C言語のエラー C1305について解説
C言語の開発でエラー C1305 が発生する場合、Microsoft のリンクタイムコード生成機能を利用中に、/LTCG:PGINSTRUMENT で作成した .pgd ファイルが誤ったプラットフォーム用として /LTCG:PGOPTIMIZE に渡されたことが原因です。
対策としては、同一プラットフォーム向けのファイルを利用するようコンパイル設定を見直す必要があります。
エラー C1305の概要
エラー内容と発生状況
エラー C1305は、プロファイルデータベースが意図しないアーキテクチャ用である場合に発生するエラーです。
たとえば、あるプラットフォーム用に生成された .pgd
ファイルを、別のプラットフォーム向けの最適化処理に使用しようとする場合、コンパイラがエラー C1305を報告します。
これは、リンクタイムコード生成(LTCG)の機能を利用する際に、プラットフォームごとのデータ不整合が原因で発生します。
エラーコードの意味
エラーコード C1305は、/LTCG:PGINSTRUMENT 操作で作成されたプロファイルデータベースが、使用されるプラットフォームと一致しない場合に示されるエラーです。
具体的には、プロファイルデータベースが異なるアーキテクチャ用であるという意味で、同一プラットフォーム用に生成されたデータのみを最適化処理(/LTCG:PGOPTIMIZE)で利用する必要があることを示しています。
リンクタイムコード生成 (LTCG) の基本
LTCGの基本機能
リンクタイムコード生成 (LTCG) は、コンパイル段階で生成された中間コードをリンク時に最適化する機能です。
この機能を利用することで、関数のインライン展開やモジュール間の最適化が可能となり、最終的な実行ファイルのパフォーマンス向上が期待できます。
LTCGはコンパイル時に生成される中間データを用い、より広範囲な最適化を行うために利用されます。
LTCG:PGINSTRUMENTの役割
/LTCG:PGINSTRUMENT
は、プロファイルデータベース(*.pgd ファイル)を生成するためのオプションです。
このオプションを指定してコンパイルすることで、実行時のプロファイル情報を取得し、後続の最適化処理に活用するためのデータを収集することができます。
収集されたプロファイル情報は、最終的なリンク時に有効な最適化を行うための基礎となります。
LTCG:PGOPTIMIZEの役割
一方、/LTCG:PGOPTIMIZE
オプションは、PGINSTRUMENTで収集されたプロファイルデータベースを用いて、リンク時にガイド付き最適化を実施します。
これにより、実行頻度の高いコードやパフォーマンスに影響を与える部分に重点を置いた最適化が可能となり、プログラム全体のパフォーマンスを改善する効果があります。
アーキテクチャ間の違い
LTCGの機能は、基本的にはx86およびx64など複数のプラットフォームで利用可能ですが、各プラットフォーム間で生成されるプロファイルデータベースの形式が異なる点に注意が必要です。
たとえば、x86用に作成された.pgd
ファイルをx64の最適化処理に渡すとエラーが発生します。
これは、プラットフォームごとにコード生成やデータ構造に違いがあるためであり、同一プラットフォーム内での使用が必須となります。
エラー発生の原因詳細
異なるプラットフォーム用ファイルの使用
エラー C1305の主な原因のひとつは、異なるプラットフォーム用に生成されたプロファイルデータベースファイルが使用されたことです。
具体的には、/LTCG:PGINSTRUMENT を用いて収集されたデータが、意図と異なるプラットフォームの最適化処理(/LTCG:PGOPTIMIZE)に渡されると、コンパイラがプラットフォームの不整合を検出してエラーを発生させます。
プロファイルデータベースの不整合
プロファイルデータベースには、対象プラットフォーム固有の情報が含まれているため、アーキテクチャが一致しない場合は、内部のデータ構造が異なり、不整合が生じます。
これにより、最適化処理時にデータの解釈誤りが発生し、致命的なエラーが引き起こされる状況となります。
対処方法と設定見直し
同一プラットフォームでのファイル生成方法
エラーを回避するためには、/LTCG:PGINSTRUMENT と /LTCG:PGOPTIMIZE で使用されるプロファイルデータベースが同一プラットフォームで生成されるように設定する必要があります。
開発環境が既に構築されている場合は、コンパイルオプションを再確認し、アーキテクチャの統一ができているかをチェックすることが大切です。
コンパイル設定のポイント
コンパイル設定において、以下の点に注意してください。
- 使用するオプションが全て同一プラットフォーム向けになっているか確認する
- 複数のビルドターゲットがある場合、各ターゲットで設定を統一する
- コマンドラインオプションおよびプロジェクト設定ファイルの内容を再確認する
以下に、設定の確認例となるサンプルコードを示します。
これは、あくまでコンパイル時のチェックポイントをコメントとして記載したものであり、実際の最適化処理を行うプログラムではありません。
#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>
// サンプルプログラム: コンパイル設定確認用
// 本プログラムは、LTCGオプションの設定確認用に作成された例です。
// /LTCG:PGINSTRUMENT および /LTCG:PGOPTIMIZE オプションを同一プラットフォームで使用してください。
int main(void) {
// コンパイル時に、対象プラットフォームが統一されているか確認すること
printf("コンパイル設定を確認してください。\n");
return 0;
}
コンパイル設定を確認してください。
設定変更時の注意事項
設定変更を行う際は、対象のプラットフォームが正しく選択されているか、各プロジェクトファイルの設定が統一されているかを注意深く確認する必要があります。
また、変更を加えた場合は、再度全体のビルドを実施し、エラーが解消されていることを確認することが大切です。
トラブルシューティングのポイント
エラーメッセージの解析手法
エラーメッセージを解析する際は、まず表示されるエラーメッセージの内容に注目します。
エラー C1305のメッセージでは、プロファイルデータベースが異なるアーキテクチャ用であることが指摘されているため、以下の点を確認してください。
- プロファイルデータベースファイル(*.pgd)の生成元と使用先のプラットフォームが一致しているか
- コンパイルおよびリンク時に指定しているオプションが正しいかどうか
- 複数のプロジェクトが存在する場合、オプションの設定に齟齬がないか
エラーメッセージの中に示された情報をもとに、設定ファイルやビルドスクリプトの確認を行うと効果的です。
設定変更後の確認作業
設定を変更した後は、実際のビルドプロセスでエラーが解消されているかどうかを確認することが必要です。
具体的な確認手順は以下のとおりです。
- 全体のクリーンビルドを実施する
- 生成されたプロファイルデータベースファイルの内容を確認する
- 再度、リンク時のエラーが発生しないか確認する
これらの確認作業を丁寧に行うことで、エラー C1305の再発防止が可能となります。
まとめ
この記事では、エラー C1305がプロファイルデータベースのアーキテクチャ不整合によって発生すること、その発生状況や原因を明らかにしています。
LTCG機能の基本、特に /LTCG:PGINSTRUMENT
と /LTCG:PGOPTIMIZE
の役割を説明し、同一プラットフォームでのファイル生成が重要であることを示しています。
また、エラーメッセージの解析手法や設定変更後の確認方法も紹介しており、読者はエラー原因と具体的な対処方法を簡潔に理解できます。