C言語におけるC2939エラーの原因と対処方法について解説
エラーC2939は、C言語やC++のソースコードで、ジェネリックやテンプレートクラスをローカル変数として再定義しようとした際や、中かっこの対応が不十分な場合に発生します。
Visual Studio 2022以降では仕様変更もあり、該当箇所の記述方法を確認することが求められます。
エラー発生の原因
ローカル変数としてのテンプレート・ジェネリッククラス再定義の問題
C言語およびC++では、テンプレートやジェネリッククラスはグローバルな宣言として使用することが前提となっています。
たとえば、以下のようなコードで、テンプレートクラス名を誤ってローカル変数として再定義しようとすると、コンパイラ エラー C2939 が発生します。
テンプレートクラスの定義例では、TC
という構造体テンプレートを宣言します。
しかし、main
関数内でint TC<int>;
という記述をすると、既に識別子TC
がテンプレートとして定義されているため、型と同じ名前のローカル変数を再定義してしまいエラーとなります。
この現象は、ジェネリッククラスを使用する場合にも同様に発生するため、ローカルスコープ内でテンプレート名やジェネリッククラス名を変数として利用するのは避ける必要があります。
中括弧の不一致によるエラー発生
中括弧 {
や }
の対応が正しく行われない場合、コンパイラはコードの構造を誤認し、意図しない再定義エラーを発生させることがあります。
C++ではコードブロックの開始と終了を明示するために中括弧を使用しますが、これが一致していないと、テンプレートの定義部分と通常のコード部分が混在してしまい、結果としてテンプレート定義の再解釈(再定義)エラーとなることがあります。
正しい中括弧の使用はコードの構造維持に不可欠であるため、太字だけでなく、常に対応関係を意識して編集することが重要です。
Visual Studio 2022以降の仕様変更の影響
Visual Studio 2022以降のバージョンでは、従来エラー C2939 の発生要因となっていた仕様が変更されています。
これにより、以前のバージョンで発生していたエラーが廃止され、テンプレートやジェネリッククラスの扱いがより明確になりました。
ただし、古いコードや中括弧の不一致が原因の場合、依然としてエラーが発生する可能性があるため、仕様変更による影響を踏まえたコードの確認および修正が求められます。
エラー対処方法
正しいコード記述例の提示
エラーを回避するための基本は、テンプレートやジェネリッククラスの定義と使用方法を正しく区別することです。
以下の例では、テンプレートクラスTC
の定義と、通常の変数としての宣言を明確に分けています。
#include <iostream>
// テンプレートクラスの定義
template<class T>
struct TC { };
int main() {
// 以下はコンパイルエラーを回避するため、テンプレートクラス名とローカル変数名を区別している例です。
int tcValue = 10; // 正しい変数宣言例
std::cout << "tcValue: " << tcValue << std::endl;
return 0;
}
上記の例では、TC
というテンプレートクラス名は変更せず、変数名として使用せずに新たにtcValue
という名前の変数を宣言しています。
こうすることで、テンプレートクラスの再定義エラーを避けることができます。
開発環境設定の確認および修正
Visual Studio 2022以降を利用されている場合、環境設定が古いプロジェクトの設定を引き継いでいる可能性があります。
開発環境設定においては、以下の点を確認してください。
- プロジェクトのプロパティで、使用しているC++コンパイラのバージョンが最新であるか
- プロジェクト設定内のオプションで、最新の仕様に従った警告レベルやエラー検出が有効になっているか
- 古いコードが新しいコンパイラで正しくコンパイルされるように、必要に応じて該当部分をリファクタリングしているか
正しく設定できれば、環境に起因する誤検出や不要なエラーの発生を防ぐことができ、開発効率の向上につながります。
コード例による実践検証
エラー再現例の解説
以下は、エラー C2939 の再現例として示すコードです。
この例では、意図的にテンプレートクラスTC
の名前をローカル変数として使用することでエラーを引き起こす状況を示しています。
なお、コード内のエラー発生行はコメントアウトしてありますが、コメントを外すとコンパイル時にエラーが発生します。
#include <iostream>
// テンプレートクラスの定義
template<class T>
struct TC { };
int main() {
// 以下の行はエラー C2939 を発生させる例です。
// int TC<int>; // エラー発生行:テンプレートクラスの名前をローカル変数として再定義している
// 正常な変数宣言例
int tcValue = 20;
std::cout << "tcValue: " << tcValue << std::endl;
return 0;
}
以下は上記コードの実行結果です。
(エラー発生行をコメントアウトした状態でコンパイルした場合となります。)
tcValue: 20
修正後のコード例の検証
次に、エラーが発生しないように修正したサンプルコードを示します。
修正内容としては、テンプレートクラスの名前とローカル変数名を明確に区別して使用している点が挙げられます。
#include <iostream>
// テンプレートクラスの定義
template<class T>
struct TC { };
int main() {
// 変数名をテンプレート名とは異なる名前に変更
int tcInstance = 30;
// 修正後のコード例として出力の確認
std::cout << "tcInstance: " << tcInstance << std::endl;
return 0;
}
上記修正例では、テンプレート名TC
を変更せず、ローカル変数にはtcInstance
という新しい名前を使用しています。
このようにすることで、テンプレートクラスの再定義によるエラーを避け、正常にコンパイルおよび実行が可能となります。
以下は修正後のコード実行例の出力結果です。
tcInstance: 30
まとめ
本記事では、コンパイラ エラー C2939 の具体的な原因と対処法について紹介しています。
ローカル変数としてテンプレートやジェネリッククラスを再定義するミス、中括弧の不一致、Visual Studio 2022以降の仕様変更が原因となるケースを解説しました。
また、正しいコード記述例や開発環境の設定確認方法、エラー再現例と修正例を提示し、実践的な検証を通じてエラー回避のポイントを理解できる内容となっています。