C言語のコンパイラエラー C2094について解説
コンパイラ エラー C2094は、C言語でgoto文を使用する際に指定したラベルが関数内に存在しない場合に発生します。
たとえば、goto test;と記述してラベルtestを定義しなければ、コンパイラがエラーを出力します。
ラベルを適切な位置に定義すれば解消されます。
エラー発生の原因
goto文とラベルの役割
C言語では、goto文を用いるとプログラム内の指定したラベルへ処理を飛ばすことができます。
ラベルはジャンプ先の目印として機能し、プログラムの特定部分へ即時に制御を移動させるために用いられます。
この機能はエラーハンドリングなど、一部のケースで有効に働く場合がありますが、使い方を誤るとコードの可読性や保守性に影響することもあります。
ラベル未定義によるエラーの発生
goto文を使用する際、指定したラベルがプログラム中で定義されていない場合、コンパイラはエラーを出力します。
このエラーは、ジャンプ先が存在しないために発生し、コンパイルが中断されます。
コンパイラが検出するエラー内容
コンパイラは、エラーコード C2094 とともに「ラベル ‘identifier’ が定義されていません」というエラーメッセージを表示します。
このメッセージは、コード内のgoto文が、不正なラベルに基づいていることを明確に示しています。
未定義ラベルの具体例
たとえば、以下のコードではgoto文がtestというラベルに飛ぼうとしていますが、testラベルが定義されていないためエラーが発生します。
#include <stdio.h>
int main() {
    // goto文でジャンプ先が指定されていますが、ラベルが定義されていません
    goto test;
    return 0;
}エラー再現のコード例
エラーを発生させるコードパターン
エラーが発生するコードのパターンは、goto文で指定したラベルをプログラム内に存在させない場合です。
評価対象のジャンプ先が定義されていないと、コンパイラはエラー C2094 を返すため、実際にエラーになる状況を簡単に再現できます。
コンパイラ エラー C2094の発生状況
以下のサンプルコードは、ラベルが定義されていない状態を再現しており、コンパイル時にコンパイラ エラー C2094 が発生します。
#include <stdio.h>
int main() {
    // testというラベルへジャンプを試みています
    goto test;
    return 0;
}error: label "test" used but not defined修正方法の解説
ラベル定義の基本
正しい修正方法は、gotoでジャンプする前に対応するラベルを定義することです。
ラベルは関数内で一意に名前付けし、その位置に配置する必要があります。
ラベルの定義は、コロン(:)を付けることで行います。
また、ラベル定義はgoto文より後ろに置くことも、前に置くことも可能です。
正しいラベル配置の例
次のサンプルコードは、ラベルtestを正しく定義しており、goto文のジャンプ先が存在するため、コンパイルエラーが解消されています。
#include <stdio.h>
int main() {
    // ラベルtestの定義はgoto文より後ろに配置しても問題ありません
    goto test;
test:
    // ラベルtestにジャンプした後の処理
    printf("Label test has been reached.\n");
    return 0;
}Label test has been reached.定義位置の注意点
ラベルの定義は、関数内の適切な位置に配置する必要があります。
たとえば、ラベルが使用されるgoto文の前後どちらに定義しても動作しますが、関数外に定義することはできません。
また、ブロック内にラベルを定義する場合、スコープに注意が必要です。
エラー修正によるコード改善例
エラー修正後のコードは、goto文で指定したラベルが必ず定義されている状態です。
以下のコード例は、エラー発生前の状態と修正後の状態とを比較しながら、適切なラベル定義を行う方法を示しています。
#include <stdio.h>
int main() {
    // goto文でラベルtestへジャンプします
    goto test;
    // ここに他の処理が入る可能性もあります
test: // ラベルtestの定義
    printf("Correctly reached the label test.\n");
    return 0;
}Correctly reached the label test.修正手順の確認
コード修正前後の比較検証
エラーが発生する状態と修正後の状態を比較すると、以下のように違いが明確になります。
- 修正前:
- goto test;が存在するが、- testラベルが定義されていないため、コンパイルエラーが発生する。
 
- 修正後:
- goto test;と同じ関数内で- test:というラベルが適切に定義されているため、コンパイルおよび実行が正常に行われる。
 
この比較により、エラーの原因と解決方法が確認できます。
修正内容の動作確認方法
修正後のコードは、コンパイルと実行を通じて正しい挙動を確認できます。
具体的には、以下の手順で動作確認を行います。
- コードを保存する
- コンパイラ(例: gcc)でコンパイルし、エラーが出力されないことを確認する
- 実行し、プログラムが期待通りの出力を生成することを確認する
この手順に沿って、エラー訂正後の動作を確かめれば、正しく修正が行われたことが確認できます。
まとめ
本記事では、C言語のgoto文とラベルの役割、ならびにラベル未定義によるコンパイラ エラー C2094の原因を解説しました。
エラーが発生するコード例とその対策を通じて、正しいラベル定義方法や修正手順、コード修正前後の比較検証、動作確認方法が明確に理解できる内容になっています。
