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[C#] pingを繰り返し実行する方法

2025-01-18更新日: 2025-01-18

C#でpingを繰り返し実行するには、System.Net.NetworkInformation名前空間のPingクラスを使用します。

まず、Pingオブジェクトを作成し、Sendメソッドまたは非同期のSendAsyncメソッドを用いて指定したホストに対してpingを送信します。

繰り返し実行するには、forループやwhileループを使用して、一定の間隔でpingを送信するようにします。

例えば、Thread.Sleepメソッドを使ってループ内で待機時間を設定することで、連続してpingを送信することができます。

これにより、ネットワークの状態を監視するツールを簡単に作成できます。

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C#でPingを実行する方法

System.Net.NetworkInformation名前空間の紹介

C#でネットワーク関連の操作を行う際に使用するのが、System.Net.NetworkInformation名前空間です。

この名前空間には、ネットワークインターフェースやIPアドレス、Ping操作を行うためのクラスが含まれています。

特に、Ping操作を行うためのPingクラスは、この名前空間に属しています。

クラス名	説明
Ping	ネットワークデバイスにICMP Echoリクエストを送信するためのクラス
PingReply	Ping操作の結果を表すクラス
PingOptions	Ping操作のオプションを設定するためのクラス

Pingクラスの基本的な使い方

Pingクラスを使用することで、指定したホストに対してICMP Echoリクエストを送信し、応答を受け取ることができます。

以下に、基本的なPing操作のサンプルコードを示します。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class Program
{
	static void Main()
	{
		// Pingクラスのインスタンスを作成
		Ping pingSender = new Ping();

		// ホスト名またはIPアドレスを指定
		string host = "www.example.com";

		// Pingを送信し、結果を取得
		PingReply reply = pingSender.Send(host);

		// 結果を表示
		if (reply.Status == IPStatus.Success)
		{
			Console.WriteLine("アドレス: " + reply.Address.ToString());
			Console.WriteLine("ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
			Console.WriteLine("バッファサイズ: " + reply.Buffer.Length);
		}
		else
		{
			Console.WriteLine("Pingに失敗しました: " + reply.Status);
		}
	}
}

このコードは、指定したホストに対してPingを実行し、成功した場合は応答の詳細を表示します。

失敗した場合は、エラーステータスを表示します。

SendメソッドとSendAsyncメソッドの違い

Pingクラスには、同期的にPingを送信するSendメソッドと、非同期的にPingを送信するSendAsyncメソッドがあります。

それぞれの違いを以下に示します。

メソッド名	説明
Send	同期的にPingを送信し、結果を返す。呼び出し元は結果が返るまで待機する。
SendAsync	非同期的にPingを送信し、結果をコールバックで受け取る。呼び出し元は待機せずに次の処理を続行できる。

SendAsyncメソッドを使用することで、UIスレッドをブロックせずにPing操作を行うことが可能です。

以下に、SendAsyncメソッドを使用したサンプルコードを示します。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class Program
{
    static void Main()
    {
        // Pingクラスのインスタンスを作成
        Ping pingSender = new Ping();
        
        // ホスト名またはIPアドレスを指定
        string host = "www.example.com";
        
        // 非同期でPingを送信
        pingSender.SendAsync(host, null);
        
        // Ping完了時のイベントハンドラを設定
        pingSender.PingCompleted += new PingCompletedEventHandler(PingCompletedCallback);
        
        // ユーザーがキーを押すまで待機
        Console.WriteLine("Pingを送信中...キーを押して終了します。");
        Console.ReadKey();
    }
    private static void PingCompletedCallback(object sender, PingCompletedEventArgs e)
    {
        // Pingの結果を取得
        if (e.Reply.Status == IPStatus.Success)
        {
            Console.WriteLine("アドレス: " + e.Reply.Address.ToString());
            Console.WriteLine("ラウンドトリップ時間: " + e.Reply.RoundtripTime + "ms");
        }
        else
        {
            Console.WriteLine("Pingに失敗しました: " + e.Reply.Status);
        }
    }
}

このコードでは、SendAsyncメソッドを使用して非同期的にPingを送信し、PingCompletedイベントで結果を処理しています。

これにより、メインスレッドをブロックせずにPing操作を行うことができます。

繰り返しPingを実行する方法

ネットワークの状態を継続的に監視するために、Pingを繰り返し実行することがよくあります。

C#では、ループ構造を使用してPingを繰り返し実行することができます。

以下に、forループとwhileループを使用した方法を紹介します。

forループを使用した方法

forループを使用すると、指定した回数だけPingを繰り返し実行することができます。

以下に、forループを使用したサンプルコードを示します。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class Program
{
    static void Main()
    {
        // Pingクラスのインスタンスを作成
        Ping pingSender = new Ping();
        
        // ホスト名またはIPアドレスを指定
        string host = "www.example.com";
        
        // 5回Pingを繰り返し実行
        for (int i = 0; i < 5; i++)
        {
            // Pingを送信し、結果を取得
            PingReply reply = pingSender.Send(host);
            
            // 結果を表示
            if (reply.Status == IPStatus.Success)
            {
                Console.WriteLine("試行 " + (i + 1) + ": 成功 - ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
            }
            else
            {
                Console.WriteLine("試行 " + (i + 1) + ": 失敗 - ステータス: " + reply.Status);
            }
        }
    }
}

このコードは、指定したホストに対して5回Pingを実行し、各試行の結果を表示します。

whileループを使用した方法

whileループを使用すると、特定の条件が満たされるまでPingを繰り返し実行することができます。

以下に、whileループを使用したサンプルコードを示します。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class Program
{
    static void Main()
    {
        // Pingクラスのインスタンスを作成
        Ping pingSender = new Ping();
        
        // ホスト名またはIPアドレスを指定
        string host = "www.example.com";
        
        // 繰り返し実行のカウンタ
        int count = 0;
        
        // 5回成功するまでPingを繰り返し実行
        while (count < 5)
        {
            // Pingを送信し、結果を取得
            PingReply reply = pingSender.Send(host);
            
            // 結果を表示
            if (reply.Status == IPStatus.Success)
            {
                Console.WriteLine("成功 - ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
                count++;
            }
            else
            {
                Console.WriteLine("失敗 - ステータス: " + reply.Status);
            }
        }
    }
}

このコードは、Pingが5回成功するまで繰り返し実行し、成功した場合のみカウンタを増やします。

Thread.Sleepメソッドでの待機時間の設定

Pingを繰り返し実行する際に、各試行の間に待機時間を設定することができます。

Thread.Sleepメソッドを使用すると、指定したミリ秒数だけスレッドを一時停止させることができます。

以下に、Thread.Sleepメソッドを使用したサンプルコードを示します。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
using System.Threading;
class Program
{
    static void Main()
    {
        // Pingクラスのインスタンスを作成
        Ping pingSender = new Ping();
        
        // ホスト名またはIPアドレスを指定
        string host = "www.example.com";
        
        // 5回Pingを繰り返し実行
        for (int i = 0; i < 5; i++)
        {
            // Pingを送信し、結果を取得
            PingReply reply = pingSender.Send(host);
            
            // 結果を表示
            if (reply.Status == IPStatus.Success)
            {
                Console.WriteLine("試行 " + (i + 1) + ": 成功 - ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
            }
            else
            {
                Console.WriteLine("試行 " + (i + 1) + ": 失敗 - ステータス: " + reply.Status);
            }
            
            // 1秒間待機
            Thread.Sleep(1000);
        }
    }
}

このコードは、各Ping試行の間に1秒間の待機時間を設定しています。

これにより、ネットワークに過度の負荷をかけずにPingを繰り返し実行することができます。

実装の詳細

C#でPingを実行する際には、Pingクラスを使用してICMP Echoリクエストを送信し、PingReplyオブジェクトを通じて応答を解析します。

ここでは、Ping操作の実装における詳細な手順を説明します。

Pingオブジェクトの作成

Ping操作を行うためには、まずPingクラスのインスタンスを作成します。

このインスタンスを使用して、指定したホストに対してPingを送信します。

using System.Net.NetworkInformation;
// Pingクラスのインスタンスを作成
Ping pingSender = new Ping();

Pingクラスは、System.Net.NetworkInformation名前空間に含まれており、ネットワークデバイスにICMP Echoリクエストを送信するための機能を提供します。

PingOptionsの設定

PingOptionsクラスを使用すると、Ping操作のオプションを設定することができます。

例えば、TTL(Time to Live)やフラグメント化の許可を設定することが可能です。

// PingOptionsのインスタンスを作成
PingOptions options = new PingOptions();
// TTLを設定(パケットが通過できるルーターの最大数)
options.Ttl = 128;
// パケットのフラグメント化を許可しない
options.DontFragment = true;

PingOptionsを使用することで、ネットワークのトラブルシューティングや特定のネットワーク条件下でのPing操作を行うことができます。

PingReplyオブジェクトの解析

Ping操作の結果は、PingReplyオブジェクトとして返されます。

このオブジェクトを解析することで、Pingの成功・失敗や応答時間などの情報を取得できます。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class Program
{
    static void Main()
    {
        // Pingクラスのインスタンスを作成
        Ping pingSender = new Ping();
        
        // ホスト名またはIPアドレスを指定
        string host = "www.example.com";
        
        // PingOptionsのインスタンスを作成
        PingOptions options = new PingOptions();
        options.Ttl = 128;
        options.DontFragment = true;
        
        // Pingを送信し、結果を取得
        PingReply reply = pingSender.Send(host, 1000, new byte[32], options);
        
        // PingReplyオブジェクトを解析
        if (reply.Status == IPStatus.Success)
        {
            Console.WriteLine("アドレス: " + reply.Address.ToString());
            Console.WriteLine("ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
            Console.WriteLine("TTL: " + reply.Options.Ttl);
            Console.WriteLine("バッファサイズ: " + reply.Buffer.Length);
        }
        else
        {
            Console.WriteLine("Pingに失敗しました: " + reply.Status);
        }
    }
}

このコードでは、PingReplyオブジェクトを解析して、Pingの応答が成功した場合にはアドレス、ラウンドトリップ時間、TTL、バッファサイズを表示します。

失敗した場合には、エラーステータスを表示します。

PingReplyオブジェクトを解析することで、ネットワークの状態を詳細に把握することができます。

エラーハンドリング

C#でPing操作を行う際には、ネットワークの状態や接続の問題により、さまざまなエラーが発生する可能性があります。

これらのエラーを適切に処理するために、エラーハンドリングの実装が重要です。

例外処理の基本

C#では、例外処理を行うためにtry-catchブロックを使用します。

tryブロック内で発生した例外は、catchブロックでキャッチされ、適切に処理されます。

try
{
    // 例外が発生する可能性のあるコード
    Ping pingSender = new Ping();
    PingReply reply = pingSender.Send("www.example.com");
    Console.WriteLine("Ping成功: " + reply.RoundtripTime + "ms");
}
catch (Exception ex)
{
    // 例外が発生した場合の処理
    Console.WriteLine("エラーが発生しました: " + ex.Message);
}

このコードでは、Ping操作中に発生する可能性のある例外をキャッチし、エラーメッセージを表示します。

PingExceptionの対処法

Pingクラスを使用する際に特有の例外として、PingExceptionがあります。

これは、Ping操作が失敗した場合にスローされる例外です。

PingExceptionをキャッチして、特定のエラー処理を行うことができます。

try
{
    Ping pingSender = new Ping();
    PingReply reply = pingSender.Send("www.example.com");
    Console.WriteLine("Ping成功: " + reply.RoundtripTime + "ms");
}
catch (PingException ex)
{
    // PingExceptionが発生した場合の処理
    Console.WriteLine("Ping操作に失敗しました: " + ex.Message);
}
catch (Exception ex)
{
    // その他の例外が発生した場合の処理
    Console.WriteLine("一般的なエラーが発生しました: " + ex.Message);
}

このコードでは、PingExceptionを特定してキャッチし、Ping操作に関連するエラーを処理します。

タイムアウトの設定と処理

Ping操作にはタイムアウトを設定することができ、指定した時間内に応答がない場合はタイムアウトとして処理されます。

タイムアウトを設定することで、長時間待機することなく次の処理に移行できます。

try
{
    Ping pingSender = new Ping();
    // タイムアウトを1000ミリ秒(1秒)に設定
    PingReply reply = pingSender.Send("www.example.com", 1000);
    
    if (reply.Status == IPStatus.TimedOut)
    {
        Console.WriteLine("Pingがタイムアウトしました。");
    }
    else if (reply.Status == IPStatus.Success)
    {
        Console.WriteLine("Ping成功: " + reply.RoundtripTime + "ms");
    }
    else
    {
        Console.WriteLine("Pingに失敗しました: " + reply.Status);
    }
}
catch (PingException ex)
{
    Console.WriteLine("Ping操作に失敗しました: " + ex.Message);
}
catch (Exception ex)
{
    Console.WriteLine("一般的なエラーが発生しました: " + ex.Message);
}

このコードでは、Ping操作に1秒のタイムアウトを設定し、タイムアウトが発生した場合には特定のメッセージを表示します。

これにより、ネットワークの遅延や接続の問題に対処することができます。

応用例

Ping操作を利用することで、さまざまなネットワーク関連のアプリケーションを開発することができます。

ここでは、Pingを応用したいくつかの例を紹介します。

ネットワーク監視ツールの作成

ネットワーク監視ツールは、ネットワークの状態を継続的に監視し、異常を検知するために使用されます。

Pingを使用して、特定のホストやIPアドレスに対して定期的にPingを実行し、応答時間やステータスを監視することができます。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
using System.Threading;
class NetworkMonitor
{
    static void Main()
    {
        Ping pingSender = new Ping();
        string host = "www.example.com";
        while (true)
        {
            PingReply reply = pingSender.Send(host);
            if (reply.Status == IPStatus.Success)
            {
                Console.WriteLine("成功 - ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms");
            }
            else
            {
                Console.WriteLine("失敗 - ステータス: " + reply.Status);
            }
            Thread.Sleep(5000); // 5秒ごとにPingを実行
        }
    }
}

このコードは、指定したホストに対して5秒ごとにPingを実行し、結果をコンソールに表示します。

これにより、ネットワークの状態をリアルタイムで監視することができます。

サーバーの可用性チェック

サーバーの可用性を確認するために、Pingを使用してサーバーが応答しているかどうかを定期的にチェックすることができます。

これにより、サーバーのダウンタイムを迅速に検知することが可能です。

using System;
using System.Net.NetworkInformation;
class ServerAvailabilityChecker
{
    static void Main()
    {
        Ping pingSender = new Ping();
        string server = "192.168.1.1"; // サーバーのIPアドレス
        PingReply reply = pingSender.Send(server, 1000);
        if (reply.Status == IPStatus.Success)
        {
            Console.WriteLine("サーバーは利用可能です。");
        }
        else
        {
            Console.WriteLine("サーバーは利用できません。");
        }
    }
}

このコードは、指定したサーバーのIPアドレスに対してPingを実行し、サーバーが利用可能かどうかを確認します。

ログファイルへの結果の記録

Pingの結果をログファイルに記録することで、ネットワークの状態を後から分析することができます。

以下のコードは、Pingの結果をテキストファイルに記録する例です。

using System;
using System.IO;
using System.Net.NetworkInformation;
class PingLogger
{
    static void Main()
    {
        Ping pingSender = new Ping();
        string host = "www.example.com";
        string logFilePath = "ping_log.txt";
        using (StreamWriter writer = new StreamWriter(logFilePath, true))
        {
            PingReply reply = pingSender.Send(host);
            string logEntry = DateTime.Now.ToString("yyyy-MM-dd HH:mm:ss") + " - " +
                              (reply.Status == IPStatus.Success ? "成功" : "失敗") +
                              " - ラウンドトリップ時間: " + reply.RoundtripTime + "ms";
            writer.WriteLine(logEntry);
            Console.WriteLine("ログに記録しました: " + logEntry);
        }
    }
}