コンパイラエラー

C言語のコンパイラエラー C2035 の原因と対策について解説

コンパイラエラー C2035は、Windowsランタイム環境で非仮想デストラクターのアクセス指定子が不正な場合に発生します。

C言語の開発環境でも、同様の警告が出る可能性があります。

エラー解決には、デストラクターの指定をprivateまたはprotectedに変更して、正しいアクセシビリティに設定するよう見直してください。

エラー発生の背景

Windowsランタイムクラスの仕様

Windowsランタイムクラスは、Windowsプラットフォーム上で利用される特定のクラス設計が採用されており、アクセシビリティに関する制約が厳格に定められています。

特に、非仮想デストラクターに対しては、通常のクラス設計とは異なるルールが適用されるため、特定のアクセス指定子の使用が義務付けられております。

この仕様は、クラスの安全なリソース解放を確実に行うために設計されており、ユーザー側での誤った実装による動作不良を未然に防ぐ目的があります。

アクセシビリティが適切でない場合、コンパイル時にエラーが発生し、実行時の予期しない挙動を誘発するリスクがあるため、各項目の規定に沿った実装が求められる状況です。

エラーメッセージ C2035 の意味

エラーメッセージ C2035 は、「この型では、アクセシビリティが ‘accessibility’ である非仮想デストラクターは許可されません」といった内容を示しており、指定されたアクセシビリティレベルが非仮想デストラクターとして不適格である場合に表示されます。

具体的には、Windowsランタイムクラスに対しては、非仮想デストラクターに対するアクセスレベルがprotectedprivateでなければならず、その他の指定子(例: public)ではエラーとなります。

このエラーは、プログラムの安全な終了や例外処理を担保するために、意図的な設計上の制約として設定されているため、正しいアクセス指定子の設定が求められている状態であると理解できます。

エラー原因の詳細

アクセス指定子の設定ミス

アクセス指定子の設定ミスは、エラーメッセージ C2035 の典型的な原因であり、特に非仮想デストラクターの実装において見落とされがちです。

もし、デストラクターがpublicになっている場合や、Windowsランタイムクラスの設計ルールに沿っていない場合、コンパイラはこれを検出してエラーを出力します。

正しい実装が求められる背景として、意図しないデストラクションの呼出しを防ぐための制約があるため、各種アクセス指定子の設定ミスには十分注意する必要があります。

非仮想デストラクターの必要要件

非仮想デストラクターを実装する場合、Windowsランタイムクラスでは以下の要件が存在します。

・デストラクターは、クラス継承の観点からvirtualが適切に使用されていない場合、誤ったリソース解放を誘発する可能性があるため、アクセス指定子としてprotectedまたはprivateが必要となります。

・設計上、外部から直接呼び出されることを防ぐために、アクセスレベルを制限し、クラス内部または友達クラスからのみ呼び出されるように実装する必要があります。

正しいアクセシビリティ指定の基準

正しいアクセシビリティ指定の基準として、Windowsランタイムクラスの非仮想デストラクターは、以下のいずれかのアクセス指定子が求められます。

protected: 継承関係にあるクラスからのみアクセス可能にすることで、安全なオブジェクト破棄を保証します。

private:クラス内部のみでの呼出しを許可し、外部からの直接のアクセスを完全に制限します。

これにより、意図しない使用が回避され、リソースの不適切な解放を防ぐ設計となっています。

C言語とC++における非仮想デストラクターの扱いの違い

C言語自体にはクラスやデストラクターの概念が存在しないため、通常は構造体と関数を用いてリソース管理を行います。

一方、C++はクラスの概念を持ち、コンパイル時にデストラクターのアクセシビリティなどを厳格にチェックする仕組みがあるため、Windowsランタイムクラスの設計ルールが適用されます。

この違いから、C++で実装されたコードをC言語環境に移植または解釈する際には、以下の点に注意する必要があります。

・非仮想デストラクターのアクセス指定子のエラーは、C++のコンパイルルールに基づくものであり、C言語では同様のエラーは発生しません。

・C言語でリソース管理を行う場合、関数を用いて明示的にオブジェクトの初期化や破棄を行うため、アクセス指定子に依存しない実装が可能です。

このように、言語間の設計理念の違いが、エラーの発生要因や対処法に影響を与えるため、移植や相互運用には十分な理解が必要です。

エラー対策の方法

デストラクターのアクセス指定子修正手順

非仮想デストラクターに対して発生するエラー C2035 を解決するためには、デストラクターのアクセス指定子を正しいレベルに修正する必要があります。

C++のコードにおいて、デストラクターをprotectedまたはprivateに変更することでエラーが解消されます。

以下に、サンプルコードを示しますので、実際の修正例として参考にしていただければ幸いです。

コード修正例と変更ポイント

以下のサンプルコードは、アクセシビリティが正しく設定されていない場合と正しく修正した場合の差分を示しています。

#include <stdio.h>
// 修正前のクラス定義(エラーが発生する例)
// クラス名: SampleClass
// デストラクターが public になっているためエラーとなります。
/*
class SampleClass {
public:
    ~SampleClass() {
        // オブジェクト破棄時の処理
        printf("オブジェクト破棄:\n");
    }
};
*/
// 修正後のクラス定義(エラー解消例)
// デストラクターのアクセス指定子を protected に変更しています。
class SampleClass {
protected:
    ~SampleClass() {
        // オブジェクト破棄時の処理
        printf("オブジェクト破棄(修正版):\n");
    }
public:
    // オブジェクト生成用のファクトリメソッド
    static SampleClass* createInstance() {
        return new SampleClass();
    }
    // オブジェクト破棄用のメソッド
    void destroy() {
        delete this;
    }
};
int main(void) {
    // インスタンス生成
    SampleClass* instance = SampleClass::createInstance();
    // 必要な処理を実施
    printf("オブジェクト使用中:\n");
    // インスタンス破棄(destroy メソッドを通じて呼び出される)
    instance->destroy();
    return 0;
}
オブジェクト使用中:
オブジェクト破棄(修正版):

このサンプルでは、デストラクターのアクセス指定子を変更するポイントを明確に示しており、publicからprotectedにすることでエラーが解消されることが確認できます。

修正時の注意点

修正時には以下の点に注意する必要があります。

・デストラクターをprotectedprivateに変更した場合、外部から直接オブジェクトを破棄できなくなるため、代わりに専用の破棄メソッド(例: destroy())を提供するように設計する点。

・クラスの継承関係やメモリ管理の設計に影響を与えるため、修正前後での挙動を十分にテストする必要があります。

・Windowsランタイムクラスのガイドラインに基づいた実装となっているか確認することが重要です。

C言語環境でのエラー解消に向けた対処方法

C言語環境では、クラスやデストラクターの概念が存在しないため、Windowsランタイムクラス由来のエラーである C2035 は直接発生しません。

しかし、C言語で同様のリソース管理が必要な場合、以下の対処方法を検討することが有効です。

・構造体と関数を用いて、オブジェクトの生成・破棄を明示的に管理する。

・破棄処理を行う関数内で、リソースの適切な解放を実施するため、アクセシビリティという概念にとらわれず実装可能です。

・プログラム内で複数のリソースが絡む場合は、各リソースごとに生成・破棄のルールを明確にすることで、安全な管理体制を構築します。

以下は、C言語における簡単なリソース管理のサンプルコードです。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
// 構造体定義: SampleObject
typedef struct {
    int data;
} SampleObject;
// オブジェクト生成関数
SampleObject* createObject(int initialData) {
    SampleObject* obj = (SampleObject*)malloc(sizeof(SampleObject));
    if (obj != NULL) {
        obj->data = initialData;  // 初期値の設定
    }
    return obj;
}
// オブジェクト破棄関数
void destroyObject(SampleObject* obj) {
    if (obj != NULL) {
        free(obj);
    }
}
int main(void) {
    // インスタンス生成
    SampleObject* object = createObject(100);
    if (object == NULL) {
        printf("オブジェクト生成失敗\n");
        return 1;
    }
    // オブジェクト使用中の処理
    printf("オブジェクトデータ: %d\n", object->data);
    // オブジェクト破棄
    destroyObject(object);
    return 0;
}
オブジェクトデータ: 100

このサンプルコードでは、構造体を利用したオブジェクト生成と破棄の方法を示しており、C言語で安全にリソース管理を行う一例として参考にしていただけます。

まとめ

本記事では、Windowsランタイムクラスで発生するコンパイラエラー C2035 の原因と対策について解説しています。

エラーメッセージが示す非仮想デストラクターのアクセシビリティ指定子の誤設定や、必要なprotectedprivateの基準について詳述しました。

また、C++とC言語でのリソース管理の違いと、正しい修正手順および注意点が示されています。

これにより、エラー解消手法と安全なオブジェクト破棄方法が理解できます。

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