C++プログラミングにおいて、関数は非常に重要な役割を果たします。
しかし、初心者にとっては関数の使い方がわかりづらいこともあります。
そこで本記事では、C++での関数の基礎から応用までをサンプルコードを交えて解説していきます。
C++での関数の基礎
C++において、関数はプログラムを構成する重要な要素の一つです。
関数を使うことで、同じ処理を何度も書く必要がなくなり、コードの再利用性が高まります。ここでは、C++での関数の基礎について解説します。
関数の定義
C++で関数を定義するには、以下のような構文を使います。
戻り値の型 関数名(引数1の型 引数1, 引数2の型 引数2, ...) {
// 処理内容
return 戻り値;
}
例えば、Hello, World!
と表示するだけの関数を定義する場合は以下のようになります。
void hello() {
std::cout << "Hello, World!" << std::endl;
}
この場合、戻り値がvoid
となっています。void
は「何も返さない」という意味です。また、引数もありません。
関数の呼び出し
関数を定義したら、その関数を呼び出すことができます。以下は先程定義したhello()
関数を呼び出す例です。
int main() {
hello();
return 0;
}
この場合、main()
関数からhello()
関数が呼び出されます。実行結果として、Hello, World!
が表示されます。
引数の渡し方
引数とは、関数に渡すデータです。引数を使うことで、同じ処理でも異なるデータに対して適用することができます。引数を受け取るためには、以下のように引数リストを追加します。
戻り値の型 関数名(引数1の型 引数1, 引数2の型 引数2, ...) {
// 処理内容
return 戻り値;
}
例えば、「Hello, ○○!」と表示するだけの関数を定義し、名前を引き渡す場合は以下のようになります。
void hello(std::string name) {
std::cout << "Hello, " << name << "!" << std::endl;
}
この場合、引き渡された名前が表示されます。「○○」部分に任意の名前が入力されるため、「Hello, ○○!」というメッセージが表示されます。
#include <iostream>
#include <string>
void hello(std::string name) {
std::cout << "Hello, " << name << "!" << std::endl;
}
int main(){
hello("アカリ");
return 0;
}
Hello, アカリ!
戻り値の返し方
戻り値とは、処理結果や計算結果などを返すために使用します。戻り値を返すためには、以下のように戻り値リストを追加します。
戻り値の型 関数名(引数1の型 引数名 , 引数2の型 引数名 , ...) {
// 処理内容
return 戻り値;
}
例えば、a + b
を計算してその結果(和) を返す add()
関数を定義する場合は以下のようになります。
int add(int a, int b) {
int sum = a + b;
return sum;
}
この場合、a + b
の計算結果(和) を return
文で返しています。
#include <iostream>
int add(int a, int b) {
int sum = a + b;
return sum;
}
int main(){
std::cout << add(3, 5) << std::endl;
return 0;
}
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