[C++] switch文でのbreakの使い方

2025-04-15更新日: 2025-04-15

C++のswitch文では、break文を使用して各caseの処理を終了し、switch文全体から抜け出します。

break文がない場合、次のcaseに処理が続く「フォールスルー」が発生します。

これを防ぐため、通常は各caseの最後にbreak文を記述します。

ただし、意図的にフォールスルーを利用する場合はbreak文を省略することもあります。

目次から探す

switch文でのbreak文の使い方
フォールスルーの活用例
switch文とbreak文のベストプラクティス
まとめ

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switch文でのbreak文の使い方

C++のswitch文は、特定の値に基づいて異なる処理を実行するための便利な構文です。

switch文の中でbreak文を使用することで、各ケースの処理が終わった後にswitch文を抜けることができます。

これにより、意図しないフォールスルーを防ぐことができます。

以下に、break文の使い方を示すサンプルコードを紹介します。

#include <iostream>
int main() {
    int number = 2; // 判定する数値
    switch (number) {
        case 1:
            std::cout << "1が選ばれました。" << std::endl;
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 2:
            std::cout << "2が選ばれました。" << std::endl;
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 3:
            std::cout << "3が選ばれました。" << std::endl;
            break; // ここでswitch文を抜ける
        default:
            std::cout << "1, 2, 3のいずれでもありません。" << std::endl;
            break; // ここでswitch文を抜ける
    }
    return 0;
}

2が選ばれました。

このコードでは、numberが2の場合、case 2の処理が実行され、break文によってswitch文を抜けます。

break文がない場合、次のケースにフォールスルーしてしまうため、意図しない結果を招くことがあります。

break文は、各ケースの処理が終わった後にswitch文を終了させるために重要です。

フォールスルーの活用例

C++のswitch文では、break文を省略することでフォールスルーを利用することができます。

フォールスルーとは、あるケースの処理が終わった後に次のケースの処理も実行されることを指します。

これを活用することで、複数のケースに対して同じ処理を行うことができます。

以下に、フォールスルーの活用例を示すサンプルコードを紹介します。

#include <iostream>
int main() {
    int day = 3; // 曜日を表す数値 (1:月曜日, 2:火曜日, 3:水曜日, ...)
    switch (day) {
        case 1:
        case 2:
        case 3:
            std::cout << "平日です。" << std::endl; // 平日の処理
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 4:
        case 5:
            std::cout << "週末が近いです。" << std::endl; // 週末前の処理
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 6:
        case 7:
            std::cout << "週末です。" << std::endl; // 週末の処理
            break; // ここでswitch文を抜ける
        default:
            std::cout << "無効な日です。" << std::endl; // 無効な日付の処理
            break; // ここでswitch文を抜ける
    }
    return 0;
}

平日です。

このコードでは、dayが3の場合、case 1、case 2、case 3のいずれかにフォールスルーして「平日です。」というメッセージが表示されます。

フォールスルーを利用することで、同じ処理を複数のケースに対して簡潔に記述することができ、コードの可読性が向上します。

ただし、意図しないフォールスルーが発生しないように注意が必要です。

switch文とbreak文のベストプラクティス

switch文とbreak文を効果的に使用するためのベストプラクティスを以下に示します。

これらのポイントを押さえることで、より安全で可読性の高いコードを書くことができます。

ポイント	説明
`break`文を忘れない	各ケースの処理が終わった後に`break`文を必ず記述し、意図しないフォールスルーを防ぐ。
デフォルトケースを用意する	すべてのケースに該当しない場合の処理を`default`ケースで用意し、エラー処理を行う。
ケースをグループ化する	同じ処理を行うケースはまとめて記述し、コードの重複を避ける。
定数を使用する	ケースの値には定数を使用し、マジックナンバーを避けて可読性を向上させる。
コメントを活用する	各ケースの処理内容をコメントで説明し、他の開発者が理解しやすいようにする。

以下に、これらのベストプラクティスを反映したサンプルコードを示します。

#include <iostream>
int main() {
    int grade = 85; // 成績を表す数値
    switch (grade / 10) { // 10で割って範囲を決定
        case 10: // 100点
        case 9:  // 90点以上
            std::cout << "優秀です。" << std::endl; // 優秀な成績
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 8:  // 80点以上
            std::cout << "良い成績です。" << std::endl; // 良い成績
            break; // ここでswitch文を抜ける
        case 7:  // 70点以上
            std::cout << "まずまずです。" << std::endl; // まずまずの成績
            break; // ここでswitch文を抜ける
        default: // それ以外
            std::cout << "もう少し頑張りましょう。" << std::endl; // 努力を促すメッセージ
            break; // ここでswitch文を抜ける
    }
    return 0;
}