C言語コンパイルエラー C3874 の原因と対策について解説

2025-03-29更新日: 2025-03-29

C3874 エラーは、関数の戻り値の型が正しく設定されていない場合に発生します。

特に main関数は int を戻り値として指定する必要があり、例えば double main() と記述するとエラーとなります。

戻り値の型に注意することで解決できます。

目次から探す

エラー概要
- C3874 エラーの意味と発生条件
原因となるコードの問題
- 戻り値型の誤指定
対策方法
- 戻り値型の正しい設定方法
- 修正後の動作確認方法
まとめ

エラー概要

C3874 エラーの意味と発生条件

コンパイラエラー C3874 は、関数の戻り値の型がコンパイラによって予期された型ではない場合に発生します。

具体的には、main関数の戻り値として int が期待されるところ、誤って他の型(例えば double)が定義されていると、このエラーが発生します。

このエラーは、プログラムのエントリーポイントである main関数の戻り値の型に対して厳密な型チェックが行われるため、生じることになります。

\[\text{期待される戻り値の型} = int\]

とする必要があるため、他の型を指定するとエラーとなります。

原因となるコードの問題

戻り値型の誤指定

コンパイラは、main関数の戻り値の型として必ず int を要求します。

C言語もC++も同様のルールに従っているため、main関数の戻り値に double や他の型が指定されている場合、エラー(C3874)が生じます。

C言語における main 関数の定義規則

C言語において、プログラムのエントリーポイントである main関数は次の形式で定義される必要があります。

・戻り値は必ず int とする

・引数は argc, argv を用いるか、引数なしとする

以下は、C言語における標準的な main関数の定義例です。

#include <stdio.h>
int main(void) {
    // プログラムの処理内容
    printf("Hello, World!\n");
    return 0;
}

誤った定義例とエラー発生の仕組み

誤った定義例として、main関数の戻り値を double として定義してしまうケースがあります。

このような場合、コンパイラは予期しない戻り値の型として認識し、エラー C3874 を発生させます。

以下は、誤った定義例です。

#include <stdio.h>
double main(void) {
    // 間違った戻り値型を使用しているためエラーが発生
    printf("This is an error example.\n");
    return 0.0;
}

上記のコードでは、main の戻り値として double を使用しているため、コンパイラはエラー C3874 を報告します。

対策方法

戻り値型の正しい設定方法

main関数の戻り値は必ず int とする必要があります。

プログラマは、自身のコード内で main関数の戻り値が int であることを確認し、誤った型指定を修正することでエラーを回避できます。

また、戻り値として 0 を返すことでプログラムが正常終了したことを示すことが推奨されます。

main 関数の適切な定義例

以下は、C++における正しい main関数の定義例です。

#include <iostream>
int main() {
    // 正しい戻り値型 (int) を使用しているためエラーは発生しません
    std::cout << "Hello, World!" << std::endl;
    return 0;
}

修正後の動作確認方法

修正後は、コンパイルと実行を通じてコードが正しく動作するか確認します。

以下の手順に従って動作確認を行ってください。

コードを保存し、コンパイルを実施する

・C言語の場合: gcc sample.c -o sample

・C++の場合: g++ sample.cpp -o sample

コンパイル時にエラーメッセージが出力されないことを確認する
実行ファイルを起動し、期待される出力結果が得られることを確認する

以下は、動作確認用のサンプルコード(C言語版)です。

#include <stdio.h>
int main(void) {
    // プログラムが正常終了することを確認するために "Hello, World!" と出力します
    printf("Hello, World!\n");
    return 0;
}

Hello, World!

また、C++版の動作確認用サンプルコードも示します。

#include <iostream>
int main() {
    // 正しい main 関数の定義により、エラーなく動作します
    std::cout << "Hello, World!" << std::endl;
    return 0;
}

Hello, World!

まとめ

この記事では、コンパイラエラー C3874 が発生する理由として、C言語やC++においてmain関数の戻り値が必ずintでなければならないという規則について説明しました。

誤ってdoubleなど他の型を指定した場合にエラーが生じる原因と、その対策として正しい戻り値型の指定方法や動作確認の手順を具体例とともに解説しました。