C言語のコンパイラエラー C2062 の原因と対策について解説

Microsoft Visual Studioなどで発生するコンパイラエラー C2062について説明します。

エラーメッセージ「予期しない型 ‘type’」が表示される場合、型名の誤記や記述ミス、または構文上の誤りが原因になっている可能性があります。

エラーが出た場合は、構造体や関数の定義などを確認し、正しく型を記述するよう修正してください。

エラーの基本説明

エラー内容の詳細

コンパイラが示すエラーメッセージの意味

コンパイラエラー C2062 は、「予期しない型 ‘type’」というメッセージが示され、コンパイラが記述された型名や記号に誤りがあることを知らせています。

これは、型が正しく宣言されていない、あるいは使用する場所として適切でない場合に発生します。

たとえば、構造体定義などで誤った書式を用いた場合にこのエラーが出力されます。

発生箇所と状況の確認

エラーが発生する箇所は、主に以下のケースが考えられます。

• 構造体や関数のパラメーターリストで、正しく定義されていない型が使用されている場合。
• 構造体定義内で、誤った記号や順序が用いられている場合。

エラーメッセージには、不具合が発生した行や原因のヒントが記載されているので、まずはその記述内容を確認し、該当箇所のコードを見直す必要があります。

主な原因の検証

型指定の誤り

構造体定義における書式ミス

構造体定義で誤った書式を使用すると、コンパイラエラー C2062 が発生する原因となります。

たとえば、構造体内でメンバー変数の前にコロンを記述してしまった場合、型指定の流れが崩れ、コンパイルエラーになります。

以下のサンプルコードは、誤った構造体定義の例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：誤った構造体定義(エラー発生例)
struct WrongStruct {
    : int value;  // 誤った記述
};
int main(void) {
    return 0;
}

正しい構造体定義に修正することで、エラーは解消されます。

コンストラクター引数での型の不整合

C言語にはコンストラクターの概念はありませんが、関数のパラメーターリストにて既定で定義されていない型が用いられると、同様のエラーが発生する場合があります。

たとえば、関数プロトタイプで使用する型名にスペルミスがある場合、コンパイラはその型を認識できずにエラーを出力します。

関数定義とプロトタイプで型が一致しているか確認することが大切です。

構文ミス

記述順序や記号の誤用

記述順序が正しくない場合や、必要な記号(例えばセミコロンなど)が抜けている場合にもエラー C2062 が発生します。

コード全体の整合性を保つためにも、正しい順序で記述されているかを確認してください。

以下は、記号の誤用によるエラーの例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：構造体定義における記述順序の誤り(エラー発生例)
struct ExampleStruct {
    int value  // セミコロン(;)が抜けているためエラー
    int number;
};
int main(void) {
    return 0;
}

上記の例では、int value の後にセミコロンを追加する必要があります。

スペルミスによる不具合

型名や変数名のスペルミスもエラーの原因となります。

構造体や関数の名前が一貫していない場合、コンパイラは名前の解決に失敗し、エラーを出力します。

スペルミスを修正し、正しい名前を用いることでエラーは解決されます。

対策方法の解説

正しい型宣言と記述方法

構造体の標準的な定義方法

C言語で構造体を定義する場合、以下のような標準的な書式を用いるとエラーが発生しにくくなります。

型名、メンバー変数、そして各メンバーの後にセミコロンを忘れずに記述してください。

以下は正しい構造体定義の例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：正しい構造体定義の例
typedef struct {
    int value;  // メンバー変数
} CorrectStruct;
int main(void) {
    CorrectStruct cs;
    cs.value = 10;
    printf("Value: %d\n", cs.value);
    return 0;
}

Value: 10

コンストラクター内の型指定の修正

C言語ではコンストラクターは存在しませんが、関数を用いて構造体の初期化を行う場合でも、パラメーターリストにおける型指定は重要です。

型の不整合がある場合、正しい型名を用いることでエラーが解消されます。

以下は、関数で構造体を初期化する正しい例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：構造体の初期化関数の例
typedef struct {
    int value;
} Example;
Example createExample(int initValue) {
    Example ex;
    ex.value = initValue;
    return ex;
}
int main(void) {
    Example ex = createExample(20);
    printf("Value: %d\n", ex.value);
    return 0;
}

Value: 20

コード修正の手順

エラー箇所の特定手順

エラー箇所の特定は、以下の手順で行うとわかりやすくなります。

• コンパイル時のエラーメッセージを確認する
• エラーメッセージに記載のある行番号や内容から不具合箇所を特定する
• 該当箇所の型宣言や記述ミスを見直し、正しい書式と照らし合わせる
• 型名や記号が一貫して使用されているか確認する

これらの手順に沿ってコードを精査することで、エラーの原因を迅速に特定できます。

修正後の再コンパイルによる確認

エラー箇所を修正後は、再度コードをコンパイルしてエラーが解消されたかを確認することが大切です。

再コンパイルが成功し、プログラムが期待通りに動作すれば、修正は正しく行われています。

また、警告メッセージもあわせて確認し、必要に応じてコードの改善を行ってください。

エラーの基本説明

エラー内容の詳細

コンパイラが示すエラーメッセージの意味

コンパイラエラー C2062 は「予期しない型 ‘type’」というメッセージで通知され、記述された型や記号に誤りがあることを示します。

型の記述が正しくない部分や、定義されていない型が使われた場合に発生するため、エラーメッセージを元に該当箇所のコードを確認する必要があります。

発生箇所と状況の確認

エラーは主に構造体定義や関数のパラメーターリストの型指定に起因します。

コード上の具体的な行番号やヒントを確認し、正しい構文や型記述が行われているかチェックすることで、問題の発生箇所を特定できます。

主な原因の検証

型指定の誤り

構造体定義における書式ミス

構造体定義で不要な記号や間違った書式を用いると、コンパイラは誤った型指定と判断します。

たとえば、メンバー変数の前に誤った記号があると、正しく型が解釈されずエラーとなります。

サンプルコードで示したような記述ミスがないか確認することが大切です。

コンストラクター引数での型の不整合

C言語ではコンストラクターは存在しませんが、関数のパラメーターリストに未定義の型やスペルミスがある場合、型の不整合が発生し、エラーが出力されます。

関数定義と宣言で型が一致しているか、注意してチェックしてください。

構文ミス

記述順序や記号の誤用

必要な記号、例えばセミコロンやカンマが抜ける、または不適切な順序で記述されるとエラーが発生します。

記述順序や記号の正しい使用は、エラー防止に不可欠です。

スペルミスによる不具合

型名や変数名のスペルミスもエラーの原因となります。

定義と使用箇所で名前が一貫しているか、十分に確認することが求められます。

対策方法の解説

正しい型宣言と記述方法

構造体の標準的な定義方法

C言語で構造体を定義する際は、正しい書式に従い、メンバー変数ごとにセミコロンを記述する必要があります。

これにより、コンパイラは正しく型を認識でき、エラー発生を防ぐことができます。

以下のサンプルコードは正しい構造体定義の例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：正しい構造体定義の例
typedef struct {
    int value;  // メンバー変数
} CorrectStruct;
int main(void) {
    CorrectStruct cs;
    cs.value = 10;
    printf("Value: %d\n", cs.value);
    return 0;
}

Value: 10

コンストラクター内の型指定の修正

C言語ではコンストラクターはありませんが、関数を用いて構造体初期化を行う際、パラメーターリストで指定する型が正しく定義されていないとエラーになります。

型の不整合がないか、関数定義と宣言を照らし合わせ、正しい型名を使用することがポイントです。

以下のサンプルコードはその正しい例です。

#include <stdio.h>
// サンプルコード：構造体の初期化関数の例
typedef struct {
    int value;
} Example;
Example createExample(int initValue) {
    Example ex;
    ex.value = initValue;
    return ex;
}
int main(void) {
    Example ex = createExample(20);
    printf("Value: %d\n", ex.value);
    return 0;
}

Value: 20

コード修正の手順

エラー箇所の特定手順

エラー箇所の特定は、コンパイル時に表示されるエラーメッセージと行番号に注目することから始まります。

コード全体を見直し、型宣言や記述ミス、記号の抜けなどを順を追って確認することで、原因箇所を正確に把握することが可能です。

修正後の再コンパイルによる確認

修正が完了したら、再度コンパイルしてエラーが解消されたか確認します。

警告メッセージも併せてチェックし、正常に動作することを確かめることで、修正が正しく適用されたことを確認できます。

まとめ

この記事では、コンパイラエラー C2062 の原因として型指定ミスや構文エラー、スペルミスを具体例とともに説明し、正しい型宣言やコード修正の手順を紹介しています。

エラーメッセージの内容を正確に理解し、コードの見直しを行いながら再コンパイルすることで、エラーの解消と安定したコード作成の方法が学べます。