[C#] DataGridViewのセルでErrorProviderを使用する方法

C#のDataGridViewでErrorProviderを使用するには、まずErrorProviderコンポーネントをフォームに追加します。

次に、DataGridViewのCellValidatingイベントを利用して、セルの値を検証します。

検証が失敗した場合、ErrorProviderのSetErrorメソッドを使用してエラーメッセージを表示します。

例えば、特定のセルが空であってはならない場合、CellValidatingイベント内でそのセルの値をチェックし、空であればErrorProviderを使ってエラーメッセージを設定します。

これにより、ユーザーに入力エラーを視覚的に知らせることができます。

この記事でわかること
  • DataGridViewでのセル検証方法
  • ErrorProviderの基本的な使い方
  • 複数列の同時検証の実装
  • カスタムエラーメッセージの設定方法
  • 入力制限とErrorProviderの活用法

目次から探す

DataGridViewでErrorProviderを使用する手順

セルの検証ロジックの実装

DataGridViewのセルに入力されたデータを検証するためには、セルの検証ロジックを実装する必要があります。

以下のサンプルコードでは、特定の条件に基づいてセルの値を検証し、エラーがあればErrorProviderを使用してエラーメッセージを表示します。

partial class MyForm : Form
{
    private ErrorProvider errorProvider;
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent();
        errorProvider = new ErrorProvider();
        dataGridView1.CellValidating += DataGridView1_CellValidating;
    }
    private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
    {
        // セルのインデックスが特定の列の場合
        if (e.ColumnIndex == 1) // 例: 1列目を検証
        {
            // 入力値が空でないかを検証
            if (string.IsNullOrWhiteSpace(e.FormattedValue.ToString()))
            {
                errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "このセルは必須です。");
                e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
            }
            else
            {
                errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
            }
        }
    }
}

このコードでは、DataGridViewの特定の列に対してセルの検証を行っています。

セルが空である場合、ErrorProviderを使用してエラーメッセージを表示し、入力をキャンセルします。

ErrorProviderのSetErrorメソッドの使用

ErrorProviderのSetErrorメソッドを使用することで、特定のコントロールにエラーメッセージを設定できます。

以下のサンプルコードでは、SetErrorメソッドの使い方を示します。

private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
{
    if (e.ColumnIndex == 1) // 例: 1列目を検証
    {
        if (string.IsNullOrWhiteSpace(e.FormattedValue.ToString()))
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "このセルは必須です。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
        }
    }
}

このコードでは、セルが空である場合にエラーメッセージを設定し、そうでない場合はエラーメッセージをクリアしています。

エラーメッセージの表示とクリア

エラーメッセージは、ユーザーが入力した内容に基づいて表示されます。

エラーが解消された場合は、エラーメッセージをクリアする必要があります。

以下のサンプルコードでは、エラーメッセージの表示とクリアの処理を示します。

private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
{
    if (e.ColumnIndex == 1) // 例: 1列目を検証
    {
        if (string.IsNullOrWhiteSpace(e.FormattedValue.ToString()))
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "このセルは必須です。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
        }
    }
}

このコードでは、セルの値が有効な場合にエラーメッセージをクリアしています。

これにより、ユーザーはエラーが解消されたことを視覚的に確認できます。

応用例

複数列の同時検証

複数の列を同時に検証する場合、各列に対して異なる検証ロジックを適用することができます。

以下のサンプルコードでは、2つの列を検証し、どちらかの列が空であればエラーメッセージを表示します。

private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
{
    if (e.ColumnIndex == 1 || e.ColumnIndex == 2) // 例: 1列目と2列目を検証
    {
        if (string.IsNullOrWhiteSpace(e.FormattedValue.ToString()))
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "このセルは必須です。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
        }
    }
}

このコードでは、1列目または2列目が空である場合にエラーメッセージを表示し、入力をキャンセルします。

カスタムエラーメッセージの設定

エラーメッセージはデフォルトのものを使用するだけでなく、カスタムメッセージを設定することも可能です。

以下のサンプルコードでは、特定の条件に基づいてカスタムエラーメッセージを表示します。

private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
{
    if (e.ColumnIndex == 1) // 例: 1列目を検証
    {
        if (string.IsNullOrWhiteSpace(e.FormattedValue.ToString()))
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "必ず値を入力してください。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else if (e.FormattedValue.ToString().Length < 3)
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "3文字以上で入力してください。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
        }
    }
}

このコードでは、入力が空である場合や3文字未満の場合に、それぞれ異なるカスタムエラーメッセージを表示します。

入力制限とErrorProviderの組み合わせ

入力制限を設けることで、ユーザーが特定の形式のデータを入力するように促すことができます。

以下のサンプルコードでは、数値のみを許可し、数値以外が入力された場合にエラーメッセージを表示します。

private void DataGridView1_CellValidating(object sender, DataGridViewCellValidatingEventArgs e)
{
    if (e.ColumnIndex == 1) // 例: 1列目を検証
    {
        if (!int.TryParse(e.FormattedValue.ToString(), out _))
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], "数値を入力してください。");
            e.Cancel = true; // 入力をキャンセル
        }
        else
        {
            errorProvider.SetError(dataGridView1[e.ColumnIndex, e.RowIndex], string.Empty);
        }
    }
}

このコードでは、1列目に数値以外のデータが入力された場合にエラーメッセージを表示し、入力をキャンセルします。

これにより、ユーザーは正しい形式のデータを入力することが求められます。

よくある質問

ErrorProviderが表示されない場合の対処法は?

ErrorProviderが表示されない場合、以下の点を確認してください。

  • ErrorProviderのインスタンスが正しく初期化されているか

ErrorProvider errorProvider = new ErrorProvider(); のように、インスタンスを作成しているか確認します。

  • SetErrorメソッドが正しく呼び出されているか

エラーメッセージを設定するために、errorProvider.SetError(control, message); が正しく実行されているか確認します。

  • セルの検証イベントが正しく設定されているか

dataGridView.CellValidating += DataGridView1_CellValidating; のように、イベントハンドラが正しく登録されているか確認します。

  • コントロールが表示されているか

ErrorProviderは、指定したコントロールが表示されている場合にのみエラーメッセージを表示します。

コントロールが非表示になっていないか確認します。

複数のErrorProviderを使用することは可能か?

はい、複数のErrorProviderを使用することは可能です。

各ErrorProviderは異なるコントロールに対してエラーメッセージを表示することができます。

以下の点に注意してください。

  • 異なるインスタンスを作成する

各ErrorProviderは独立したインスタンスである必要があります。

例えば、ErrorProvider errorProvider1 = new ErrorProvider();ErrorProvider errorProvider2 = new ErrorProvider(); のようにします。

  • それぞれのErrorProviderに対してSetErrorを呼び出す

各ErrorProviderに対して、適切なコントロールとエラーメッセージを指定してSetErrorメソッドを呼び出します。

ErrorProviderのエラーメッセージをカスタマイズする方法は?

ErrorProviderのエラーメッセージをカスタマイズするには、SetErrorメソッドを使用して、任意のメッセージを指定します。

以下の方法でカスタマイズできます。

  • 条件に応じたメッセージの設定

入力内容に基づいて異なるエラーメッセージを設定することができます。

例えば、空の入力に対しては「このセルは必須です。」、特定の条件に対しては「3文字以上で入力してください。」など、条件ごとに異なるメッセージを設定します。

  • エラーメッセージの言語や内容を変更

ユーザーの理解を助けるために、エラーメッセージの内容を変更することができます。

例えば、英語のメッセージを日本語に変更することが可能です。

例:errorProvider.SetError(control, "カスタムエラーメッセージ");

まとめ

この記事では、C#のDataGridViewにおけるErrorProviderの使用方法について詳しく解説しました。

具体的には、セルの検証ロジックの実装やErrorProviderのSetErrorメソッドの活用、エラーメッセージの表示とクリアの方法を紹介しました。

また、複数列の同時検証やカスタムエラーメッセージの設定、入力制限との組み合わせについても触れました。

これらの知識を活かして、ユーザーインターフェースの入力検証を強化し、より使いやすいアプリケーションを作成してみてください。

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