コンパイラエラー

C言語におけるコンパイラエラー C3049(OpenMP default句エラー)について解説

C3049エラーは、OpenMPのdefault句に無効な引数が渡された場合に発生します。

例えば、default(private)と記述するとエラーになり、正しくはdefault(shared)とすべきです。

コード内の該当箇所を修正することで問題が解消されます。

エラー C3049 の特徴

エラー C3049 は、OpenMP の default 句に無効な引数が渡された場合に発生するエラーです。

コンパイラが default 句の引数として認識できない値を検出すると、このエラーが表示されます。

エラーメッセージは、たとえば次のように表示されます。

'arg': OpenMP 'default' 句の無効な引数です

このエラーは、OpenMP の指示が正しく記述されていないときに起こり、コンパイラがどの変数をスレッドごとに共有するかまたは個別に持つかを判断できなくなります。

発生条件とエラーメッセージの内容

エラー C3049 は、OpenMP の default 句において、以下のような状況で発生します。

  • default 句の引数に、private といったOpenMPで許可されていない値を指定した場合
  • default 句を使う際に、文法エラーがある場合

例えば、次のコードはエラー C3049 を引き起こします。

#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main() {
    int n1 = 1;
    // OpenMP の default 句に無効な引数 private を指定している例
    #pragma omp parallel default(private)
    {
        ++n1;
    }
    printf("n1 = %d\n", n1);
    return 0;
}

このコードでは、default(private) と指定しているため、コンパイラが誤った引数として認識しエラーが発生します。

エラーメッセージの詳細解析

エラーメッセージ内の 'arg' は、引数が問題であることを示しています。

正しくは、OpenMP の default 句には shared または none を指定する必要があるため、private という値が無効となります。

また、このエラーは以下の点に注意する必要があることを示しています。

  • default(shared) または default(none) と記述することで、正しい動作が期待できる。
  • default(private) のような指定は規定に沿っていないため、エラーとなる。

OpenMP default句の基本

OpenMP の default 句は、並列領域内で宣言されていない変数のデフォルトの共有状態を指定するために利用されます。

これにより、変数がスレッド間で共有されるか、各スレッドごとに個別に保持されるかを容易に制御することが可能です。

default句の役割

default 句は、OpenMP の並列領域における変数の初期状態を一括して決定するためのものです。

たとえば、default(shared) を指定すれば、並列領域内の変数は明示的に指定していない限り共有変数として扱われます。

一方、default(none) を使用すると、すべての変数はデフォルトで共有されず、個々に指定が必要となります。

これにより、意図しないデータ競合を防ぎ、プログラムの挙動を明確にすることができるため、開発時のデバッグが容易になります。

sharedとprivateの違い

OpenMP における sharedprivate は、各スレッド間で変数がどのように扱われるかを決定するキーワードです。

  • shared: 並列領域のすべてのスレッドで同じメモリ領域を参照します。複数のスレッドが同じ変数にアクセスするため、意図しない競合状態に気をつける必要があります。
  • private: 各スレッドが独立したコピーを持ちます。並列領域内で変数の変更が他のスレッドに影響しないため、個別の計算結果を保証できます。

以下のリストは、sharedprivate の主な違いを示しています。

  • shared

・全スレッドで同じ変数を共有

・更新内容が全スレッドに反映されるため、同期が必要

  • private

・各スレッドが独自のコピーを持つ

・並列計算を安全に行うことが可能

エラー発生の原因

エラー C3049 の主な原因は、default 句に無効な引数が指定されることにあります。

開発環境によっては、コンパイラが許容する引数は明確に定義されており、これらに一致しない値を指定するとエラーが発生します。

無効な引数の指定

エラーの原因として、default 句に対して無効な引数、たとえば private を指定するケースが挙げられます。

OpenMP においては、default 句で許可されるのは shared または none のみです。

そのため、以下のようなコードではエラーが発生します。

#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main() {
    int counter = 0;
    // 無効な引数 private を指定するためエラー C3049 が発生する
    #pragma omp parallel default(private)
    {
        counter++;
    }
    printf("counter = %d\n", counter);
    return 0;
}

誤った記述例と正しい記述例の比較

以下に、誤った記述例と正しい記述例を並べて示します。

誤った記述例:

#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main() {
    int n = 1;
    // 誤った記述: default に private を指定している
    #pragma omp parallel default(private)
    {
        ++n;
    }
    printf("n = %d\n", n);
    return 0;
}

正しい記述例:

#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main() {
    int n = 1;
    // 正しい記述: default に shared を指定する
    #pragma omp parallel default(shared)
    {
        ++n;
    }
    printf("n = %d\n", n);
    return 0;
}

上記の例から、正しい記述例では default(shared) を使用しており、各スレッドが同一の変数 n を共有するため、エラーを回避できることがわかります。

エラー解消の方法

エラー C3049 を解消するためには、default 句に正しい引数を指定することが必要です。

OpenMP における正しい引数は shared または none となります。

プログラムの目的に応じて適切な引数を選択してください。

コード修正のポイント

エラー解消のための基本的なポイントは以下の通りです。

  • default(private)default(shared) または default(none) に変更する
  • 使用目的に応じた変数の共有状態を再確認する
  • 並列領域内で使用される変数について、明示的に sharedprivate を指定する場合はその設定が正しいか確認する

これらのポイントを押さえることで、コンパイラエラーを回避し、意図した並列処理が実現できます。

修正例の提示と注意事項

以下に、エラーを解消した修正例を示します。

#include <omp.h>
#include <stdio.h>
int main() {
    int n = 1;
    // default 句に shared を指定することでエラーを回避する
    #pragma omp parallel default(shared)
    {
        // 各スレッドが同じ n を共有する場合、意図しない競合が発生するので注意が必要
        #pragma omp critical
        {
            ++n;
        }
    }
    printf("n = %d\n", n);
    return 0;
}
n = (実行環境により異なる)

この修正例では、default(shared) に変更した上で、変数 n に対する更新処理を #pragma omp critical により保護しています。

これにより、複数のスレッドが同時に n を更新する際の競合状態を回避し、正しい結果が得られるように工夫しています。

まとめ

本記事では、OpenMPのdefault句におけるエラー C3049 の発生要因とエラーメッセージの意味を、具体的なサンプルコードを用いて解説しています。

default句ではsharedまたはnoneのみが有効であること、誤ってprivateを指定するとエラーが出る点や、その修正方法として正しい記述例とコード修正のポイントを明示した内容を学ぶことができます。

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