Go言語で扱う年月日: timeパッケージの基本操作について解説
この記事では、Go言語を使って年月日を扱う基本的な方法について説明します。
timeパッケージを活用した日付の生成やフォーマット、各種操作を具体例とともに紹介します。
Go言語での実践的な日付処理をシンプルに理解できる内容になっています。
timeパッケージの基本操作
timeパッケージの概説
Go言語のtimeパッケージは、日時に関する操作をシンプルに実現するための標準パッケージです。
日時の取得、フォーマット、計算、比較、パースなど、多くの機能が用意されており、プログラム内での時刻管理を容易にしてくれます。
主な関数と定数
timeパッケージでは、以下のような主要な関数や定数が提供されています。
- 関数例
time.Now:現在日時を取得する関数です。time.Parse:文字列から日時を生成する際に使用します。Add、Sub:日時の加減算に利用します。
 - 定数例
time.RFC3339やtime.UnixDateなど、あらかじめ定義されたレイアウト文字列があり、日時のフォーマットに活用できます。
 
年月日を扱う基本処理
現在日時の取得とフォーマット
time.Nowの利用
現在の日時を取得するには、組み込み関数のtime.Nowを使用します。
以下のサンプルコードは、現在の日時をそのまま出力する例です。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// 現在の日時を取得する
	now := time.Now()
	// 現在の日時をそのまま出力する
	fmt.Println("Current time:", now)
}Current time: 2023-10-10 15:04:05.999999999 +0900 JST m=+0.000000001レイアウト指定による出力
日時の表示形式にこだわる場合は、レイアウト文字列を指定してフォーマットを行います。
Goでは、レイアウトとして「2006-01-02 15:04:05」という基準時刻を用いるため、記述方法に注意してください。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// 現在の日時を取得
	now := time.Now()
	// 日時を"YYYY-MM-DD HH:MM:SS"形式でフォーマットする
	formatted := now.Format("2006-01-02 15:04:05")
	fmt.Println("Formatted time:", formatted)
}Formatted time: 2023-10-10 15:04:05年、月、日の抽出方法
Year、Month、Day関数の解説
日時データから個別に年、月、日を取得する場合、Year、Month、Dayメソッドを利用します。
これにより、年だけ、月だけ、または日にちだけを取り出すことが可能です。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// 現在の日時を取得
	now := time.Now()
	// 年、月、日をそれぞれ取得
	year := now.Year()
	month := now.Month()
	day := now.Day()
	// 各値を出力する
	fmt.Printf("Year: %d, Month: %v, Day: %d\n", year, month, day)
}Year: 2023, Month: October, Day: 10日付の演算と比較
日付の加減算処理
AddおよびSub関数の活用
日時の加減算を行う場合、Addメソッドで期間(日、時間など)を加え、Subメソッドで2つの日付間の差を計算できます。
たとえば、1週間後の日付を計算したり、現在日時との差分を求めたりすることが可能です。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// 現在の日時を取得する
	now := time.Now()
	// 現在日時から1週間後を計算する
	oneWeekLater := now.Add(7 * 24 * time.Hour)
	// 1週間後との差分を計算する
	duration := oneWeekLater.Sub(now)
	// 結果を出力する
	fmt.Println("Current time:", now)
	fmt.Println("One week later:", oneWeekLater)
	fmt.Println("Duration:", duration)
}Current time: 2023-10-10 15:04:05.999999999 +0900 JST m=+0.000000001
One week later: 2023-10-17 15:04:05.999999999 +0900 JST m=+604800.000000001
Duration: 168h0m0s日付比較の方法
Before、After、Equalメソッドの利用
2つの日時を比較する場合、Before、After、Equalといったメソッドを利用します。
これらのメソッドは、ある日時が他の日時より前か、後か、または同じかを判定するために使用されます。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// 基準となる日時を取得
	t1 := time.Now()
	// t1から1時間後の日時を生成
	t2 := t1.Add(1 * time.Hour)
	// t1がt2よりも前かどうか
	fmt.Println("t1 before t2:", t1.Before(t2))
	// t2がt1よりも後かどうか
	fmt.Println("t2 after t1:", t2.After(t1))
	// 同じ日時が等しいかどうか
	fmt.Println("t1 equal t1:", t1.Equal(t1))
}t1 before t2: true
t2 after t1: true
t1 equal t1: true高度な日時処理
タイムゾーンとローカル時刻の扱い
LocalとUTCの違い
timeパッケージでは、タイムゾーンに対応した日時の取得が可能です。
ローカルタイムとUTC(協定世界時)の違いを確認することで、国際化対応の処理の際に役立ちます。
以下のサンプルコードは、ローカルタイムとUTCの日時をそれぞれ出力する例です。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// ローカルタイムを取得
	nowLocal := time.Now().Local()
	// UTCタイムを取得
	nowUTC := time.Now().UTC()
	// 両者の日時を出力
	fmt.Println("Local time:", nowLocal)
	fmt.Println("UTC time:", nowUTC)
}Local time: 2023-10-10 15:04:05.999999999 +0900 JST
UTC time: 2023-10-10 06:04:05.999999999 +0000 UTC日付パースの応用
Parse関数による文字列変換
文字列から日時を生成する場合、time.Parse関数を利用します。
入力する文字列とレイアウト文字列が一致している必要があります。
以下のサンプルコードでは、文字列から日時を正確にパースする方法を示します。
package main
import (
	"fmt"
	"time"
)
func main() {
	// レイアウト文字列は「2006-01-02 15:04:05」を基準に作成する
	layout := "2006-01-02 15:04:05"
	// 日時を表す文字列
	str := "2023-10-10 14:30:00"
	// 文字列から日時に変換する
	parsedTime, err := time.Parse(layout, str)
	if err != nil {
		fmt.Println("Error parsing date:", err)
		return
	}
	// 変換結果を出力する
	fmt.Println("Parsed time:", parsedTime)
}Parsed time: 2023-10-10 14:30:00 +0000 UTCまとめ
この記事では、Go言語のtimeパッケージを用いた基本的な日時操作(日時の取得、フォーマット、演算、比較、タイムゾーン管理、パース)を解説しました。
日時の各操作を具体的なサンプルコードで示し、各メソッドや関数の使い方が体系的に整理されています。
ぜひ、手元のGo環境で実際にコードを動かして、理解を深めてみてください。