[C#] DataSetへのデータ追加方法

C#でDataSetにデータを追加するには、まずDataTableを作成し、それをDataSetに追加します。

DataTableには列を定義し、行を追加します。

まず、DataTableオブジェクトを作成し、Columns.Addメソッドで列を定義します。

次に、DataRowオブジェクトをDataTable.NewRowメソッドで作成し、各列にデータを設定します。

設定後、DataTable.Rows.Addメソッドで行を追加します。

最後に、DataSet.Tables.AddメソッドDataTableDataSetに追加します。

これにより、DataSetにデータが格納されます。

この記事でわかること
  • DataSetへのデータ追加手順が理解できる
  • DataSetの操作方法を学べる
  • DataSetを活用した具体例が紹介される
  • DataSet使用時の注意点が明確になる

目次から探す

DataSetへのデータ追加手順

DataRowの作成

DataRowを作成するには、まずDataTableを用意する必要があります。

DataTableは、DataSet内のデータを格納するためのテーブルのような役割を果たします。

以下のサンプルコードでは、DataTableを作成し、その中にDataRowを追加する準備をします。

using System;
using System.Data;
using System.Windows.Forms;
public partial class MyForm : Form
{
    private DataSet dataSet;
    private DataTable dataTable;
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
        // DataSetの初期化
        dataSet = new DataSet();
        // DataTableの初期化
        dataTable = new DataTable("SampleTable");
        // DataTableにカラムを追加
        dataTable.Columns.Add("ID", typeof(int));
        dataTable.Columns.Add("Name", typeof(string));
    }
}

このコードでは、SampleTableという名前のDataTableを作成し、IDNameという2つのカラムを追加しています。

DataRowへのデータ設定

次に、作成したDataRowにデータを設定します。

DataRowはDataTableに追加する前に、必要なデータを設定するために使用されます。

以下のサンプルコードでは、DataRowを作成し、データを設定しています。

// DataRowの作成
DataRow newRow = dataTable.NewRow(); // 新しい行を作成
// DataRowにデータを設定
newRow["ID"] = 1; // IDに1を設定
newRow["Name"] = "山田太郎"; // Nameに"山田太郎"を設定

このコードでは、newRowというDataRowを作成し、IDNameにそれぞれ値を設定しています。

DataTableへの行追加

設定したDataRowをDataTableに追加します。

DataTableのRowsコレクションに新しい行を追加することで、データを格納します。

以下のサンプルコードでは、先ほど作成したDataRowをDataTableに追加しています。

// DataTableにDataRowを追加
dataTable.Rows.Add(newRow); // newRowをDataTableに追加

このコードを実行すると、dataTableに新しい行が追加されます。

DataSetへのDataTable追加

最後に、DataTableをDataSetに追加します。

DataSetは複数のDataTableを持つことができるため、必要に応じてDataTableを追加することができます。

以下のサンプルコードでは、作成したDataTableをDataSetに追加しています。

// DataSetにDataTableを追加
dataSet.Tables.Add(dataTable); // dataTableをDataSetに追加

このコードを実行することで、dataSetdataTableが追加され、データの管理が可能になります。

DataSetの操作と管理

DataSet内のデータ検索

DataSet内のデータを検索するには、DataTableのSelectメソッドを使用します。

このメソッドを使うことで、特定の条件に合致する行を取得することができます。

以下のサンプルコードでは、IDが1の行を検索しています。

// IDが1の行を検索
DataRow[] foundRows = dataTable.Select("ID = 1"); // 条件に合う行を取得
// 検索結果の表示
foreach (DataRow row in foundRows)
{
    Console.WriteLine($"ID: {row["ID"]}, Name: {row["Name"]}"); // 検索結果を表示
}

このコードを実行すると、IDが1の行のIDNameがコンソールに表示されます。

DataSetのデータ更新

DataSet内のデータを更新するには、対象のDataRowを取得し、必要なフィールドの値を変更します。

以下のサンプルコードでは、IDが1の行のNameを更新しています。

// IDが1の行を検索
DataRow[] foundRows = dataTable.Select("ID = 1"); // 条件に合う行を取得
// 行が見つかった場合、データを更新
if (foundRows.Length > 0)
{
    foundRows[0]["Name"] = "佐藤花子"; // Nameを更新
}

このコードを実行すると、IDが1の行のName佐藤花子に更新されます。

DataSetのデータ削除

DataSet内のデータを削除するには、削除したいDataRowを取得し、Deleteメソッドを使用します。

以下のサンプルコードでは、IDが1の行を削除しています。

// IDが1の行を検索
DataRow[] foundRows = dataTable.Select("ID = 1"); // 条件に合う行を取得
// 行が見つかった場合、データを削除
if (foundRows.Length > 0)
{
    foundRows[0].Delete(); // 行を削除
}

このコードを実行すると、IDが1の行がDataTableから削除されます。

削除後は、DataTableのAcceptChangesメソッドを呼び出すことで、変更を確定させることができます。

DataSetの活用例

DataSetを用いたデータバインディング

DataSetを使用してデータバインディングを行うことで、UIコンポーネントにデータを簡単に表示することができます。

以下のサンプルコードでは、DataGridViewにDataTableをバインドしています。

// DataGridViewの初期化
DataGridView dataGridView = new DataGridView
{
    DataSource = dataSet.Tables["SampleTable"] // DataSet内のDataTableをバインド
};

このコードを実行すると、SampleTableのデータがDataGridViewに表示されます。

データの変更は自動的にUIに反映されます。

DataSetを用いたデータのフィルタリング

DataSet内のデータをフィルタリングするには、DataTableのDefaultViewを使用します。

これにより、特定の条件に基づいてデータを表示することができます。

以下のサンプルコードでは、Name山田太郎の行のみを表示しています。

// DataTableのDefaultViewを使用してフィルタリング
dataTable.DefaultView.RowFilter = "Name = '山田太郎'"; // フィルタ条件を設定
// フィルタリングされたデータを表示
foreach (DataRowView rowView in dataTable.DefaultView)
{
    Console.WriteLine($"ID: {rowView["ID"]}, Name: {rowView["Name"]}"); // フィルタ結果を表示
}

このコードを実行すると、Name山田太郎の行だけが表示されます。

DataSetを用いたデータのソート

DataSet内のデータをソートするには、DataTableのDefaultViewSortプロパティを使用します。

以下のサンプルコードでは、IDを昇順でソートしています。

// DataTableのDefaultViewを使用してソート
dataTable.DefaultView.Sort = "ID ASC"; // IDを昇順でソート
// ソートされたデータを表示
foreach (DataRowView rowView in dataTable.DefaultView)
{
    Console.WriteLine($"ID: {rowView["ID"]}, Name: {rowView["Name"]}"); // ソート結果を表示
}

このコードを実行すると、IDが昇順にソートされたデータが表示されます。

これにより、データの視覚的な整理が容易になります。

よくある質問

DataSetとDataReaderの違いは?

DataSetとDataReaderは、どちらもデータベースからデータを取得するためのクラスですが、いくつかの重要な違いがあります。

  • DataSet:
  • 複数のテーブルを持つことができ、リレーションシップを管理できる。
  • データをメモリに保持し、データの更新や削除が可能。
  • データのバインディングやフィルタリング、ソートが容易。
  • DataReader:
  • 一方向にデータを読み取るためのストリームで、メモリにデータを保持しない。
  • 高速で軽量だが、データの更新や削除はできない。
  • データを逐次的に読み取るため、全データを一度に取得する必要がない場合に適している。

DataSetのパフォーマンスを向上させる方法は?

DataSetのパフォーマンスを向上させるためには、以下の方法があります。

  • 必要なデータのみを取得: 不要なカラムや行を含めず、必要なデータだけを取得する。
  • データの更新をまとめて行う: 複数の変更を一度に行い、AcceptChangesを使用して変更を確定する。
  • DataTableの行数を制限する: 大量のデータを扱う場合、表示する行数を制限することでパフォーマンスを向上させる。
  • 適切なインデックスを使用する: データベース側でインデックスを設定し、検索やフィルタリングの速度を向上させる。

DataSetを使用する際の注意点は?

DataSetを使用する際には、以下の点に注意が必要です。

  • メモリ使用量: DataSetはメモリにデータを保持するため、大量のデータを扱う場合はメモリ使用量が増加する。
  • データの整合性: 複数のDataTableを使用する場合、データの整合性を保つためにリレーションシップを適切に設定する必要がある。
  • パフォーマンスの考慮: 大量のデータを扱う場合、DataSetのパフォーマンスが低下する可能性があるため、必要に応じてDataReaderを検討する。
  • 例外処理: データの操作中に例外が発生する可能性があるため、適切な例外処理を実装することが重要。

まとめ

この記事では、C#におけるDataSetの基本的な使い方やデータの追加、操作、管理方法について詳しく解説しました。

また、DataSetを活用したデータバインディングやフィルタリング、ソートの具体例も紹介しました。

これらの知識を活用して、実際のアプリケーション開発においてDataSetを効果的に利用してみてください。

当サイトはリンクフリーです。出典元を明記していただければ、ご自由に引用していただいて構いません。

関連カテゴリーから探す

  • URLをコピーしました!
目次から探す