CS801～2000

CS1585エラーについて解説：C#での修飾子指定ミスの原因と対処法

2025-03-29更新日: 2025-03-29

CS1585エラーは、C#でクラスメンバーやメソッドの宣言時に、修飾子の位置が不正な場合に発生します。

例えば、アクセス修飾子やstaticキーワードが正しい順序で記述されていないと、このエラーが表示されます。

正しい順序で修飾子を指定することで解決できます。

目次から探す

CS1585エラーの概要
- エラー発生時の状況
- エラーメッセージの詳細説明
修飾子指定の誤りによる原因
- 修飾子の正しい並びルール
- よくある記述ミスの例
エラー対処の方法
- コード修正例の比較
- 修正時の確認ポイント
まとめ

CS1585エラーの概要

エラー発生時の状況

CS1585エラーは、メンバーの種類と名前の前に適切な修飾子が指定されていない場合に発生します。

特に、Mainメソッドなどプログラムのエントリーポイントの宣言で修飾子を不適切に並べると、このエラーが出やすいです。

たとえば、アクセス修飾子とstaticキーワードの順序が逆になっている場合、コンパイラが正しく認識できず、エラーと判断されます。

また、ソースコード内での修飾子の記述ミスが原因で、コンパイラーがメンバータイプを正しく推論できず、エラーとなる状況です。

エラー発生時は、エラーメッセージと共に、どの部分の修飾子指定が不正かを示す情報が表示されます。

エラーメッセージの詳細説明

エラーメッセージは「メンバーの種類と名前の前にメンバー修飾子 keyword が必要です」や「メソッドシグネチャのアクセス指定子が正しい位置にありません」といった表現で提示されます。

これにより、開発者はどの修飾子が不足しているか、または順序が間違っているかを理解できます。

たとえば、次のコードはエラーを引き起こします。

public class Class1
{
    public void static Main(string[] args)   // CS1585エラーが発生します
    {
    }
}

このエラーメッセージは、staticがアクセス修飾子であるpublicの後に来るべきであり、正しくはpublic static void Main(string[] args)と記述すべきであることを示しています。

修飾子指定の誤りによる原因

修飾子の正しい並びルール

C#では、修飾子の順序が厳密に定められており、特にアクセス修飾子とstaticキーワードの順位は重要です。

正しい順序に従わない場合、コンパイラはメソッドの種類を判断できずにエラーを発生させます。

アクセス修飾子とstaticキーワードの順序

アクセス修飾子(例えば、publicやprivate)は、staticなどのその他の修飾子よりも先に記述する必要があります。

以下の例を比較してください。

正しい順序:

public static void Main(string[] args)
{
    // エントリーポイントとしての正しい宣言
}

誤った順序:

public void static Main(string[] args)   // 順序が不正なためエラーが発生します
{
    // メソッド宣言の順序が誤っています
}

メソッド宣言における記述方法

メソッド宣言時には、戻り値型やメソッド名の前に適切な修飾子を配置する必要があります。

アクセス修飾子、static、戻り値型、メソッド名、引数リストの順序に沿った記述が基本となります。

たとえば、Mainメソッドのようにエントリーポイントとして宣言する場合、次のように記述します。

public static void Main(string[] args)
{
    // プログラムのエントリーポイント
}

よくある記述ミスの例

多くの場合、開発中に以下のような記述ミスがよく発生します。

・アクセス修飾子とstaticキーワードの順序を逆にする。

・不要な修飾子や間違った位置に修飾子を配置してしまう。

具体例として、下記のコードはエラーを引き起こします。

public class Program
{
    public void static Main(string[] args)   // 修飾子の順序が不正です
    {
        // エントリーポイントが正しく宣言されていません
    }
}

このような表記ミスは、修正後の正しい表現を参照することで対応可能です。

エラー対処の方法

コード修正例の比較

誤った記述とその問題点

誤った記述例では、アクセス修飾子publicの後に戻り値型voidが記述され、その後にstaticが記述されています。

この順序では、staticがメソッド名の前に正しく配置されず、コンパイラーがエラーを報告します。

public class Program
{
    // 誤り：修飾子の順序が不正
    public void static Main(string[] args)
    {
        // プログラムのエントリーポイントとして認識されません
    }
}

正しい修正例の解説

正しい修正例では、まずアクセス修飾子public、次にstatic、そして戻り値型voidを記述することで、コンパイラーが正しくメソッドの種類とエントリーポイントの役割を判断できるようになります。

次のコードは正しい記述となります。

using System;
public class Program
{
    // 正しい記述：アクセス修飾子、static、戻り値型の順に並んでいます
    public static void Main(string[] args)
    {
        // サンプルコード実行開始
        Console.WriteLine("CS1585エラーの修正例");
    }
}

CS1585エラーの修正例

このように、正しい順序で修飾子を配置することが、コンパイルエラーを防止するために必要です。

修正時の確認ポイント

修正を行う際には、以下の点を確認することが大切です。

・アクセス修飾子とstaticの順序が正しいかどうか

・メソッド宣言の全体的な順序(アクセス修飾子、static、戻り値型、メソッド名、引数リスト)が標準に従っているか

・ソースコード全体で同様の記述ミスがないかどうか

これらの確認により、不要なコンパイルエラーの発生を防ぐことができます。

まとめ

この記事では、CS1585エラー発生時の状況とエラーメッセージの意味、さらにアクセス修飾子とstaticキーワードの適切な順序を守る重要性が理解できます。

誤った記述例と正しい修正例を比較し、具体的なコードサンプルを通してエラー対処法を学びました。

これにより、正しいメソッド宣言のルールを押さえ、エラーの発生を未然に防ぐ方法が把握できます。