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[C++] 時間を文字列に変換、文字列を時間に変換する方法

C++で時間を文字列に変換するには、std::put_timeを使用してフォーマットを指定しながら文字列に変換します。

一方、文字列を時間に変換するには、std::get_timeを用います。

これらは<iomanip>ヘッダーで提供され、std::tm構造体を介して操作します。

例えば、std::put_timeではstd::ostringstreamを使い、std::get_timeではstd::istringstreamを使用します。

目次から探す

時間を文字列に変換する方法
文字列を時間に変換する方法
実用的なサンプルコード
よくあるエラーとその対処法
まとめ

時間を文字列に変換する方法

C++では、時間を文字列に変換するために、std::strftime関数を使用します。

この関数は、<ctime>ヘッダーファイルに含まれており、時間のフォーマットを指定して文字列に変換することができます。

以下に、具体的なサンプルコードを示します。

#include <iostream>
#include <ctime>
#include <iomanip> // std::put_timeを使用するために必要
int main() {
    // 現在の時間を取得
    std::time_t currentTime = std::time(nullptr);
    
    // 時間を文字列に変換するための構造体
    std::tm* localTime = std::localtime(&currentTime);
    
    // 変換用の文字列バッファ
    char buffer[100];
    
    // 時間を指定したフォーマットで文字列に変換
    std::strftime(buffer, sizeof(buffer), "%Y-%m-%d %H:%M:%S", localTime);
    
    // 結果を表示
    std::cout << "現在の時間: " << buffer << std::endl;
    
    return 0;
}

このコードでは、現在の時間を取得し、std::strftimeを使って「年-月-日時:分:秒」の形式で文字列に変換しています。

出力結果は以下のようになります。

現在の時間: 2023-10-01 12:34:56

std::time関数で現在の時刻を取得し、std::localtimeでローカル時間に変換します。
std::strftime関数を使って、指定したフォーマットで文字列に変換します。
フォーマットは、%Y(年)、%m(月)、%d(日)、%H(時)、%M(分)、%S(秒)を使用しています。

文字列を時間に変換する方法

C++では、文字列を時間に変換するために、std::strptime関数を使用します。

この関数は、指定したフォーマットに基づいて文字列を解析し、std::tm構造体に変換します。

以下に、具体的なサンプルコードを示します。

#include <iostream>
#include <ctime>
#include <sstream> // std::istringstreamを使用するために必要
int main() {
    // 変換したい文字列
    const char* timeString = "2023-10-01 12:34:56";
    
    // 時間を格納するための構造体
    std::tm timeStruct = {};
    
    // 文字列を時間に変換
    std::istringstream ss(timeString);
    ss >> std::get_time(&timeStruct, "%Y-%m-%d %H:%M:%S");
    
    // 変換結果を確認
    if (ss.fail()) {
        std::cout << "時間の変換に失敗しました。" << std::endl;
    } else {
        std::cout << "変換された時間: " 
                  << std::put_time(&timeStruct, "%Y-%m-%d %H:%M:%S") << std::endl;
    }
    
    return 0;
}

このコードでは、指定したフォーマットの文字列をstd::tm構造体に変換し、変換結果を表示しています。

出力結果は以下のようになります。

変換された時間: 2023-10-01 12:34:56

std::istringstreamを使用して、文字列をストリームとして扱います。
std::get_time関数を使って、指定したフォーマットに基づいて文字列を解析し、std::tm構造体に格納します。
変換が成功したかどうかを確認するために、ストリームの状態をチェックします。

失敗した場合はエラーメッセージを表示します。

実用的なサンプルコード

ここでは、時間を文字列に変換し、さらにその文字列を再度時間に変換する一連の処理を行う実用的なサンプルコードを示します。

このコードは、ユーザーから日付と時刻を入力させ、その入力を処理するものです。

#include <iostream>
#include <ctime>
#include <iomanip> // std::put_timeを使用するために必要
#include <sstream> // std::istringstreamを使用するために必要
int main() {
    // 現在の時間を取得
    std::time_t currentTime = std::time(nullptr);
    std::tm* localTime = std::localtime(&currentTime);
    
    // 現在の時間を文字列に変換
    char buffer[100];
    std::strftime(buffer, sizeof(buffer), "%Y-%m-%d %H:%M:%S", localTime);
    
    // 変換した時間を表示
    std::cout << "現在の時間: " << buffer << std::endl;
    
    // ユーザーからの入力を受け取る
    std::string inputTime;
    std::cout << "日付と時刻を入力してください (例: 2023-10-01 12:34:56): ";
    std::getline(std::cin, inputTime);
    
    // 入力された文字列を時間に変換
    std::tm inputTimeStruct = {};
    std::istringstream ss(inputTime);
    ss >> std::get_time(&inputTimeStruct, "%Y-%m-%d %H:%M:%S");
    
    // 変換結果を確認
    if (ss.fail()) {
        std::cout << "時間の変換に失敗しました。" << std::endl;
    } else {
        std::cout << "変換された時間: " 
                  << std::put_time(&inputTimeStruct, "%Y-%m-%d %H:%M:%S") << std::endl;
    }
    
    return 0;
}

このコードでは、まず現在の時間を取得し、文字列に変換して表示します。

その後、ユーザーから日付と時刻を入力させ、その入力を時間に変換して結果を表示します。

出力結果は以下のようになります。

現在の時間: 2023-10-01 12:34:56
日付と時刻を入力してください (例: 2023-10-01 12:34:56): 2023-10-01 15:30:00
変換された時間: 2023-10-01 15:30:00

このサンプルコードは、時間の変換処理を一連の流れで示しています。
ユーザーからの入力を受け取り、std::istringstreamを使って文字列を解析します。
変換が成功した場合は、変換された時間を表示し、失敗した場合はエラーメッセージを表示します。

よくあるエラーとその対処法

C++で時間と文字列の変換を行う際に、いくつかの一般的なエラーが発生することがあります。

以下に、よくあるエラーとその対処法をまとめました。

エラー内容	原因	対処法
変換に失敗しました。	入力フォーマットが不正である。	正しいフォーマット(例: `YYYY-MM-DD HH:MM:SS`)を使用する。
時間が不正です。	日付や時刻が存在しない(例: 2023-02-30)。	入力値を確認し、正しい日付と時刻を入力する。
バッファオーバーフローが発生。	文字列の長さがバッファのサイズを超えている。	バッファのサイズを適切に設定するか、動的メモリを使用する。
`std::get_time`が失敗する。	ストリームが正しく初期化されていない。	ストリームの状態を確認し、適切に初期化する。
`std::localtime`がNULLを返す。	`std::time`が失敗している。	`std::time`の戻り値を確認し、エラーハンドリングを行う。