コンパイラエラー

C2815エラーについて解説:ユーザー定義 operator delete の正しい宣言方法

C2815エラーは、ユーザー定義の operator delete を実装する際に起こるエラーです。

最初の引数は必ず void *型でなければならないにもかかわらず、例えばクラス名のポインタ型が指定されると、このエラーが発生します。

該当箇所を見直し、operator delete(void *) のように修正すると解消できます。

エラー発生の原因

ユーザー定義 operator delete の仕様

必須引数の型仕様

ユーザー定義の operator delete関数は、常に最初の引数として void *型のポインタを受け取る必要があります。

これは、メモリ解放時に対象のアドレスを汎用的に受け取るための仕様となっております。

コンパイラは、もし引数に他の型(例えば、クラス型)を指定するとエラー C2815 を発生させます。

また、void *型の引数は、確実にメモリブロックの先頭アドレスを指すため、プログラムの予期せぬ動作を防ぐ役割を持っています。

誤った宣言例とエラーメッセージ

誤った宣言例として、クラス型のポインタを引数に指定すると、以下のようなエラーが発生します。

以下のサンプルコードは、誤った例として示すものです。

#include <iostream>
// クラス定義
class MyClass {
public:
    // member function
    void memberFunction(int* a) {
        std::cout << "メンバー関数が呼ばれました" << std::endl;
    }
    // 誤った operator delete の定義(引数が MyClass* となっている)
    void operator delete(MyClass* p) {
        std::cout << "誤った delete が呼ばれました" << std::endl;
        free(p);
    }
    // 正しい operator delete の定義(引数が void* となっている)
    void operator delete(void* p) {
        std::cout << "正しい delete が呼ばれました" << std::endl;
        free(p);
    }
};
int main() {
    // インスタンスを new で作成して delete を呼ぶ
    MyClass* obj = new MyClass();
    delete obj;  // 正しい delete が呼ばれる
    return 0;
}

上記コードをコンパイルすると、コンパイラから以下のエラーメッセージが表示されます。

error C2815: 'operator delete': 1 番目の実引数は 'void *' 型でなければなりませんが、'MyClass*' が使用されました

このエラーの原因は、ユーザー定義の operator delete関数において、最初の引数の型が不適切なためであることが分かります。

宣言ミスによるエラーの発生要因

クラス型引数指定の問題点

クラス型やその他の固有の型を operator delete の引数に指定すると、メモリ解放時に必須となる void *型との整合性が取れなくなります。

具体的には、delete 演算子は内部的に void*型のアドレスを利用して解放処理を実行するため、MyClass* やその他の型で宣言すると、型の変換が正しく行われずエラーが発生します。

このため、ユーザー定義の operator delete の宣言にあたっては、必ず最初の引数として void* を利用する必要がある点に注意が必要です。

正しい operator delete の実装方法

正しい関数シグニチャの定義

void *型の必要性

正しくメモリ解放処理を実装するためには、operator delete の最初の引数を void*型とする必要がある理由は、delete 演算子がメモリアドレスを汎用的に扱うためのインターフェースとして機能するからです。

このルールに従うことで、メモリブロックの解放前に型に依存しない処理が行えるため、安全かつ確実にメモリ処理が実施されます。

仕様に沿った宣言例

以下は、仕様に沿った正しい operator delete の宣言例です。

#include <cstdlib>
#include <iostream>
// 正しい operator delete の宣言例を含むクラス定義
class MyClass {
public:
    // その他のメンバ関数
    void memberFunction() {
        std::cout << "メンバー関数の処理を実行" << std::endl;
    }
    // 正しい operator delete の実装
    void operator delete(void* p) {
        std::cout << "正しい delete が呼ばれました" << std::endl;
        std::free(p);
    }
};
int main() {
    // new と delete を利用したサンプルコード
    MyClass* obj = new MyClass();
    delete obj;  // コンソールには "正しい delete が呼ばれました" と表示されます
    return 0;
}

上記コードは、正しくして型安全な operator delete の実装例となっております。

正しい delete が呼ばれました

コード例による修正手法

修正前と修正後の比較

以下の表は、誤った実装と正しい実装の違いを示しています。

  • 誤った実装:
    • operator delete の引数が MyClass* となっている
    • コンパイル時にエラー C2815 を発生させる
  • 正しい実装:
    • operator delete の引数が void* となっている
    • コンパイラが要求する仕様に準じて動作する

次は、誤ったコード例とそれに対する修正例を示したサンプルコードです。

#include <cstdlib>
#include <iostream>
// 誤った実装例
class ErrorClass {
public:
    // 誤ってクラス型ポインタを受け取る宣言
    void operator delete(ErrorClass* p) {
        std::cout << "誤った delete" << std::endl;
        std::free(p);
    }
};
void sampleErrorFunction() {
    ErrorClass* obj = new ErrorClass();
    delete obj;  // コンパイルエラー C2815 が発生する
}
// 修正後の実装例
class CorrectClass {
public:
    // 正しい実装例:引数は void* 型
    void operator delete(void* p) {
        std::cout << "正しい delete" << std::endl;
        std::free(p);
    }
};
int main() {
    // 修正前例:コメントアウトしてエラーを確認
    // sampleErrorFunction();
    // 修正後例
    CorrectClass* obj = new CorrectClass();
    delete obj;  // コンソールには "正しい delete" と表示される
    return 0;
}

上記サンプルコードでは、誤った実装例と修正後の正しい実装例が示されています。

正しい delete

修正ポイントの確認

修正にあたって重要なポイントは、operator delete の引数の型が必ず void* であることです。

また、必要に応じて標準ライブラリの cstdlib をインクルードし、std::free関数でメモリを解放する点も確認してください。

エラー回避の検証項目

コンパイル時のエラーメッセージ確認

エラーメッセージ内容の分析

コンパイル時に表示されるエラーメッセージを詳細に分析することで、どの部分に問題があるか判断することができます。

例えば、エラーメッセージに以下のような記述がある場合は、operator delete の第一引数の型不一致が原因です。

error C2815: operator delete: 1  void  

この場合、コードを確認して void *型で宣言されているかどうか再確認してください。

チェック項目の整理

エラー回避のために確認するべき項目は以下の通りです。

  • operator delete の引数が正しく void * 型になっているか
  • 他の関連する operator new 関数との整合性が保たれているか
  • 必要なヘッダーファイル(例:<cstdlib>, <iostream>)がインクルードされているか

これらのチェック項目を確認することで、C2815 エラーを未然に防ぐことができます。

再発防止の実施事項

実装確認の留意点

実装段階では、以下の点に留意してください。

  • コードレビュー時に operator delete の引数型を重点的に確認する
  • テストケースに delete 操作の検証を組み込み、エラーの再発を防止する

改善後の動作検証

改善後は、必ず以下の点を検証してください。

  • 新しく作成された operator delete がコンパイル時のエラーを発生させないか
  • delete 操作を実行した際、意図した動作(メモリが正しく解放されること)が行われるか

実行結果を確認することで、正しい実装かどうかを客観的に評価することができます。

まとめ

本記事では、ユーザー定義の operator delete に必ず void*型の引数を設定する必要がある理由と、誤った実装による C2815 エラーの発生原因を解説しました。

正しい関数シグニチャの定義方法や修正前後のコード例を通して、コンパイルエラーを回避し安全なメモリ解放を実現する方法が理解できる内容となっております。

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