| SHR | 共有メモリの使用量 |
| S | プロセスの状態(実行中、スリープ中など) |
| %CPU | CPU使用率 |
| %MEM | メモリ使用率 |
| TIME+ | プロセスの実行時間 |
| COMMAND | 実行中のコマンド名 |
このように、topコマンドを使うことで、システムの状態を一目で把握することができます。
topコマンドのオプション一覧
topコマンドには、表示内容や動作をカスタマイズするためのさまざまなオプションがあります。
以下に、よく使用されるオプションをまとめました。
| オプション | 説明 |
|---|---|
-d 秒数 | 更新間隔を指定(デフォルトは3秒) |
-n 回数 | 指定した回数だけ表示を更新して終了 |
-u ユーザー名 | 特定のユーザーが実行しているプロセスのみ表示 |
-p PID | 指定したプロセスIDの情報のみ表示 |
-b | バッチモードで実行(出力を標準出力に送る) |
-h | ヘルプを表示 |
-s 秒数 | スリープ時間を指定(デフォルトは3秒) |
例えば、特定のユーザーが実行しているプロセスを表示したい場合は、以下のようにコマンドを実行します。
top -u usernameこのコマンドを実行すると、指定したユーザーが実行しているプロセスのみが表示されます。
また、更新間隔を1秒に設定して、5回だけ表示を更新したい場合は、次のようにします。
top -d 1 -n 5これにより、1秒ごとに情報が更新され、5回の更新後に自動的に終了します。
これらのオプションを活用することで、topコマンドをより効果的に利用することができます。
topコマンドのインタラクティブ操作
topコマンドは、実行中にインタラクティブに操作することができ、リアルタイムでプロセスの管理や表示内容の変更が可能です。
以下に、主なインタラクティブ操作のキーを示します。
| 操作キー | 説明 |
|---|---|
h | ヘルプを表示 |
k | プロセスを終了するためのPIDを入力 |
r | プロセスの優先度を変更するためのPIDを入力 |
u | 特定のユーザーのプロセスのみ表示 |
M | メモリ使用量でソート |
P | CPU使用率でソート |
q | topコマンドを終了 |
操作の例
- プロセスの終了:
kを押すと、プロセスID(PID)の入力を求められます。
終了したいプロセスのPIDを入力し、Enterを押すと、そのプロセスが終了します。
- 優先度の変更:
rを押すと、優先度を変更したいプロセスのPIDを入力するよう求められます。
次に、新しい優先度を入力すると、そのプロセスの優先度が変更されます。
- ソートの変更:
Mを押すと、メモリ使用量でプロセスがソートされ、Pを押すとCPU使用率でソートされます。
これにより、リソースを多く消費しているプロセスを簡単に特定できます。
これらのインタラクティブ操作を活用することで、topコマンドをより効果的に利用し、システムのパフォーマンスを管理することができます。
まとめ
この記事では、Linuxのtopコマンドについて、その基本的な使い方やオプション、インタラクティブ操作の方法を詳しく解説しました。
topコマンドを活用することで、システムのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、リソースを効率的に管理することが可能です。
ぜひ、実際にコマンドを試してみて、システムの状態を把握し、必要に応じてプロセスの管理を行ってみてください。