数値

[C#] Convert.ToStringメソッドで2進数文字列に変換する

2025-04-15更新日: 2025-04-15

C#のConvert.ToStringメソッドを使用して整数を2進数文字列に変換することができます。

このメソッドは、整数値と基数(2進数の場合は2)を引数に取ります。

例えば、Convert.ToString(10, 2)とすると、整数10を2進数に変換し、”1010″という文字列を返します。

基数には2(2進数)、8(8進数)、10(10進数)、16(16進数)などが指定可能です。

目次から探す

Convert.ToStringメソッドとは
2進数への変換方法
Convert.ToStringメソッドの使用例
2進数変換の応用
Convert.ToStringメソッドの注意点
他の方法との比較
まとめ

Convert.ToStringメソッドとは

C#におけるConvert.ToStringメソッドは、さまざまなデータ型の値を文字列に変換するための便利なメソッドです。

このメソッドは、特に数値を異なる進数(例えば、2進数、10進数、16進数など)で表現する際に役立ちます。

Convertクラスの概要

Convertクラスは、C#の標準ライブラリに含まれており、データ型の変換を行うための静的メソッドを提供しています。

このクラスには、数値、文字列、日付など、さまざまなデータ型を相互に変換するためのメソッドが含まれています。

メソッド名	説明
`ToString`	指定したデータ型を文字列に変換する
`ToInt32`	文字列を32ビット整数に変換する
`ToDouble`	文字列を倍精度浮動小数点数に変換する
`ToBoolean`	文字列をブール値に変換する

Convert.ToStringメソッドの基本的な使い方

Convert.ToStringメソッドは、引数として与えられた値を文字列に変換します。

基本的な使い方は以下の通りです。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 123;
        string result = Convert.ToString(number); // 整数を文字列に変換
        Console.WriteLine(result);
    }
}

この例では、整数123を文字列に変換し、コンソールに出力しています。

基数を指定して文字列に変換する仕組み

Convert.ToStringメソッドは、基数を指定することで、数値を異なる進数の文字列に変換することができます。

基数は、2から36の範囲で指定可能です。

例えば、2進数に変換する場合は基数を2に設定します。

2進数変換における基数の指定

2進数に変換するためには、Convert.ToStringメソッドの第二引数に基数を指定します。

以下は、整数を2進数に変換する例です。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        string binaryResult = Convert.ToString(number, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

この例では、整数10を2進数に変換し、1010という文字列を得ています。

基数を指定することで、簡単に異なる進数の文字列を取得することができます。

2進数への変換方法

C#では、Convert.ToStringメソッドを使用して整数を2進数に変換することができます。

ここでは、整数の変換方法や特殊なケースについて詳しく解説します。

整数を2進数に変換する方法

整数を2進数に変換する基本的な方法は、Convert.ToStringメソッドを使用することです。

以下のサンプルコードでは、整数15を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 15;
        string binaryResult = Convert.ToString(number, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

この例では、整数15が2進数で1111に変換されています。

負の整数を2進数に変換する場合

負の整数を2進数に変換する場合、C#では通常、2の補数表現を使用します。

以下のサンプルコードでは、負の整数-5を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = -5;
        string binaryResult = Convert.ToString(number, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

11111111111111111111111111111011

この例では、-5が32ビットの2の補数表現で表示されています。

負の数は、ビットが反転し1を加えることで表現されます。

0や1などの特殊な値の扱い

0や1などの特殊な値も、Convert.ToStringメソッドを使用して簡単に2進数に変換できます。

以下のサンプルコードでは、0と1を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int zero = 0;
        int one = 1;
        string binaryZero = Convert.ToString(zero, 2); // 0を2進数に変換
        string binaryOne = Convert.ToString(one, 2);   // 1を2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryZero);
        Console.WriteLine(binaryOne);
    }
}

0
1

この例では、0は0、1は1として正しく変換されています。

2進数変換時の桁数制限はあるか？

Convert.ToStringメソッドを使用して2進数に変換する際、特に桁数制限はありませんが、整数のビット数に依存します。

例えば、32ビット整数の場合、最大で32桁の2進数が生成されます。

以下のサンプルコードでは、最大値の2進数を確認しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int maxValue = int.MaxValue; // 32ビット整数の最大値
        string binaryResult = Convert.ToString(maxValue, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

1111111111111111111111111111111

この例では、32ビット整数の最大値2147483647が2進数で1111111111111111111111111111111として表示されています。

ビット数に応じた桁数が生成されるため、桁数制限は実質的に整数のビット数に依存します。

Convert.ToStringメソッドの使用例

Convert.ToStringメソッドは、さまざまな数値を2進数に変換するために非常に便利です。

ここでは、具体的な使用例をいくつか紹介します。

10進数から2進数への変換例

10進数の整数を2進数に変換する基本的な例です。

以下のサンプルコードでは、10進数の25を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int decimalNumber = 25;
        string binaryResult = Convert.ToString(decimalNumber, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

この例では、10進数の25が2進数で11001に変換されています。

負の数を2進数に変換する例

負の数を2進数に変換する場合、C#では2の補数表現が使用されます。

以下のサンプルコードでは、負の整数-10を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int negativeNumber = -10;
        string binaryResult = Convert.ToString(negativeNumber, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

11111111111111111111111111110110

この例では、-10が32ビットの2の補数表現で表示されています。

0や1を変換する例

0や1などの特殊な値も、Convert.ToStringメソッドを使用して簡単に2進数に変換できます。

以下のサンプルコードでは、0と1を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int zero = 0;
        int one = 1;
        string binaryZero = Convert.ToString(zero, 2); // 0を2進数に変換
        string binaryOne = Convert.ToString(one, 2);   // 1を2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryZero);
        Console.WriteLine(binaryOne);
    }
}

0
1

この例では、0は0、1は1として正しく変換されています。

16進数や8進数との比較

Convert.ToStringメソッドは、16進数や8進数にも対応しています。

以下のサンプルコードでは、10進数の255を16進数と8進数に変換し、さらに2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 255;
        string binaryResult = Convert.ToString(number, 2); // 2進数に変換
        string octalResult = Convert.ToString(number, 8);  // 8進数に変換
        string hexResult = Convert.ToString(number, 16);    // 16進数に変換
        Console.WriteLine($"2進数: {binaryResult}");
        Console.WriteLine($"8進数: {octalResult}");
        Console.WriteLine($"16進数: {hexResult}");
    }
}

2進数: 11111111
8進数: 377
16進数: ff

この例では、10進数の255が2進数で11111111、8進数で377、16進数でffに変換されています。

これにより、異なる進数表現を簡単に取得できることがわかります。

2進数変換の応用

2進数への変換は、さまざまなプログラミングのシナリオで役立ちます。

ここでは、2進数変換の応用例をいくつか紹介します。

2進数文字列を元の整数に戻す方法

2進数の文字列を元の整数に戻すには、Convert.ToInt32メソッドを使用します。

以下のサンプルコードでは、2進数の文字列"1101"を整数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        string binaryString = "1101";
        int originalNumber = Convert.ToInt32(binaryString, 2); // 2進数文字列を整数に変換
        Console.WriteLine(originalNumber);
    }
}

この例では、2進数の文字列"1101"が整数13に変換されています。

2進数文字列を他の進数に変換する方法

2進数の文字列を他の進数に変換するには、まず整数に変換し、その後、必要な進数に変換します。

以下のサンプルコードでは、2進数の文字列"1010"を10進数と16進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        string binaryString = "1010";
        int number = Convert.ToInt32(binaryString, 2); // 2進数文字列を整数に変換
        string decimalResult = number.ToString(); // 10進数に変換
        string hexResult = Convert.ToString(number, 16); // 16進数に変換
        Console.WriteLine($"10進数: {decimalResult}");
        Console.WriteLine($"16進数: {hexResult}");
    }
}

10進数: 10
16進数: a

この例では、2進数の文字列"1010"が10進数で10、16進数でaに変換されています。

2進数文字列のビット演算への応用

2進数文字列は、ビット演算においても非常に便利です。

以下のサンプルコードでは、2つの整数を2進数に変換し、ビット論理和(OR)を計算しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number1 = 5; // 2進数で101
        int number2 = 3; // 2進数で011
        string binary1 = Convert.ToString(number1, 2);
        string binary2 = Convert.ToString(number2, 2);
        int result = number1 | number2; // ビット論理和を計算
        string binaryResult = Convert.ToString(result, 2); // 結果を2進数に変換
        Console.WriteLine($"{binary1} OR {binary2} = {binaryResult}");
    }
}

101 OR 11 = 111

この例では、5101と3011のビット論理和が7111として計算されています。

2進数文字列のパディング(ゼロ埋め)

2進数の文字列を特定の桁数に揃えるために、ゼロ埋め(パディング)を行うことができます。

以下のサンプルコードでは、2進数の文字列を8桁にゼロ埋めしています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 5; // 2進数で101
        string binaryResult = Convert.ToString(number, 2); // 2進数に変換
        // 8桁にゼロ埋め
        string paddedBinary = binaryResult.PadLeft(8, '0');
        Console.WriteLine(paddedBinary);
    }
}

00000101

この例では、2進数の101が00000101として8桁にゼロ埋めされています。

これにより、ビット数を揃えることができ、特定のフォーマットでの表示が可能になります。

Convert.ToStringメソッドの注意点

Convert.ToStringメソッドは非常に便利ですが、使用する際にはいくつかの注意点があります。

ここでは、変換に関する重要なポイントを解説します。

変換できない値があるか？

Convert.ToStringメソッドは、ほとんどの基本データ型を文字列に変換できますが、変換できない値も存在します。

特に、nullや未初期化のオブジェクトを引数に渡すと、ArgumentNullExceptionが発生します。

以下のサンプルコードでは、nullを渡した場合の例を示します。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        object nullValue = null;
        try
        {
            string result = Convert.ToString(nullValue); // nullを変換
            Console.WriteLine(result);
        }
        catch (ArgumentNullException ex)
        {
            Console.WriteLine($"エラー: {ex.Message}");
        }
    }
}

エラー: 値は null です。

この例では、nullを渡すとArgumentNullExceptionが発生し、エラーメッセージが表示されます。

変換結果の桁数に関する注意

Convert.ToStringメソッドを使用して数値を2進数に変換する際、結果の桁数は元の数値のビット数に依存します。

特に、負の整数の場合は、2の補数表現により桁数が増えることがあります。

以下のサンプルコードでは、負の数の変換結果を示します。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int negativeNumber = -1;
        string binaryResult = Convert.ToString(negativeNumber, 2); // 2進数に変換
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

11111111111111111111111111111111

この例では、-1が32ビットの2の補数表現で表示され、桁数が多くなっています。

2進数以外の基数を指定する場合の注意点

Convert.ToStringメソッドでは、基数を2から36の範囲で指定できますが、指定した基数が適切でない場合、ArgumentOutOfRangeExceptionが発生します。

以下のサンプルコードでは、基数を指定する際の注意点を示します。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        try
        {
            string result = Convert.ToString(number, 1); // 基数1は無効
            Console.WriteLine(result);
        }
        catch (System.ArgumentException ex)
        {
            Console.WriteLine($"エラー: {ex.Message}");
        }
    }
}

エラー: Invalid Base.

この例では、無効な基数1を指定したため、ArgumentOutOfRangeExceptionが発生しています。

例外処理の必要性

Convert.ToStringメソッドを使用する際は、例外処理を行うことが重要です。

特に、変換できない値や無効な基数を指定した場合に備えて、try-catchブロックを使用することで、プログラムの安定性を向上させることができます。

以下のサンプルコードでは、例外処理の実装例を示します。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        object value = null;
        try
        {
            string result = Convert.ToString(value); // nullを変換
            Console.WriteLine(result);
        }
        catch (Exception ex)
        {
            Console.WriteLine($"エラー: {ex.Message}");
        }
    }
}

この例では、nullを変換しようとした際に発生した例外をキャッチし、エラーメッセージを表示しています。

ただし、C#のバージョンによっては例外を発生せず、空文字列が返される場合もあるので、使用する際は挙動チェックをしておきましょう。

例外処理を適切に行うことで、予期しないエラーからプログラムを守ることができます。

他の方法との比較

C#では、数値を2進数に変換する方法はいくつかあります。

ここでは、Convert.ToStringメソッドと他の方法との違いを比較します。

BitConverterクラスとの違い

BitConverterクラスは、バイト配列を文字列に変換するためのクラスです。

Convert.ToStringメソッドが整数を直接2進数に変換するのに対し、BitConverterはバイト配列を16進数や文字列に変換します。

以下のサンプルコードでは、BitConverterを使用して整数をバイト配列に変換し、その後16進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        byte[] byteArray = BitConverter.GetBytes(number); // 整数をバイト配列に変換
        string hexResult = BitConverter.ToString(byteArray).Replace("-", ""); // 16進数に変換
        Console.WriteLine(hexResult);
    }
}

0A000000

この例では、10がバイト配列に変換され、16進数で0A000000として表示されています。

BitConverterは主にバイナリデータの操作に使用されるため、2進数変換には適していません。

自作の2進数変換ロジックとの比較

自作の2進数変換ロジックを実装することも可能です。

以下のサンプルコードでは、整数を2進数に変換する自作のメソッドを示します。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        string binaryResult = ToBinary(number); // 自作メソッドを使用
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
    static string ToBinary(int num)
    {
        if (num == 0) return "0";
        string result = "";
        while (num > 0)
        {
            result = (num % 2) + result;
            num /= 2;
        }
        return result;
    }
}

この例では、ToBinaryメソッドを使用して整数10を2進数に変換しています。

自作のロジックは柔軟性がありますが、Convert.ToStringメソッドを使用する方が簡潔で効率的です。

ToStringメソッドとの違い

ToStringメソッドは、オブジェクトを文字列に変換するための一般的なメソッドです。

Convert.ToStringメソッドは、特に数値を文字列に変換するために設計されています。

以下のサンプルコードでは、ToStringメソッドを使用して整数を2進数に変換しています。

using System;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        string binaryResult = number.ToString("B"); // ToStringメソッドを使用
        Console.WriteLine(binaryResult);
    }
}

この例では、ToString("B")を使用して整数10を2進数に変換しています。

ToStringメソッドは、フォーマット指定子を使用してさまざまな形式に変換できるため、柔軟性がありますが、Convert.ToStringメソッドの方が明示的でわかりやすい場合があります。

LINQを使った変換方法との比較

LINQを使用して2進数に変換する方法もあります。

以下のサンプルコードでは、LINQを使用して整数を2進数に変換しています。

using System;
using System.Linq;
class Program
{
    static void Main()
    {
        int number = 10;
        string binaryResult = string.Join("", Enumerable.Range(0, 32).Select(i => (number >> (31 - i)) & 1)); // LINQを使用
        Console.WriteLine(binaryResult.TrimStart('0')); // 先頭のゼロを削除
    }
}

この例では、LINQを使用して整数10を2進数に変換しています。

LINQを使用することで、より宣言的なスタイルでコードを書くことができますが、Convert.ToStringメソッドの方が簡潔で直感的です。

これらの比較から、Convert.ToStringメソッドは、数値を2進数に変換する際にシンプルで効率的な方法であることがわかります。

他の方法もそれぞれの利点がありますが、用途に応じて使い分けることが重要です。