【C言語】 ceil関数を自作する方法を初心者向けにわかりやすく解説

2023 3/20

C言語には、小数点以下を切り上げるための「ceil関数」がありますが、自作することも可能です。

本記事では、ceil関数の仕組みや必要な知識、そしてサンプルコードを交えて詳しく解説します。

ceil関数とは

ceil関数は、引数として与えられた実数を切り上げて整数値を返す関数です。例えば、引数が2.3の場合には3を返し、引数が-1.5の場合には-1を返します。

C言語では、math.hヘッダファイルにceil関数が定義されています。しかし、プログラミングの学習や理解のために自分でceil関数を実装することも有用です。

次のセクションでは、C言語でceil関数を自作する方法について詳しく解説します。

ceil関数の仕組み

ceil関数は、引数として与えられた実数を切り上げて整数に変換する関数です。

例えば、引数が2.3の場合は3に、-1.5の場合は-1に変換されます。

ceil関数の仕組みは非常に単純で、引数が正の場合は小数点以下を切り上げた整数を返し、引数が負の場合は小数点以下を切り下げた整数を返します。具体的な処理内容は以下の通りです。

引数xが正か負かを判定する。
引数xから小数点以下を切り捨てた整数部分int_xを求める。
int_x+1を返す（引数xが正の場合）またはint_xを返す（引数xが負の場合）。

このような仕組みであるため、自作することもカンタンです。

次節では自作したceil関数について解説します。

ceil関数を自作する方法

C言語には、小数点以下を切り上げるための関数として ceil() が用意されています。

しかし、プログラミングの学習過程で自分で関数を作成することは非常に重要です。そこで、今回は ceil() 関数を自作する方法について解説します。

アルゴリズムの解説

ceil() 関数は、引数として与えられた実数値を小数点以下で切り上げる関数です。例えば、引数が 3.14 の場合、 ceil() 関数は 4 を返します。

このような処理を行うためには、まず引数が整数かどうかを判定し、整数であればそのまま返し、小数点以下がある場合は整数部分に1を足した値を返す必要があります。

コードの実装

それでは、アルゴリズムを元に my_ceil() 関数のコードを実装していきます。

#include <stdio.h>

double my_ceil(double x) {
    int i = (int)x;
    if (x == (double)i) {
        return x;
    } else {
        return i + 1;
    }
}

int main() {
    double num = 3.14;
    printf("my_ceil(%f) = %f\n", num, my_ceil(num));
    return 0;
}

上記のコードでは、my_ceil() 関数内で引数 x を整数型変換し変数 i に代入します。次に、x と i を比較し同じ値であればそのまま返却し、異なる場合は i+1 を返却します。

また、main関数内ではテスト用に変数numに3.14を代入し、「my_ceil(3.14) = 4」という結果が表示されます。

以上が自作した my_ceil() 関数のコードです。

自作のメリット

自作のメリットには、以下のようなものがあります。

理解度が深まる：自作することで、ceil関数の仕組みやアルゴリズムを理解することができます。これにより、プログラミングの基礎力が向上し、今後の開発に役立てることができます。
カスタマイズ性が高い：自作したceil関数は、自分たちのプロジェクトに合わせてカスタマイズすることができます。例えば、小数点以下を切り捨てる場合や四捨五入する場合など、必要に応じて変更することができます。
パフォーマンス向上：標準ライブラリのceil関数は汎用的な実装ですが、自作したceil関数は特定の環境やアーキテクチャに最適化された実装を行うことができます。そのため、上手く作ればパフォーマンス面でも優れた結果を得ることができます。

以上のようなメリットから、C言語プログラミング初心者でも一度は自作してみることをおすすめします。