Linux – freeコマンドの使い方 – メモリの使用状況の確認

freeコマンドは、Linuxシステムでメモリの使用状況を確認するためのツールです。

物理メモリ、スワップ領域、バッファ/キャッシュの使用量や空き容量を表示します。

基本的な使い方は free と入力するだけで、メモリの概要が表示されます。

-h オプションを付けると、値が人間に読みやすい単位(KB、MB、GB)で表示されます。

-t オプションを使うと、合計値も確認可能です。

freeコマンドとは

freeコマンドは、Linuxシステムにおけるメモリの使用状況を確認するためのコマンドです。

このコマンドを使用することで、システムのメモリの総量、使用中のメモリ、空きメモリ、バッファやキャッシュに使用されているメモリの量を簡単に把握することができます。

freeコマンドは、システムのパフォーマンスを監視したり、メモリの使用状況を分析したりする際に非常に便利です。

特に、メモリ不足やパフォーマンスの低下が疑われる場合に、どの程度のメモリが使用されているのかを確認するために役立ちます。

以下は、freeコマンドの基本的な出力内容の概要です。

このように、freeコマンドを使うことで、システムのメモリ状況を一目で確認することができます。

freeコマンドの基本的な使い方

freeコマンドは、非常にシンプルな構文で使用することができます。

基本的なコマンドは以下の通りです。

free

このコマンドを実行すると、メモリの使用状況が表示されます。

デフォルトでは、出力はキロバイト単位で表示されます。

以下は、freeコマンドを実行した際の出力例です。

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        16384256    12345678     9876543      123456     1234567     4567890
Swap:       20971520     1234567    19765432

オプションの使用

freeコマンドには、いくつかのオプションを指定することができます。

主なオプションは以下の通りです。

例えば、メモリの使用状況を人間に読みやすい形式で表示したい場合は、以下のようにコマンドを実行します。

free -h

このコマンドを実行すると、出力は次のようになります。

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:           16G         12G         9.4G       120M       1.2G       4.5G
Swap:         20G         1.2G        19G

このように、freeコマンドを使うことで、システムのメモリ状況を簡単に確認することができます。

必要に応じてオプションを使い分けることで、より詳細な情報を得ることが可能です。

freeコマンドの主なオプション

freeコマンドには、メモリの使用状況をより詳細に表示するためのさまざまなオプションがあります。

以下に、主なオプションとその説明を示します。

各オプションの詳細

• -h: このオプションを使用すると、出力が人間に読みやすい形式で表示されます。

例えば、メモリのサイズがGBやMB単位で表示されるため、直感的に理解しやすくなります。

• -m: メモリの使用状況をメガバイト単位で表示します。

大きなメモリサイズを扱う場合に便利です。

• -g: メモリの使用状況をギガバイト単位で表示します。

特に大規模なサーバーやシステムでの確認に役立ちます。

• -s [秒]: 指定した秒数ごとにメモリの使用状況を更新して表示します。

リアルタイムでメモリの変化を監視したい場合に有効です。

• -t: メモリの合計を表示します。

これにより、システム全体のメモリ状況を把握することができます。

• -c [回数]: 指定した回数だけ出力を繰り返します。

例えば、free -c 3とすると、3回の出力が得られます。

これらのオプションを組み合わせて使用することで、freeコマンドはより柔軟にメモリの使用状況を確認することができます。

freeコマンドの出力内容の詳細解説

freeコマンドを実行すると、メモリの使用状況が表形式で表示されます。

以下は、freeコマンドの出力内容の各項目についての詳細な解説です。

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        16384256    12345678     9876543      123456     1234567     4567890
Swap:       20971520     1234567    19765432

各項目の説明

• total:
• システムに搭載されている総メモリ量を示します。

これは物理メモリの合計で、通常はRAMのサイズを表します。

• used:
• 現在使用中のメモリ量を示します。

アプリケーションやプロセスが使用しているメモリの合計です。

• free:
• 使用されていない空きメモリ量を示します。

システムが現在利用可能なメモリの量です。

• shared:
• 他のプロセスと共有されているメモリ量を示します。

これは、複数のプロセスが同じメモリ領域を使用している場合に該当します。

• buff/cache:
• バッファとキャッシュに使用されているメモリ量を示します。

Linuxシステムでは、ディスクI/Oの効率を向上させるために、未使用のメモリをバッファやキャッシュとして利用します。

• available:
• 新たに使用可能なメモリ量を示します。

これは、現在の使用状況を考慮した上で、アプリケーションが新たに使用できるメモリの量です。

freeコマンドの出力では、空きメモリとバッファ・キャッシュを含めた値が表示されます。

Swap領域の説明

• Swap:
• スワップ領域は、物理メモリが不足した際に使用されるディスク上のメモリ領域です。

Swapの行には、以下の情報が表示されます。

• total: スワップ領域の総量
• used: 現在使用中のスワップ領域の量
• free: 空きスワップ領域の量

これらの情報をもとに、システムのメモリ使用状況を把握し、必要に応じてメモリの最適化や管理を行うことができます。

特に、availableの値が低下している場合は、メモリの使用状況を見直す必要があります。

freeコマンドの実用例

freeコマンドは、システムのメモリ使用状況を把握するために非常に便利です。

以下に、いくつかの実用例を示します。

これらの例を参考にして、実際の運用に役立ててください。

1. 基本的なメモリ使用状況の確認

最も基本的な使い方として、単にfreeコマンドを実行することで、メモリの使用状況を確認できます。

free

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        16384256    12345678     9876543      123456     1234567     4567890
Swap:       20971520     1234567    19765432

2. 人間に読みやすい形式での表示

メモリの使用状況を人間に読みやすい形式で確認したい場合は、-hオプションを使用します。

これにより、出力がMBやGB単位で表示されます。

free -h

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:           16G         12G         9.4G       120M       1.2G       4.5G
Swap:         20G         1.2G        19G

3. 定期的なメモリ使用状況の監視

システムのメモリ使用状況を定期的に監視したい場合は、-sオプションを使用して、指定した秒数ごとに出力を更新できます。

例えば、5秒ごとに更新する場合は以下のようにします。

free -s 5

このコマンドを実行すると、5秒ごとにメモリの使用状況が表示され続けます。

4. メモリの合計を表示

システム全体のメモリ状況を把握したい場合は、-tオプションを使用して合計を表示できます。

free -t

total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        16384256    12345678     9876543      123456     1234567     4567890
Swap:       20971520     1234567    19765432
Total:      37355576    13580245    29665475

5. スワップ領域の使用状況の確認

スワップ領域の使用状況を確認することも重要です。

freeコマンドを実行することで、スワップ領域の総量、使用量、空き量を確認できます。

free

出力例(スワップ領域の部分):

Swap:       20971520     1234567    19765432

これらの実用例を通じて、freeコマンドを活用し、システムのメモリ使用状況を効果的に監視・管理することができます。

特に、メモリ不足やパフォーマンスの低下が疑われる場合には、これらのコマンドが役立ちます。

まとめ

この記事では、Linuxのfreeコマンドを使用してメモリの使用状況を確認する方法について詳しく解説しました。

具体的には、基本的な使い方や主なオプション、出力内容の詳細、実用例を通じて、システムのメモリ管理に役立つ情報を提供しました。

これを機に、実際にfreeコマンドを活用して、システムのパフォーマンスを向上させるためのメモリ監視を行ってみてください。