SaveFileDialog

[C#] SaveFileDialogで拡張子を設定する方法

C#でSaveFileDialogを使用してファイルの保存ダイアログを表示する際に、特定の拡張子を設定するには、Filterプロパティを利用します。

このプロパティに拡張子のフィルタを指定することで、ユーザーが選択できるファイルの種類を制限できます。

例えば、テキストファイルのみを選択可能にするには、Filterに Text files (*.txt)|*.txt を設定します。

これにより、ダイアログで .txt 拡張子がデフォルトで選択され、ユーザーが他の拡張子を選択することを防ぎます。

目次から探す

SaveFileDialogの基本設定
拡張子の設定方法
実装例
応用例
まとめ

SaveFileDialogの基本設定

SaveFileDialogは、ユーザーがファイルを保存する際に使用するダイアログボックスを表示するためのクラスです。

このクラスを利用することで、ユーザーは保存先のフォルダやファイル名を選択し、特定のファイル形式で保存することができます。

C#のWindowsフォームアプリケーションにおいて、SaveFileDialogを適切に設定することで、ユーザーにとって使いやすいインターフェースを提供することが可能です。

基本的な設定には、ダイアログのタイトル、初期ディレクトリ、ファイルのフィルタリングなどが含まれます。

これにより、ユーザーは必要なファイル形式を簡単に選択できるようになります。

拡張子の設定方法

Filterプロパティの設定

Filterプロパティは、SaveFileDialogで表示されるファイルの種類を指定するために使用します。

このプロパティには、表示するファイル形式とその説明を設定します。

複数のファイル形式を指定する場合は、各形式を|で区切ります。

以下は、テキストファイルと画像ファイルを表示する例です。

SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|画像ファイル (*.png;*.jpg)|*.png;*.jpg";

この設定により、ユーザーはテキストファイルと画像ファイルのいずれかを選択して保存することができます。

FilterIndexプロパティの活用

FilterIndexプロパティは、ダイアログが表示されたときにデフォルトで選択されるフィルタのインデックスを指定します。

インデックスは1から始まるため、最初のフィルタを選択する場合は1を指定します。

以下の例では、テキストファイルをデフォルトで選択しています。

saveFileDialog.FilterIndex = 1; // テキストファイルをデフォルト選択

この設定により、ユーザーがダイアログを開いたときに、テキストファイルが自動的に選択されます。

DefaultExtプロパティの設定

DefaultExtプロパティは、ユーザーがファイル名を入力した際に自動的に追加される拡張子を指定します。

このプロパティを設定することで、ユーザーが拡張子を省略した場合でも、指定した拡張子が自動的に付加されます。

以下の例では、デフォルトの拡張子を.txtに設定しています。

saveFileDialog.DefaultExt = "txt"; // デフォルトの拡張子を設定

この設定により、ユーザーがファイル名を example と入力した場合、実際には example.txt として保存されます。

実装例

テキストファイルの保存

以下のコードは、SaveFileDialogを使用してテキストファイルを保存する例です。

ユーザーが指定したファイル名と場所にテキストファイルを保存します。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveTextFile()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt";
        saveFileDialog.DefaultExt = "txt";
        saveFileDialog.FilterIndex = 1;
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // ファイルに書き込む内容
            string content = "これはテキストファイルの内容です。";
            
            // 指定されたパスにファイルを保存
            File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, content);
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーはテキストファイルを保存するためのダイアログが表示され、選択した場所に指定した内容が保存されます。

画像ファイルの保存

次の例では、画像ファイルを保存するためのSaveFileDialogの使用方法を示します。

ユーザーが選択した形式で画像を保存します。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveImageFile()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "PNGファイル (*.png)|*.png|JPEGファイル (*.jpg)|*.jpg";
        saveFileDialog.DefaultExt = "png";
        saveFileDialog.FilterIndex = 1;
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // 画像を生成(例として空のBitmapを使用)
            using (Bitmap bitmap = new Bitmap(100, 100))
            {
                using (Graphics g = Graphics.FromImage(bitmap))
                {
                    g.Clear(Color.Red); // 赤い画像を生成
                }
                // 指定されたパスに画像を保存
                bitmap.Save(saveFileDialog.FileName, ImageFormat.Png);
            }
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーは画像ファイルを保存するためのダイアログが表示され、選択した形式で赤い画像が保存されます。

CSVファイルの保存

最後に、CSVファイルを保存する例を示します。

ユーザーが指定した場所にCSV形式でデータを保存します。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveCsvFile()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "CSVファイル (*.csv)|*.csv";
        saveFileDialog.DefaultExt = "csv";
        saveFileDialog.FilterIndex = 1;
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // CSV形式のデータ
            string csvContent = "名前,年齢\n山田太郎,30\n佐藤花子,25";
            
            // 指定されたパスにCSVファイルを保存
            File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, csvContent);
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーはCSVファイルを保存するためのダイアログが表示され、指定した内容がCSV形式で保存されます。

応用例

複数の拡張子をサポートする

SaveFileDialogを使用して、複数の拡張子をサポートする方法を示します。

ユーザーが選択できるファイル形式を増やすことで、柔軟性を持たせることができます。

以下の例では、テキストファイル、CSVファイル、画像ファイルをサポートしています。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveMultipleFileTypes()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|CSVファイル (*.csv)|*.csv|画像ファイル (*.png;*.jpg)|*.png;*.jpg";
        saveFileDialog.DefaultExt = "txt";
        saveFileDialog.FilterIndex = 1;
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // 選択されたファイル形式に応じて処理を分岐
            if (saveFileDialog.FilterIndex == 1) // テキストファイル
            {
                File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, "テキストファイルの内容");
            }
            else if (saveFileDialog.FilterIndex == 2) // CSVファイル
            {
                File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, "名前,年齢\n山田太郎,30\n佐藤花子,25");
            }
            else if (saveFileDialog.FilterIndex == 3) // 画像ファイル
            {
                using (Bitmap bitmap = new Bitmap(100, 100))
                {
                    using (Graphics g = Graphics.FromImage(bitmap))
                    {
                        g.Clear(Color.Red); // 赤い画像を生成
                    }
                    bitmap.Save(saveFileDialog.FileName, ImageFormat.Png);
                }
            }
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーは複数のファイル形式から選択して保存することができます。

ユーザーが拡張子を変更できないようにする

ユーザーがファイル名の拡張子を変更できないようにするためには、Filterプロパティを設定し、DefaultExtを指定することで実現できます。

以下の例では、拡張子を固定する方法を示します。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveWithFixedExtension()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt";
        saveFileDialog.DefaultExt = "txt";
        saveFileDialog.FilterIndex = 1;
        // 拡張子を変更できないようにするための設定
        saveFileDialog.AddExtension = true; // 拡張子を自動追加
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // ファイルに書き込む内容
            string content = "これはテキストファイルの内容です。";
            
            // 指定されたパスにファイルを保存
            File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, content);
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーは拡張子を変更できず、常に.txtとして保存されます。

デフォルトの保存先フォルダを設定する

SaveFileDialogでデフォルトの保存先フォルダを設定するには、InitialDirectoryプロパティを使用します。

以下の例では、特定のフォルダをデフォルトの保存先として指定しています。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
    }
    private void SaveWithDefaultDirectory()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
        saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt";
        saveFileDialog.DefaultExt = "txt";
        saveFileDialog.InitialDirectory = @"C:\Users\Public\Documents"; // デフォルトの保存先フォルダ
        if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
        {
            // ファイルに書き込む内容
            string content = "これはテキストファイルの内容です。";
            
            // 指定されたパスにファイルを保存
            File.WriteAllText(saveFileDialog.FileName, content);
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーは指定したフォルダをデフォルトの保存先として使用できるようになります。