コンパイラエラー

C言語のコンパイラエラー C3035 と OpenMP ordered ディレクティブの原因と対処法について解説

この記事では、C言語およびC++の開発環境で発生するコンパイラエラーC3035について説明します。

OpenMPのorderedディレクティブに関連し、ordered句がforまたはparallel forディレクティブに直接結び付かない場合にエラーが発生します。

適切な記述方法で修正する必要があります。

エラー C3035の概要

エラー内容の説明

エラー C3035 は、OpenMP の ordered ディレクティブが正しい形式で記述されていない場合に発生するエラーです。

具体的には、ordered ディレクティブは ordered 句とともに、for または parallel for ディレクティブに直接バインドする必要があります。

たとえば、単独で #pragma omp ordered を書いた場合や、正しい位置に配置されない場合に C3035 エラーが発生します。

このエラーは、OpenMP によるループの順序保証を正しく機能させるための制限です。

発生条件の整理

エラーが発生する条件は以下の通りです。

  • #pragma omp ordered が、forparallel for ディレクティブに直接付随していない。
  • 単独の #pragma omp ordered をループ外や不適切な位置に記述している場合。

これにより、コンパイラは順序性を保証する対象が存在しないと判断し、C3035 エラーを出力します。

OpenMP Orderedディレクティブの基本

Ordered句の目的と役割

OpenMP の ordered 句は、並列実行中でもループの反復を決められた順序で実行する必要がある場合に使用されます。

たとえば、複数のスレッドが同時に処理を進める中で、特定の部分だけ元の順番通りに実行したい場合に有効です。

この機能により、処理の順序に依存する副作用などを回避できる仕組みとなっています。

連携ディレクティブとの正しい使い方

ordered ディレクティブは、必ず for または parallel for ディレクティブと連携させる必要があります。

正しい使い方としては、以下のような形式が求められます。

  • ループ直前に #pragma omp for ordered と記述する
  • 並列化されるブロック内で、ループ内部に #pragma omp ordered を記述する

この形で記述することにより、OpenMP は並列実行と順序保証の両立を正しく行うことができます。

エラー発生の原因詳細

forディレクティブとの不適切な組み合わせ

ordered ディレクティブがループディレクティブと正しく組み合わされていないと、コンパイラはどのループに対して順序性を保証すればよいか判断できず、エラー C3035 を発生させます。

以下に、言語ごとの発生例とその理由を説明します。

C言語での発生例と解説

次のサンプルコードは、C言語で ordered ディレクティブが正しい位置に記述されない例です。

このコードでは、ordered がループとは独立して記述されているため、コンパイル時にエラー C3035 が発生します。

#include <stdio.h>
#include <omp.h>
int main(void) {
    int i;
    // 並列領域を開始
    #pragma omp parallel
    {
        // 誤った位置での ordered ディレクティブ(for ループに連携していない)
        #pragma omp ordered
        for (i = 0; i < 5; i++) {
            // ループ本体(何も出力しない)
        }
    }
    return 0;
}
コンパイルエラー: エラー C3035 が発生(ordered 句の形式が正しくありません)

この例では、#pragma omp ordered が for ループと直接バインドされていないため、正しい構文となっていません。

C++での発生例と解説

C++ でも同様に、ordered ディレクティブが不適切な場所に記述されるとエラーが発生します。

以下のサンプルコードは、C++ において不適切な場所に ordered ディレクティブが記述された例です。

#include <iostream>
#include <omp.h>
int main() {
    int i;
    // 並列領域を開始
    #pragma omp parallel
    {
        // 誤った位置での ordered ディレクティブ(for と連携が取れていない)
        #pragma omp ordered
        for (i = 0; i < 5; i++) {
            // ループ本体(何も出力しない)
        }
    }
    return 0;
}
コンパイルエラー: エラー C3035 が発生(ordered 句の形式が正しくありません)

この C++ の例でも、#pragma omp ordered がループと直接連携していないため、正しく順序保証が行われず、エラーとなります。

対処方法と具体例

正しい記述方法の説明

エラーを解消するためには、ordered ディレクティブを for または parallel for ディレクティブに直接バインドする必要があります。

正しい記述例は以下のようになります。

ループの直前に ordered 句を含めたディレクティブを記述し、ループ内で実際に順序性が必要な処理部分に #pragma omp ordered を配置します。

修正前後のコード比較

以下に、C++ のサンプルコードを修正前と修正後で比較します。

修正前

#include <iostream>
#include <omp.h>
int main() {
    int i;
    #pragma omp parallel
    {
        // 誤った記述:ordered ディレクティブがループと連携していない
        #pragma omp ordered
        for (i = 0; i < 5; i++) {
            std::cout << "Iteration: " << i << std::endl;
        }
    }
    return 0;
}
コンパイルエラー: エラー C3035 が発生(ordered 句の形式が正しくありません)

修正後

#include <iostream>
#include <omp.h>
int main() {
    int i;
    // 正しい記述:for ディレクティブに ordered 句を追加
    #pragma omp parallel for ordered
    for (i = 0; i < 5; i++) {
        // ordered ブロック内で順序性を保証したい処理
        #pragma omp ordered
        {
            std::cout << "Iteration: " << i << std::endl;
        }
    }
    return 0;
}
Iteration: 0
Iteration: 1
Iteration: 2
Iteration: 3
Iteration: 4

この比較から、ループディレクティブに ordered 句を正しく付与することで、エラー C3035 を解消できることが確認できます。

注意点と確認事項

  • ordered ディレクティブを記述する場合は、必ず for または parallel for ディレクティブに直接バインドする。
  • 並列領域内で順序性を保証したい部分にのみ #pragma omp ordered を使用するようにする。
  • コンパイラによっては OpenMP を有効にするためのオプション(例:/openmp)が必要な場合があるので、ビルド時の設定を確認する。
  • 修正後のコードは、実行環境に応じて動作を検証することを心掛ける。

まとめ

この記事では、OpenMPのorderedディレクティブで発生するエラー C3035 の概要と原因、具体的な不適切な記述例(C言語およびC++)を通じて、正しい使用方法と修正方法が学べます。

ループディレクティブにordered句を正しくバインドする方法、修正前後のコード比較、注意点を把握することで、並列実行時の順序保証を正確に行うための実践的な知識が身につきます。

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