SaveFileDialog

[C#] SaveFileDialogでファイルを名前をつけて保存する方法

C#でSaveFileDialogを使用してファイルを名前をつけて保存するには、まずSystem.Windows.Forms名前空間をインポートします。

次に、SaveFileDialogクラスのインスタンスを作成し、必要なプロパティ(例：FilterやDefaultExt)を設定します。

ShowDialogメソッドを呼び出してダイアログを表示し、ユーザーがファイル名を選択した場合はDialogResult.OKを確認します。

その後、FileNameプロパティを使用して選択されたファイルパスを取得し、StreamWriterやFile.WriteAllTextなどを用いてファイルにデータを書き込みます。

これにより、ユーザーが指定した名前と場所にファイルを保存できます。

目次から探す

SaveFileDialogを使ったファイル保存の手順
エラーハンドリング
応用例
まとめ

SaveFileDialogを使ったファイル保存の手順

SaveFileDialogのインスタンス作成

C#でファイルを名前をつけて保存するためには、SaveFileDialogクラスのインスタンスを作成します。

以下のコードは、SaveFileDialogのインスタンスを作成する方法を示しています。

partial class MyForm : Form
{
    public MyForm()
    {
        InitializeComponent(); // フォームの初期化
    }
    private void SaveFile()
    {
        SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog(); // SaveFileDialogのインスタンス作成
    }
}

ダイアログの表示とユーザーの選択

SaveFileDialogのインスタンスを作成したら、ShowDialogメソッドを呼び出してダイアログを表示します。

ユーザーがファイル名を入力し、保存ボタンをクリックした場合、DialogResultがOKになります。

以下のコードはその実装例です。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*"; // フィルター設定
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK) // ダイアログを表示
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ユーザーが選択したファイルパスを取得
    }
}

ファイルパスの取得

ユーザーがファイルを保存する際に選択したファイルパスは、SaveFileDialogのFileNameプロパティから取得できます。

このプロパティを使用して、選択されたファイルのパスを変数に格納します。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        // ここでファイルへの書き込み処理を行う
    }
}

ファイルへのデータ書き込み

ファイルパスを取得したら、次にそのファイルにデータを書き込みます。

StreamWriterクラスを使用して、指定したファイルにテキストデータを保存することができます。

以下はその実装例です。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        using (StreamWriter writer = new StreamWriter(filePath)) // ファイルへの書き込み
        {
            writer.WriteLine("こんにちは、世界！"); // 書き込む内容
        }
    }
}

このコードを実行すると、ユーザーが指定したファイルに「こんにちは、世界！」というテキストが保存されます。

エラーハンドリング

ファイル保存時の例外処理

ファイルを保存する際には、さまざまな理由でエラーが発生する可能性があります。

これを考慮して、例外処理を行うことが重要です。

try-catchブロックを使用して、ファイル保存時の例外をキャッチし、適切なエラーメッセージを表示することができます。

以下はその実装例です。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        try
        {
            using (StreamWriter writer = new StreamWriter(filePath)) // ファイルへの書き込み
            {
                writer.WriteLine("こんにちは、世界！"); // 書き込む内容
            }
        }
        catch (Exception ex) // 例外処理
        {
            MessageBox.Show("ファイルの保存中にエラーが発生しました: " + ex.Message); // エラーメッセージの表示
        }
    }
}

ユーザーキャンセル時の処理

ユーザーがSaveFileDialogをキャンセルした場合、DialogResultはCancelになります。

この場合、特別な処理は必要ありませんが、ユーザーに対して何かしらのフィードバックを提供することが望ましいです。

以下のコードは、キャンセル時の処理を示しています。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        // ファイル保存処理
    }
    else
    {
        MessageBox.Show("ファイル保存がキャンセルされました。"); // キャンセル時のフィードバック
    }
}

ファイルアクセス権限の確認

ファイルに書き込む際には、アクセス権限が必要です。

ユーザーが指定したパスに書き込む権限がない場合、例外が発生します。

これを事前に確認するために、FileInfoクラスを使用してファイルの存在やアクセス権を確認することができます。

以下はその実装例です。

private void SaveFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        try
        {
            FileInfo fileInfo = new FileInfo(filePath); // FileInfoのインスタンス作成
            if (fileInfo.Exists && !fileInfo.IsReadOnly) // ファイルが存在し、読み取り専用でないか確認
            {
                using (StreamWriter writer = new StreamWriter(filePath)) // ファイルへの書き込み
                {
                    writer.WriteLine("こんにちは、世界！"); // 書き込む内容
                }
            }
            else
            {
                MessageBox.Show("指定されたファイルは存在しないか、読み取り専用です。"); // アクセス権限のエラーメッセージ
            }
        }
        catch (Exception ex) // 例外処理
        {
            MessageBox.Show("ファイルの保存中にエラーが発生しました: " + ex.Message); // エラーメッセージの表示
        }
    }
}

このコードでは、ファイルが存在し、かつ読み取り専用でない場合にのみ書き込みを行います。

そうでない場合は、適切なエラーメッセージを表示します。

応用例

テキストファイルの保存

テキストファイルを保存する際には、StreamWriterを使用して文字列データを書き込むことができます。

以下のコードは、ユーザーが指定したパスにテキストファイルを保存する例です。

private void SaveTextFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "テキストファイル (*.txt)|*.txt|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        try
        {
            using (StreamWriter writer = new StreamWriter(filePath)) // ファイルへの書き込み
            {
                writer.WriteLine("これはテキストファイルの例です。"); // 書き込む内容
            }
            MessageBox.Show("テキストファイルが保存されました。"); // 保存完了メッセージ
        }
        catch (Exception ex)
        {
            MessageBox.Show("エラー: " + ex.Message); // エラーメッセージの表示
        }
    }
}

このコードを実行すると、指定したパスに「これはテキストファイルの例です。」という内容のテキストファイルが保存されます。

バイナリファイルの保存

バイナリファイルを保存する場合は、BinaryWriterを使用します。

以下のコードは、整数データをバイナリ形式で保存する例です。

private void SaveBinaryFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "バイナリファイル (*.bin)|*.bin|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        try
        {
            using (BinaryWriter writer = new BinaryWriter(File.Open(filePath, FileMode.Create))) // バイナリファイルへの書き込み
            {
                writer.Write(12345); // 整数データの書き込み
            }
            MessageBox.Show("バイナリファイルが保存されました。"); // 保存完了メッセージ
        }
        catch (Exception ex)
        {
            MessageBox.Show("エラー: " + ex.Message); // エラーメッセージの表示
        }
    }
}

このコードを実行すると、指定したパスに整数 12345 がバイナリ形式で保存されます。

画像ファイルの保存

画像ファイルを保存する場合は、FileStreamを使用してバイナリデータを保存します。

以下のコードは、画像を指定したパスに保存する例です。

private void SaveImageFile()
{
    SaveFileDialog saveFileDialog = new SaveFileDialog();
    saveFileDialog.Filter = "画像ファイル (*.png)|*.png|すべてのファイル (*.*)|*.*";
    if (saveFileDialog.ShowDialog() == DialogResult.OK)
    {
        string filePath = saveFileDialog.FileName; // ファイルパスの取得
        try
        {
            // ここではサンプルとして、空の画像を作成して保存します
            using (Bitmap bitmap = new Bitmap(100, 100)) // 100x100の空のビットマップを作成
            {
                using (Graphics g = Graphics.FromImage(bitmap))
                {
                    g.Clear(Color.White); // 背景を白で塗りつぶす
                }
                bitmap.Save(filePath, ImageFormat.Png); // PNG形式で保存
            }
            MessageBox.Show("画像ファイルが保存されました。"); // 保存完了メッセージ
        }
        catch (Exception ex)
        {
            MessageBox.Show("エラー: " + ex.Message); // エラーメッセージの表示
        }
    }
}

このコードを実行すると、指定したパスに100×100ピクセルの白い画像がPNG形式で保存されます。